おばけ探訪姫  ゲームブック

イタチ

始まりの終わりの始まり













おばけ探訪姫


オバケタンボウキ








































































体力は、サイコロを振った数となります


途中へったり増えたりします


増えた場合、際限なく加算します。




持ち物は、あなたが任意で手放さない限り


残り続けます、食料は、一回使うとなくなります。




体力が、ゼロになった時、ゲームーバーとなります。




これはすべて、フィクションです


全ては、推理できることで、世の中は、回っています。


出来ないのは自然くらいではないでしょうか。






































































全ては


あなたの


夢のために!









私は、眠りこけていた


熱い空気が、表の方では、混ぜこぜになり


昨日までの、学校の熱気も、そこに示している


あなたは、扇風機の前で


額に、じんわりと、汗を、かきながら


座布団を、まくらに、寝そべっている


その時、下から、母親の呼ぶ声が、聞こえた



・眠りにつく 1へ


・しぶしぶ、下へ行く2へ




1 


その年の夏は、特に何事もなく


過ぎ去った


宿題も、ギリギリとは言わないまでも


完成させ


あとは、学校に行くだけである


しかし、宿題ばかりの夏休み


絵日記には、宿題の記述しかなかった


明日は、学校、同じ毎日が、繰り返されるだけである




おめでとう、あなたは、夏休みから脱出できました


無事、秋へと進もう


まだまだ、猛暑も厳しいので


お気をつけて


焼酎・・いやいや暑中見舞いを、お申し上げ上げます。


私みたいに、熱に頭をやられないように


イタチ





母親のどらり声


あなたは、下に行くと、母親が


茶の間の畳の上に置いてある


テレビを、指差し


「真夏の怖い奴やってるよ


あなた、好きだったでしょ」


見ると、薄暗い設備の中


テレビの中では


「スーパーホラー不明探求」


と言う、毎年やっている


オカルト心霊UMA番組


通称「SHFすほーふ」の毎年のメンバーが、画面の中で


見え隠れしていた




Q


・もうそんな歳ではない


明日は、たいして興味もないが


オシャレをしに、隣町まで、電車で行くのだ


私は、テレビの前から二階に戻った 1へ


・何という事だろう


新聞のテレビ欄を


確認しなかったことを、後悔しながら


テレビの前に座った 3へ




3 


テレビの中では、出演者達が、ケンケンガクガクの理論を


話しているが、要領を、得ているようには、到底思えなかったが


そこに、シビレる憧れないが


私は、テレビを見終わり


二階に、上がろうとしたとき


玄関で、チャイムが鳴り響いた


暗い茶の間から玄関を、見る





・最近は、田舎でも物騒である


鍵をかけて、二階に、駆け上がる 4へ


・すぐに出なければ、電話は、ワンコール


挨拶は、かぶせ気味に 5へ





階段を、登ろうとしていると


母親に声をかけられた


「誰か来なかった」


私は、何も言わず、駆け上がろうとして、捕獲される


相手に、失礼をしたとし


私は、その夏、監獄のように、家から出してもらえず


増えた宿題を、延々と、こなすことになった


本来であれば、数日で、終わるはずが


増えた宿題のせいで・・・偉く時間はかかるも、地獄は終わる 1へ





ガラス戸の前に行くと


白い服が見えた


それは、上下スーツのようで


頭には、白い、こじゃれた帽子までかぶっている





・危険信号を、感知した私は、すぐに、ガラス戸に、施錠し


危険を、避けるため


相手よりも高い


見晴らしの良い、二階に、走ることにした  4へ


・お客さんだ、私は、すぐさま、扉を開ける


「こんにちは、どちら様でしょうか」 6へ


・これは、夢に違いない


室内は、暗く涼しいが、こんな暑さの中で、きっちり上下帽子まで


しかも、純白で、着込んだ、大人がいるはずがない 0へ  そう


きっと、午前中のプールで、泳ぎすぎた。平泳ぎ・ハイなのだ 0へ





いや、少し待て、さすがに、怪しすぎないだろうか



・そんな事はない、待たせるのは、悪いしお母さんも、急ぎなさいと言う


私は、すぐに、やはり、引き戸を開けた。 7へ


・いや、ちょっと、考えてしまうほどに、怪しいその人影に


私は、もう一度、目を向けた。 7へ





扉の外には、誰もいなかった


おかしいな、開けるのが、遅すぎたのか、


そんな訳は、私は・・



・もう一度、よく辺りを、確認した


特に、後ろを 8へ


・もう一度、よく辺りを、確認した


特に、国道を 9へ 


・もう一度、よく辺りを、確認した


特に、天井を 10へ





明るい表とは裏腹な


室内の暗闇に、目を凝らすと


そこには、真っ白なスーツが、


下駄箱の横の上り口に、奇麗に畳んで、置いてある


Q


・取る (あなたは、毎ターン、体力を、一奪われる)


