第69話 常夏バケーション
どうも日ノ本 火種です。
突然ですが夏です、夏休みです。
というわけで魔法少女達一同は二泊三日の夏合宿を敢行。近くの海にやって来ました。そうなると引率者が必要となるのですが、勿論それはあの人にお願いしました。
「何で私が?」
「まぁ、そう言うなって、褐色の肌に白いビキニが似合ってるぜ♪」
チャガマさんからのセクハラを受け、師匠は問答無用で踵落とし、気絶したチャガマさんを物凄い速さで砂浜に埋めていきます。
白い砂浜、青い海、夏の太陽、そして褐色肌の白ビキニの師匠。これはもう眼福でしかありません♪もちろんカメラで激写したら師匠に壊されてしまうので撮影は出来ませんが、この日ノ本 火種はこの光景を目に焼き付けていきたいと思います。
ちなみに私達はスクール水着を着て、準備運動も終えているので特訓する気満々です。
「ふぅ、淫獣は砂に埋めたとことだし、特訓を開始するか」
師匠も最初は乗り気じゃ無かったのですが、いざ海に来てみると気分が高揚して来たのか、私達の特訓にもノリノリです。
「チッ、なんでアタシまでこんな所に来ないといけないんだよ」
舌打ちをしながら反抗的な態度の霧子ちゃん。スク水を着せるのも一苦労でした。私が抑えて、そこから皆が衣服を剥ぎ取っていったので、霧子ちゃんが顔を赤くして「お前ら私を犯す気かよ‼」と叫んだのは言うまでもありません。
「霧子ちゃんだったかな?こうやって面と向かってしゃべるのは初めてだな。君は今日の特訓が嫌なのか?」
「嫌に決まってんだろ?」
睨み合う師匠と霧子ちゃん。師匠を困らせるようなら私が霧子ちゃんに鉄拳制裁を加えなければなりません。
「き、霧子ちゃん、駄目だよ二階堂さんに逆らったら、ボコボコにされて海の底に沈められちゃうよ」
みどりちゃんがフォローに入りますが、師匠のことを何だと思ってるんでしょうか?ボコボコになんかしません、せいぜいボコにするぐらいでしょう。
「あん、みどりビビってんじゃねぇよ。コイツに暴力振われたら訴えれば良いんだよ。法律がアタシ達を守ってくれるんだ」
くっ、法律を盾にしてきましたか。これでは師匠の昭和スポ根ドラマ的な指導が出来ないかもしれません。口より先に手が出る師匠です。コンプライアンスに抵触することは間違いないでしょう。
「ほぅ、そうか。法律か。私は別にそんなもの怖くないが、一つ君は勘違いをしているな」
「な、何をだよ?」
困惑する霧子ちゃんを他所に、師匠は霧子ちゃんに向かってダッと駆け出しました。そうして霧子ちゃんに近づくと、右手で彼女の足をガッと掴み、そのまま持ち上げて逆さ吊りにしました。
「な、何すんだテメー‼」
ジタバタする霧子ちゃんですが師匠が手を放すわけはなく、そのまま霧子ちゃんを海に向かってぶん投げました。
“ブンッ‼”
「ぎゃあああああああああああああああああああ‼」
悲鳴を上げながら飛ばされて、そのまま海にダイブする霧子ちゃん。ザパーンと水しぶきが上がります。
そうして師匠は残された私達にこう言うのです。
「いいか?この特訓で簡単に生きて帰れると思うな。無駄なことを考えると死ぬぞ。一切の甘えを捨てて特訓に集中しろ……じゃないと死ぬぞ」
痺れるような辛辣な言葉。流石は師匠、こうでなくては、師匠といえばこうでなくては。他の三人はガタガタと震えていましたが、私だけはカッコいい師匠にウットリしていました。
私達の特訓はこれからだぜ♪
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