・無視 9へ


・母親に言う 11へ





排気量の多いのか少ないのか


微妙な数の車が、家の前の林を抜けた


国道を、振動させながら、騒音で、飛ぶように、走り去っていく


家の左右を、見てみたが


人っ子一人、犬の散歩の老人の姿さえ見えなかった


仕方なく、誰も居ないと言う事で、私は、家に帰ることにした 




10


何か、良くは、分から無かったが、嫌な気配がした


それは臭いだっただろうか、私は、薄ぼんやりと


灰と煤で、汚れた、油なのか何なのか、真っ黒に近い


天井を見た。薄暗い中、コーヒーに、砂糖か、ミルクでも、流したように


そこには、小さな、白い


いや、まじりあった、何かがあった


何だろうか、私は、その天井から、白いものが、顔に落ちたのを、感じた


眩暈がする、倒れたのだろうか


私の頭は、徐々に、白く漂白されていくように、明白になっていった 0へ




11


私は、奇妙な、人間の来訪に、急いで、その客人の証拠を、示すため


お勝手に行ったような気のする、テレビを、の横を、通って行った


母を追うために、扉を開けると


もわもわと、白い湯気が、辺りを、充満している


また、そうめんだ、私の推理とは、裏腹に、母親が、冷蔵庫から、氷を出し


水で、冷やし水を、切った、そうめんへと、投入している


私は、母に、謎の人物の存在を伝えると、胡散臭そうに、玄関に戻るが


そこには、別段、黒く磨かれているのか、すり減っているのか


分からない、あがりどまちが、あるばかりで、白いきれいな色など


一点も無い


母親は、「何寝ぼけてんのよ、早くそうめん、食べちゃうわよ」


と、そう言って、おばあちゃんを、呼びに行けと言う




Q


・呼びに行く 12へ


・無視 14へ




12


しぶしぶ、襖をあけ、ご飯だと言うと


「はい、はい」


と言って、小さな机から正座を崩し


立ち上がる姿を見る


その白い布が、かけられた机の上には


日記だろうか


本が、置かれていた


帰ろうとした私の眼には、裁縫道具が、目に入る


Q


・貸してくださいと、言う 13へ


・そうめんを食べに、お勝手に行く 19へ


・無断で持って行く 16へ


・何も言わない 28へ


13


その時、私の脳裏に、夏休みの宿題で、人形を作るためのキットが、頭の中に浮かんでいた、めんどくさい


そう思うと同時に、私は、昨年末買って貰った、裁縫道具の


小さな箱も、同時期に思い出していた


「わっ、忘れていた」


私の懇願に、気を付けるんだよ、体内に入ると、心臓に、行って危ないから


そう、おばあちゃんに言われながら、道具を、貸してもらった 


しかし、針が一見なさそうに見えた


「ここの特産の絹糸だから大事に使いなさい」


私はそう言われたのである


(糸を手に入れた) 16へ




14


こっぴどく、怒られ


私は、ふてくされたように、二階に、行き


監禁されたように、天井を、眺めることにした


夏というのに、体力の源、食料が、食べられないとは


下界では、お昼のラジオの曲が流れている


確か「民話を頂戴」だったか


Q


・抜け出す 15へ


・寝る 0へ


・暇だし、ラジオでも、耳を澄ませて聞く 22へ




15


窓から、手をかけて、網戸を、横にずらし


私は、下に落ちないように、慎重に、手をかけた、はずであった


しかし、その時、私の脳内は、食料不足の為


頭が回らなかったのか、逆に、野生の感が、逃亡を、鋭く連想させてしまったか、どちらにしても、その直感的感覚は


今の時期を、頭から、完全に、消去していた


真っ赤な屋根は、恐ろしいまでの、高温に、熱しされ


いくら、周りを、防風林の切るための杉や巨大な箒を逆さにしたようなケヤキに、囲まれていようとも、やけに、枝が、葉が、かかっているわけでも無く、私の足は、高温に、滑り


戻ろうとした時、窓をつかんでいた、手が滑った


いや、本当に滑ったのだろうか


蝉の鳴き声の中


私は、屋根を、落下していく


どこかで、民話を求めての曲が、聞こえる


私の、視界の端


白いものが、ちらりと、見えたカーテンだろうか


うだるような暑さの中、私は、滑空していく、まるで、夢のような


そして、悪夢だ 0へ




16


「貸してほしいなら、一言言いなさい」


私は


Q


・頭を下げる 18へ


・置いていく 19へ


・黙って持って行く 14へ


・持って逃亡 17へ




17


その時、足に激痛が、走ったが、怒りによる盗みにもよる


逃亡により、それ所ではない、私が、二階についた時


何か、心臓部が、やけに、痛い気がした


何だろうか、その時、胸に、たまたま、手をやると、小さな木の枝のような


とげのようなものが、手についた


何だろう、私は、下を見ると、赤い液体が、Tシャツから、垂れている


真っ青なTシャツが、見る見るうちに、黒く染まっていく


何だろう、夢だろうか 0へ




18


私は、その時、足元の畳に、何かが、転がっているのを見た


針だ


私は、それを見たとき、危うく、踏んでしまう事に気が付いた


それを手に取ると


「焦らなくてよかったね」と言われ、貸してもらうことに、成功した


(針を入手) 19へ




19


そうめんは、茹で加減が全てだと言っても良い


もちろん、そうめん自体のコシも重要であるが


一秒単位で、伸び始める、その麵を、いかに、素早く、お湯を、切り


水で、冷やすかが、重要になる


あとは、伸びないうちに、食べる食べる食べなければならない


めんつゆだけは、もちろんのこと


Q


・梅干し(梅干しを、手に入れた食中毒にはならない) 20へ


・ミョウガ(ミョウガを、体力1回復) 20へ


・ワサビ(ワサビを、手に入れた涙が出た) 20へ


・カタツムリ(寄生虫を、手に入れた) 21へ


・コヒー 31へ




20


のど越しが


いよいよ加速する


そのまま食べる幸福は、過ぎ


薬味により


体は、万全と成って行くようでも、あるような気もする


あなたは(そうめんを、手に入れた、好きな時に食べるれる一回、体力1回復) 24へ




21


即死


夢でも見ていたのだろうか


あれほど、生食は、してはいけないと言われたのに


ああ、きっと夢に違いない


タニシも蛞蝓も食べてはいけない


もちろんカタツムリも生では


絶対に


0へ




22


野性的直観が、極度の空腹


(つまり、プールと宿題等々の猛烈な暑さもそうではあるが


それらに、おいて、この時、この場合、起きた現象)


により、五感を、


研ぎ澄ませる


下の階では、薬味に交じり、カタツムリの匂いまでする


聴覚は、カランと、氷の解ける音の中に


ラジオの音を、確実に、聞き及ぼしていた


「トルディガン ドルパッキン ソソソイヤ」


特徴的な音は、まさしく「民話を、求めて」


だろう


昨年から、落語家酢柱郷之助が、パーソナリティーというか


読みをやっていたが


冬に、倒れたと言う事もあり、相良サガラ、アナウンサーに交代していた


が、夏のこの時期は、毎年、怪談話や、暗い話ばかり語る化々訂 板智 バケバケテイ・イタチが、パーソナリティーを、しているが


どうも、今日は、そうらしい


一体、あんな陰気な噺家を、だれが、呼び


どうやって食べていけているのか、謎である


Q


・暇だし、寝る、エネルギーを持たせるためにも 0へ


・聞く、暇だし、目がギンギンに研ぎ澄まされているし


勝手に耳に入ってくる 23へ


・何か、無いかと、そこら辺を、探す29へ






23


「えー毎度、夏は、やってきますが


民話というものは、良く分からないものから色話


怪談話、神、等々、千差万別


ある時は、人の教訓を、我々が、理解しやすいように


馬鹿でもわかるように、かみ砕き


砕きすぎて、時に分からない事こそが、わかるようなものが、あったりしますが、今宵、いや、お昼ひる 昼食ひるしょく 昼飯 ランチ 午餐ごさん 昼餉 ひるげ 等々 十二時に、なりました、この時刻に、お聞きください


今時分、今日、この場で、お聞き願うのは、長丘県に、伝わる民話


皆さんが、わかりやすい、お耳になじみやすい文字に、言葉に、直せば


N県と、申すと、おさまりが、よろしいかもしれませんが


その北部に、こんな、伝承


いや、民話があります


「ッヨ、民話を求めて」




その地域には、それはそれは、美しい


まるで、純白の絹糸のような


お姫様が居た


しかし、戦乱の世


国を、滅ぼされ


敵軍の殿様が、その美しさを、聞きつけて


交渉を、言い渡した


これ以上の、侵略を、やめる代わりに、自分の嫁になれと言う


しかし、その時には、婿を、争いで亡くしたと言う話をそれを見ていた者から話され、それを聞いた姫は


家臣たちが、部屋に行きついた時には


大事にしていた、絹の帯で、首をくくり


死んでいたという


時変わり、相手側の殿様は、いくら待っても、返事が来ない


これは、申し出を、断り、姫を、隠している時間稼ぎに相違ない


そう考え、相手に、兵を、差し向けるように、指示をしたとき


はるか向こう


白い登旗が、一つ向こうに見える


南蛮渡来の望遠鏡でのぞくと


まるで、光を反射するように


ランランと、光る


白無垢姿の女性が一人


馬に乗っている


兵士が聞くと


恐るべきことに


姫一人で、来たというのだ


「何という豪胆な人だろう」


周りの家臣が、訝しがる中


話は、とんとん拍子に、進んだ


しかし、祝言後


妙なことが、たびたび起こった


殿様が、風呂から上がると


自分の着物の中に、見慣れぬ白い帯が、見つかったり


布団の中に、違和感があり、みると


また、あの帯が見つかる


どういうことかと、家臣に調べさせたが


どうにも分からない


仕方なく、ついに、姫に、聞いてみることにした


しかし、その話をしようとした時


まるで嫌がるように、彼女は、障子を開け


表に出ていく


「どこに行く」


殿様が、後を追った


その時


家臣の止める間もなく


城の天守閣から、その姿が、下に、消えていった


家臣が、急いで、そのあとを、追うと


松明の明かりの下


首が、折れた殿様の姿が、あり


その遺体からは、あの白い帯が、見つかったという




一方そのころ


打ち入られた方の国は、姫が死んだと言えば、いったいどのようにされるか、わかったものではない


しかし、だんまりを、決めることもできず


どうしようかと悩んでいたが


しかし、ふと、気が付くと


相手側の催促が、無い


それどころか、結納の品まで、送られてくる


どういうわけかと、悩んでいると


敵方の使者が、姫は、本物かどうかと、聞いてくる始末


みなで行ってみると


相手の城からは、姫は、忽然と消え


結局、藪の中だったという


しかし、今でも、一方の国は、蚕が発展しなかったのは


その姫が、呪いを、かけたせいとも言い


姫の居た国では、お守りとして、絹を、持ち歩いているとも言う


現代怪談として、今でも、見慣れぬ、白無垢を、見つけると


不幸になると言う話が、あるくらいでありますから


落ち武者の幽霊が、とんと、目撃談が、無くなった現代でも、物というのは


恐ろしい物です


では、最近の目撃談について・・・N県h市で」


私は、瞼を閉じた 24へ




24


疲れていたらしく


ちょっと、自分の部屋に戻り


目をつむったが最後


私の記憶は、そこで、途切れていた


次に、目を覚ました時


暗い中の、私の鼻孔に、スパイシーな


カレーの匂いが、下階から、熱を帯びて、漂ってくる


今夜は、カレーらしい


私が、下の階へ行こうとした時


何かが、眼前を、揺れていた


カーテンだろうか


しかし、それよりも、気になることは、それは、蓄光のように、暗闇の中でも、白く光っているようにも見えた


何だろうか、私は、首を傾げた


しかし、それは、長らく眠っていた


せいで、目が、霞んでいたのだろう


瞬きをしたような、瞬間には、そこは、何もない階段が、あるばかりで


私は、気にもせず、下へと、足を、進めたのであった


Q


・振り返り、階段下の横にあるスイッチを押し明かりをつけた 25へ


・そのまま、匂いに誘われて進む 27へ


・振り返る 26へ


・いや、まだ眠りたいない


もう少し眠ろう寝る子は育つ 0へ




25


目の前に、白い女が浮いていた


何だ


着物だろうか


白い布が、目の前で、揺れている


私は、急いで、その場を、後にした




26


目の前で、何かが、足元に、落ちる音がした


それは、やや質量を、含んでおり


私は、下へと、その目線を向けた


何だ


私は


Q


・それを、触ってみる 27へ


・台所へと行く


・仏壇に、逃げる 37へ




27


何やら、軋むような、独特の触り心地のいい


手触りが、手につくが


それは、しっかりと、編み込まれているようで


それを触った瞬間


その苦労が、手にまとわりつくように


その存在を、指し示していた


何だ


私が、そう思った瞬間


何か、Tシャツの袖口から入り込んだ気がした


肌触りの良い何かが、体に、纏わりつく


蛇ではない


私はその時、昼間聞いた


ラジオを、思い出していた


その間にも、私は、体の中を、ものすごい勢いで、それが、駆け回るのを感じる


その端が、私の視界に入った時


私は、それが、布だと分かった


Q


針を、持っていたら 32へ


何も、持っていなかったら33へ




28


おばあちゃんに、手元にあった駕籠から


缶コーヒーを、もらう


「私、甘いの苦手だから」


私は(缶コーヒーを、入手した)19へ




29


・コーヒーを、所持していたら、あなたは、甘いコーヒーを


飲んでいると


人心地ついた、耳元に


階下のラジオの音が聞こえてきた 30へ


・いくら探せど、食べ物はどこにもなく疲労困憊で、いつの間にか 0へ


30


「・・・・・・N県h市で、聞いた話です


この学校には、妙な噂があります」




私は、その時、近所の学校、数件を、思い出していた




「その学校では、普段、土日は、生徒が、登校する事は無いのですが


その日、近所の農家さんが、学校の前を通り過ぎると


廊下に、白い人影を見ました


今日は、何かのイベントでも、あるのだろうか


そう思って、そのまま、田んぼに行ったのですが


そこで、学校で、行われる、田植え体験の稲刈りの相談を、学校の教員が


聞きに居たので


「今日は大変ですね」


そう先生に尋ねたが


首をかしげるばかりで


「何の事ですか」


と、聞き返した


先ほどの事を言うと


「カーテンか何かを、見間違えたんでしょう


今日は、誰も、教員でさえ、僕を除いて、居ませんよ


皆、慰安旅行です」


おかしい


農家さんが、振り返ると


向こうに見える


学校の窓に、何かが明らかに、動く


白い影を、見たという


「じゃあ、あれは」


教師はそれを見て


急いで、学校に行ったが


誰もおらず


それどころか、焦って入ったが為に


センサーを、切り忘れ、警備員が、学校に駆けつけてしまう始末だった


果たして、あれは、誰だったのだろうか


と、警備員が、うそうさおうしている中


そこへ、心配した農家がおばあちゃんも連れて様子見に、現れていた


「まあ、ここら辺は、そう言う事もある


お絹様と呼ばれて、いまだに、さまよっているんじゃよ


そういう時は、供養に、このように絹糸を結んだ針を、刺して留めると、お静まりくださる」と、取り出してお守り袋から小さな木の板の合わさった


物を開いて見せた。


そういわれ、教師は、いまだに、その土地を離れた後も、お守りには、その市の特産品の、その絹の糸を通した針を、持ち歩いていたという


今日は、そろそろお時間になったようです


霊は霊を呼ぶように


皆さんも、この話を、教訓に、霊から


離れられますように、願わくばの次第でございます


今日の民話を求めてのお相手は化々訂 板智でした。では」


あなたは、そろそろ、眠りに落ちていった 


(絹と糸を持って居た、あなたは


それを、結んでいた) (怪談話糸と針を入手) 24へ






31


まずい、苦み走った粒が、白いそうめんと絡み


何とも言えない、めんつゆとのコラボレーションに


何か別のことを、考えなければ


あなたはその時、ふと、ラジオに、耳が向かった 23へ




32


私は、とっさに、もがこうとしたが


それは、昔見た巨大な蛇の映画のように


体に巻き付いて、離れようとはしなかった


あなたは、その時、何かを、思い出そうとしたが


何だっただろうか


Q


・ラジオの後半を知っていたら 33へ


・焦った、あなたは 34へ




33


あなたは、とっさに、あの気だるいような、ラジオの声を


思い出していた


その間にも、首元に、それは、ゆっくりと、軋むように、伸びてきている


もう駄目かも知れない


そうは思うが、薄れ行く


酸欠のような状態


手がしびれ始めていたが


私は、ポケットに、仕舞ってあった


危ない入れ方をしていた


針を、思い出していた




Q


・糸を持って居る 78へ


・糸を持って居ない 79へ






34


あなたは、ただただ、焦っていた


手がしびれ、腕も動かせない


ただ視線だけが、暗闇の中を、さまよい


いよいよ、個別に、肌を、かすめる


何かのの感覚だけが、暗闇の中で、やけにしっかりと、研ぎ澄まされたように感じる


「ああ・・」


息も出来なくなって来た


蛇に飲まれるネズミとは


下に、こんな感じだろうか


視界のない暗闇


目が見えないのか


それとも、明かりがない家の中が


暗いのか


遠くのほうで、母親の


「カレーだから、ご飯ですよ」


という声が、遠くのほうで、霞むように、聞こえる


妙な音が、首のあたりで聞こえる


感触が、何かを、砕いたような気がしたが


その時、体を締め付けていたものの感触が変わった


いや、それは、逃げ出すように、緩めたのだ


何だ、私は、そのまま、倒れこんだ


壁に、体を、当てながら


視線の先には、白い蛇のようなものが


宙に、階段に、上がっていくのが


ぼんやりと見えていたが


私の記憶は、そこまでだった


(体力二マイナス)


36へ




35


「何してるのよ」


私の、ていていに、頭から、汗を流しながら


駆け込んできた、姿を見て


母親が、そんな私を見ながら


カレーライスを、テーブルに、盛り付けて、用意をしていた


「っあ・・あれ」


食卓には、母親とおばあちゃんが、二人


あとは、父は、夜勤でおらず電球が揺れていた


「何か、見たのか」


おばあちゃんが、そんな事を、言って、私の眼を、覗き込んだ


まだ心臓が、バクバクと私の中で、揺れている


Q


・カッカレーを、食べなければ 38へ


・話す、洗いざらい、先ほどの事を  44へ


・母親を、心配させないために、黙秘を貫く 61へ




36


目を覚ますと、何かの音が鳴っていた


枕もとで、それは、メトロームのように、一定の音を立てていたが


ふいに、音が、変音した


崩れたのだが、しばらく聞くと、戻ってきた


「あんた、めをさましたの」


見ると、やけに薬臭いにおいが、鼻から内部に入り込み


ぼやけた視界には、母親の姿が映った


「すぐに、先生を、呼びに行くから」


どうやら、ここは、病院らしい


家とは違い


機械が管理した空間は、暑くもなく寒くもなかった


ぼんやりと、視線を、外に向けると


能天気な


暑さが、街に、降り注いでいる


平凡だ


しかし、私は、その視線の端


どこか、ビルの向こうのほうで


そう、あれは、市役所の建物のそばを、何か、白い帯のようなものが


ちらりと見えた


「大丈夫ですか、お名前は、分かりますか」


私は、白いシーツの上で


言われたことを、できるだけ、答えた


しばらく動いていないせいだろうか


やけに疲れた


母親と、おばあちゃんに、囲まれながら


疲労困憊で、目を閉じた 0へ




37


私は、暗い中


電気をつけると


仏壇が、黒塗りの漆塗りの姿を、目の前に、ぬぼーと現れた


お供え物が、置かれている


目の前には、おじいちゃんの遺影が、額に写真付きで入っている


もちろんだが


私は、目の前で、正座して


手を合わせた


(あなたの姿勢が、少し良くなった体力一回復)


すると、背が少し伸びた気がした


「カレーよ


降りてきなさい・・」


声が聞こえ


私は、台所へと、向かうことにした。38へ




38


私は、何事もなかったかのように


カレーに口をつけた


「っあ」


母親が、緊迫した面持ちでこちらを見ている


なっなんだ


その時、あなたの口の中に、カレーが、取り込まれ、摂取される


その時、目の前で、母親が、自分用の激辛百式調味料千手観音ゴッドの瓶を、手を滑らしているのに、その時の私は、まだ、口に入れる前の私は、気が付きもしていなかった。


Q


ページを適当にめくり


一番初めに目についた数字のしも一つが


・123  39へ


・456  40へ


・78   41へ


・9    42へ


・0     43へ




39


多少のピリ辛の辛みはあるものの


もともとうちでは、甘口しか食べない


そういう家風がある


しかし、母親は、根っからの辛党


辛からの地から来た人間に、相違ない


フルーツに唐辛子


お菓子に唐辛子


この前は、風呂に入れて


家族全身を、ピリピリにしてしまうほどである


あなたは(体力を1回復)


満足げに、ごちそうさま、と言った。


しかし、実は、かなり無理をしている


そう、甘口でさえも




40


何とも、顔に、汗が、だらだらとにじみ、目の前の皿の横に落ちていく


普通の唐辛子、もしくは七味、であれば、その程度


中辛程度に何の違和感もなく


無理なく食べれるだろうが、


母親のあれは、別格貴賓


何と言う事だろう


舌がしびれ


全身を、刺し始めた


しかし、ここで負けるわけにはいかない


負けるわけには


遠い絶望の丘を、一歩また一歩


「麦茶いるか」


何も言わず


老婆が、コップに、水入れから注いでいく


もがくような


厳しい戦いは


意識朦朧の中


ようやく、銀色のスプーンが、何も残されていない


米粒一つない


皿の中に、終結したのである


(あなたは体力を一減らす)




41


全身から


汗が、飛び出した


そう表現するのが正しい


黒く磨かれたような


台所の床には、汗が飛び散り


らだ、意識がもうろうとする中


手に焼きつけるような


銀色のスプーンを、握って居た


これは、幻覚か


それとも、何も考えられない頭は、湯気を出し


実際に、揺らめく、陽炎のように


湯だつように、熱し揺れていた


ああ、まずい


三途の川が


ひや上がっている


幸福の白旗が、何万も、たなびき


その下で、カレーの海に、何か、何やら、白い何かが浮かんで揺れている


あっあれはなんだ


しかし、近づくにつれ


いや、私自身が、それになろうとしているのか


眼前に見えるそれが何か分かった


骨だ、骨が浮かんでいる


「おっおい」


どこからか、引き上げるような感覚


私は、カレーの劇薬


汚染されたあの海から引き揚げられた


私の眼下には、いつの間にか、平らげられた


白い皿が、見え


横には、さらに、香料を、降る母親の姿


私は、意識朦朧その刺激紛に、肌を、焼かれながら


机に、手をつき、水を、いや、十倍濃縮豆乳を求め


冷蔵庫の白い神殿門を、開け放ったのであった


冷気の中あなたは


(体力を三失う)


意識を、手放し、床に、首をたれ、手をついた




42




地獄


それは、火炎地獄に相違なかった


私の在世での悪行が、こうして、私を、もやし


燃やしてはまた復活させた


しかし、私は、どんな悪行を、起こしたというのだろうか


目の水分は、ほんの一秒で・・・・・


あなたは、口内に、入れる前に


気を失った


その湯気でさえ


あなたは意識をもうろうと


いや、瞬時に焼失


させてしまうほど


それは、一瞬にして、一台所を


灼熱地獄に、変化し


瞬時に、現世を、常世の裁きを待たず


即刻即時地獄へと、連れていかれた


骨さえ、瞬時に、灰になり


また、その刺激臭にて、意識が、舞い戻る


その無間地獄は、まさしく永遠


しかし、その薄れ行く意識の中


それは、仏の光明か


それとも


偶像か幻だろうか


炎のなか


落ち行く意識


その前方に、


何か、その炎すら


食べていく


姿を見る


あっあれが


あなたは、あっさり、


カレーを、相手に、手放す


その願いは、すべてを、投げ打ち徹頭徹尾願う


他力本願の極致にも見えたが


(あまたの体力はゼロになる


しかし、来世では一回復している事だろう、お情けだろうか)


0へ






43


何という、幸運


それは、奇跡的に、空中に舞い


漬物皿の横に、こぼれた


代わりに老婆の鼻孔をくすぐり


ひどいくっしゃみを、くりかえしているが


私は、そんな境地には、居ない


百花蜜とも、歌われる


我が国の日本ミツバチの採取するはちみつは


近代、国が、大丈夫だろう、冬はこせまいと、間抜けなことを言ったばっかりに


国中に、逃げ出した西洋ミツバチは、戦につきものの


疫病を、流行らせ、耐性のない日本ミツバチを、窮地に、陥れつ続けあ


さらには、体格が二回りほど大きな西洋ミツバチに対する防御がまだ、進化的に、洗練されておらず


その数は、負ける一方であり


一説には、養蜂家が、飼育している物しか、自然界では、居なくなると言われるまでである


そんな、愛好家じみた話は、さておき


百花蜜と言うとおり


西洋ミツバチは、一つの蜜しか集められないが


しかし、日本ミツバチは、ありとあらゆる


蜜を集めるため、その巣


その年ごとに、味は全く千差万別


そして、その複雑さは、筆舌に、尽くしがたし


ただでさえ、その場所に、居てもらう事すら難しい


二ホンミツバチの養蜂は、殆どの養蜂家が管理の簡単なセイヨウに、移るほど


そして、何を隠そう、このカレーは


地元で、おすそ分けに、もらったときに、良く作られる


はちみつカレーであり


ルーも、辛口ではなく


甘口であるが


そこにさらに、とろけるような、日本ミツバチの筆舌尽くしがたい


複雑美味美妙な、味が


原価が高いこのはちみつをふんだんに使うことで


おすそ分けと言う最上級に、贅沢ができるわけである


ああ、この味は、下がとろけている、とろけたあなたは


(あなたは、体力5を回復した)


「ごちそうさまでした」


無事完食した。


44


「まっまさか、あんた、白いスーツの男を、見なかっただろうね」


Q


・イエス 45へ


・ノー  46へ




45


「それは、これは、まずいね


まさか、それを、持っていないだろうね」


Q


・はい 47へ


・いいえ 48へ


46


「そうかい、じゃあ、良いんだけど


もし見ても、いや、絶対に、スーツには、触るんじゃないよ


良いね」


私は、その話を聞いていたが


背後で、別の匂いがした


何だ・・


38へ




47


「あんた、良く生きているね、早く、それを、燃やすんだよ


どうせ、燃やせやしないかもしれないが


早く出しなさい」


Q


・OK 49へ


・駄目 50へ




48


「そうかい、絶対に、触るんじゃないよ


碌なことにならない


全てが全て、良いわけじゃない


毒も薬もどくになりけり


触るんじゃないよ


さあ、カレーを、お食べ」


38へ




49


「早く、今すぐに


・・・そんなところに、やけに出すのが早いと思ったら


・・しかし、まあ


・・いい


私は、ご飯は要らないから


食べててください」


おばあちゃんは、そういって


家の奥へと


そして、暗い廊下の向こう扉の奥


裏庭へと、行く扉が、あく音がした


Q


・見に行く 53へ


・カレーを、食べる 38へ






50


「葬式は、出さないよ


良いんだね」


Q


・サーイエサー 51へ


・のーあいむのー 52へ




51


「紗智子さん


あんたも、大変なところに、嫁いでしまったね


葬式の後は、スーツの後処理を、しなくちゃいけない


それまで、泣けないよ」


母親の声がする


「はい、ここに来た時から、なんとなく、理解していましたから」


果たして、持っていて、いいのだろうか


そういえばやけに体が


まるで、海の底に、沈んでいるような


胸を体を、鷲掴みに、圧迫されるように


心臓が、キュウーと痛いが、決めたことだ


カレーを食べよう


最後の晩餐かもしれない


38へ




52


「そうかい」


49へ




53


暗い中


懐中電灯の明かりが


うっそうと茂る


されど、雑草一つなく


整頓された苔が覆う庭を歩く


人が進む場所だけが、踏まれ


下の黄色い地面が見えている


雨の日などに走ると、百%こけて、


怒られたり、危険だと思う場所である


その奥には、小さな祠と土蔵がある


ライトは、土蔵へと進んでいった


Q


・入る 54へ


・待つ 55へ


・カレーを食べるために帰る 38へ




54


蔵の中は、整理されているというか


なにも何百年も動いていないんじゃないかと思わせる


つづらが、重なり


木の箱も、見える


その奥


鏡が飾られた


祭壇のような


もしくは、鏡台のような


その、夫人が、化粧でもするような


漆黒の漆塗りだろうか


その下のタンスを開け


それを、下に仕舞ったのが見えた


ライトは、背後から照らし


その姿が見える


「来たのかい」


振り向かず


その声が聞こえる


「それって何なの」


老婆の声がした


「祟り神だよ」


57へ


Q


もしくは、カレーを、食べに


腹ペコだから帰る、急げ


56へ




55


私はしばらく待つと


ぼぅーと


中から、ライトの明かりが、外を照らし


松や杉、モミジの白くぬめる木々が、映し出される


「何だい、早く、お勝手に行くよ」


その顔は、白かったが、わずかに、冷や汗のようなものが浮かんでいるように思われた


56へ




56


食卓についても、いつもと変わらないように


おばあちゃんは、席に着いた 「いただきます」そんな声が、三方から聞こえる 38へ




57「祟り神の言われ」




「これは昔の話なんだ」


蔵の中、ライトのか細い明りが、わずかにあたりを細く照らし


蔵の梁を写す


その暗い物から目を背けるように


黒い柱から


目の前に目線を落とす


「昔、我々の先祖は、取引をした


もちろん相手は、神じゃない人間だ


しかも、日本人ではなくて


昔は、ここら辺は、蚕で潤っていた



いや、シルクと言えばわかりやすいか


シルクロードとかいうだろ、習ったか


我々は、取引を、裏切られ


さらには、奴隷に、されそうになった


そんな中、反乱が起きた


相手の頭を、つぶせば、逃げられる


そう思ったのが、間違いだった


結局、家族で、来ていたものを含め


商人の殆どが、殺された


しかし、逃れた者もいた


それが、うちの家系だ


しかし、その時、発注された


絹で作られた純白のスーツ


会社の社長室で


血まみれの中


真っ赤なスーツを、握りしめた


少女は、願ったのだ


国に、帰りたいと


それからだ、疫病神が、現れたのは


彼女が、目線を、おろすと


いつの間にか、血で汚れたスーツは、見間違いかと思うような


純白の白に変わっていた


まるで、最初から、白に


もしくは、元に戻ったように


でも彼女はこう思ったそうだ


血を吸ったようだと


彼女が立ちすくんでいると


扉の前の廊下から、大勢の靴音が聞こえた


彼女は、一人たたずんだ


その瞳は、窓ガラスを、眺めていたそうだ」




あなたは聞いた


Q


・逃げられたの 58へ


・カレーを食べたい 56へ




58


「ああ、窓から、逃げたのだろうけど


問題は、この後だ、彼女は苦労して


元の村に戻ったが


しかし、彼女は陰口をたたかれた


どうして一人だけ


裏切ったのではないか


等々


結局、金も絹も、向こうに消えたままだったわけだし


子供一人で帰ってこれるなんて


考えにくかった


しかし、それも、すぐに終息した」


私は言った


Q


・「スーツ」 60へ


・・・・・  60へ




59


「なんだい、話はここから、大変になるというのに・・


まあいい」二人して戻るのであった 56へ




60


「村で悪口を言っていたやつが


ある日、消えた


実際問題、後になって、そういえばあいつは


と、繋がれて行った


二人三人四人となると


皆が、悪口を言った人間だと気が付き


誰も話さなくなった


それは、事件の事さえも


おかしなことに


神隠しも、それ以来、無くなった


この家を除いてね」


ぼんやりと、老婆の影が映し出される


「どう言う訳か子供や大人が


消えるんだよ


そして二度と帰ってはこない


その代わりと言っちゃなんだが


他の家々をまとめるような立場だったからなのか


それとも


やけに、事業がうまくいった


それは、そんな折


一つの鏡がうちに来た」


老婆が、今は、布を駆けられた


目の前の鏡台を見る


「羽振りがよくなり


これが、うちに来たとたん


なぜが、誰も消えなくなった


そして、逆に、事業も


芳しくはなくなり


元の普通の家となったが


今でも、この場所は、残っている


私らは、これが、あの鏡のおかげだとそう考えている


そして、どうも、この鏡の前の持ち主だったのが


隣の県の城主の娘


絹姫なんじゃないかと、文献や専門家に見せて


そう思っている


確証は、無いが


まあだから、何も起こしたくなければ、あれを、出しちゃいかん


抜け出るかなんかはわからんが


たいてい


いやすべて、碌なもんじゃない


碌な物にはならな、だから、あれを、外に出しちゃいかん


そして、触れたものは、大概、碌な事には、終わりにはならない


だから、気にするな、触れることも、所持もだめだ」


それを後に、二人で、蔵から出て、鍵を閉める


古臭い錠前が


閉じたその瞬間だった


森のあたりに、ゆっくりと白い何かが、横切った気がした


「なっなんだ」


私は、そう思いながら


前を見た


まさか




Q


・スーツ 62へ


・絹姫   63へ


・一反木綿 64へ


・ゴミ袋 64へ




61


「早く食べちゃいなさい」


そういわれ


私は、恐怖から逃げるように


スプーンを手に取った


36へ




62


まさか


しかし、それは、先ほどの事を考えるに


まさしく


あの、先ほど仕舞ったスーツ


・・・いや違う


そう思ったときには


全身を、また同じような、先ほど体験した


全身を、縛るような苦痛が再度再現されていた


ああ、これが、あのおばあちゃんが言っていた


呪いという奴だろうか


必死に、何かしようとするが


まるで、力が入らず


私、はその中で、意識を、失っていく


(体力マイナス2)


0へ




63


あれは、先ほど仕舞った


スーツだろうか


いや、違う


私は、頭をフル回転した


スーツにしては、のっぺりとした


そう、それは、帯のようだ



その言葉に私は、昼頃聞いた


絹姫を、思い出した


まさか、彼女が、あの姫様の亡霊だとでもいうのか


だとしたら、なぜ


私は、その時、もう一つの話を思い出した


Q


・ラジオで聞いていない 65へ


・聞いたような気もするし、いないような 66へ




64


それは、いきなり、顔に巻き付くように


頭上から


風に流されるように、巻き付き


呼吸口を、ふさぎ始めた


「っあ」


私は、あわてたように、それを引きはがそうとしてきが付く


それは、ごみ袋のプラスチックのようなそれでもなければ


スーツのようなものではない


ふんわりとした物が顔にへばりつく


そして


私の酸素は、すべて奪われていく私の肺の中で


それと同時に、私を助けようとした


おばあちゃんの息の根も聞こえる


まずい


しかし、この布は、強いようだ


さすが妖怪だ


しかし、実際問題、この状況下、


私はパニックになり


われを忘れている可能性も


無くもない


どんな恐ろしいことも、実は、空を飛んでいるビニール袋


だと、この中で、考えてしまった可能性も


ああ・・酸素不足で、ぁ息が、脳に、思考が回らなくなっていく


(体力マイナス2)


0へ




66


確か、落語家が、ここらへんの地方には昔から、絹姫様が居る


そして、それを、針で、地面に、刺すことで、沈めると、話していたが


しかし、刺したら怒りそうなものだ


それらが何を考えているかは計り知れなさそうであるが


しかし


となると、これは、沈めるというよりも


どちらかと言えば、足止め


封じ込めていると言えなくは無いかも知れない


そして、彼女の目的は、何だろうか


そこまで考えると、そして、必然的に、先ほど聞いた


あの鏡を、思い出す


まさか、あれを、探し出そうと、ここまで、追って来たと言うのだろうか


私は、あれの案内を、考えたが


如何すれば良い、あたまの中がぐるぐると回転を始めた


Q


・針で、止めようとする 67へ


・蔵に連れて行こうとする 68へ


・鏡の話をする 69へ




67


私は、ラジオで、言っていた通りに


針を探そうとするが、手で確認する隙も与えてはもらえず


その時には、冷たいような、肌触りの布が、まるで、針金のように、きつく硬く首に巻き付き


私の脳は、考えを停止したのあろうか


気が付けば、視界は、黒一辺倒で


暗い場所を見ているのかと錯覚したが


意識すら、遠ざかろうとしている事を感じ


それが自分の内部での意識が見せているものだと分かった


しかし、それも、テレビを消すように・・・


(体力マイナス一)


0へ 




68


私は、必死に、蔵を指さした


しかし、私の首に何かが当たった


何だろう


それは酷く冷たく


私は、背筋に、何かが、はい回るように、落ちるのを感じる


何かが


そう思ったとき


私は、内部から


何かが壊れる感じを、味わう


何か、呼吸が


目の前で、おばあちゃんが、倒れているのが見える


私も、きっと


(体力マイナス一)


0へ






69


私は、大声で叫んだ


「あなたの鏡は、あそこよ」


すると、そこにはいつのまにか、人が一人


白い面影が


立っていた


「どうして、取ったの」


私は、一人、目の前のそれを見ていた


「どうして」


私は何も言えず、たたずんだ


それは、音もなく


近づいてくる


おかしい、空気が、変わったり


落ち葉や草を、踏む音もない


まるで、それは、はじめから何も動きていない風景のように


それは、ゆっくりと、近づいてくる時


私は、あることに気が付いた


そうだ、何かをしなければならない


そう思い、私が、体を、まさぐっていると


あるものを、見つけた。


Q


・針を、持っていたら取り出す 71へ


・糸を、持っていたら取り出す 72へ


・スーツを、持っていたら取り出す 73へ


・何も持っていない 74ういjへ




71


私は、針を持って居たことを、思い出した


爪でも、突き立てたほうが早いとそう思ったが


しかし、持って居た武器を、使わない手はあるまい


その鋭くとがった物を、手に持とうとした時


何かが、私の横を通り過ぎた


私は一瞬そちらを見ようとした時には


体が、縛られたように、身動きできない


それは、何万の糸に、絡めとられてしまったかのように


私は、息苦しさの中


苦痛の中へ沈んでいく


今私を蝕む何かのように


それは白く視界を、ふさぎ


私は、まるで、虫の眉の中にでもいるように


周りを、ふさがれ


ボーとした


頭を、手放していった


0へ




72


私はポケットに手を入れると


そこに手触りの良い糸が、手に触った


その束になってまかれたそれを、


取り出したが


それをどう使おう


私は、目の前に、迫って来た


それに恐怖を覚えた余りに


何と、それを、相手に投げつけた


それは、相手の体を通過することなく


純白の着物に当たり


地面に着いた


「っあ」


それはこちらを向いた


その美しい顔が、ぎょっとするような


恐ろしい顔つきへと変化する


私は、逃げようとしたが


足が動かない


それは、私に近づく


なっ何を、されるのか


そう思う間もなく


何も見えなくなった


それは、ゆっくり、草むらに入るように


視線を邪魔する


っあ


私は、息をつかす間もなく


眼球の奥から


何か細いものが


私の眼をふさぐのを感じる


これは、これは


思考は遠のき


ただ、ブチリと嫌な音が、さわめく鼓膜の奥で聞こえた


(体力2マイナス) (ぶつける確信を入手)


0へ




72


私は、それを持ってきてから、妙に、体がだるい


そう思い


そんなものを、捨ててしまおうと、何度思ったことか


そう思っていた


スーツを、取り出した


私は、どこに持って居たのか


手提げかばんだろうか


それを取り出したとき


それは、次の行動を、起こした


Q


・あなたが、カレーを持って居たら 74へ


・あなたが、カレーを持って居なかったら 75へ








73


私は、何かないかと、探してみたものの


ご飯を食べに降りて行っただけなのだ


何か持って居たわけではない


そんな時、目の前で、明かりが揺れた


っあ


私は視界の端に、おばあちゃんが、倒れているのを見つけ


その端から、ライトが、宙をゆれ


女を、照らしている


私は、その懐中電灯に、手を伸ばした


いつのまにやら、私はどうやら倒れているらしい


手を伸ばし、ライトをつかもうとした


それで、奴を、叩いて


そう思い、ばたつかせ、もがいた手に、プラスティックの感触が、指先に当たった


しかし、もう目の前に、居る


私は、それにめがけて


その赤い、懐中電灯を、投げた


何の変化も見えない


向こうの草むらのほうで、「ドサッ」


という音が聞こえた


何も、意味などなかったのか


しかし視界の端は、白く塗りつぶされ


私の意識は、遠のいて行った。夢であろうか


(体力マイナス2) 


0へ




74


私の手元から


それは、宙に、浮き上がり


ふわりと、そこに立つが


その顔は、紳士らしからぬ


不満そうな顔である


むくれた顔でいう


「彼女は居たのかい


それにしても


君は、ひどいことをする


紳士服を乱雑に、詰め込むなんて、もってのほか、言語道断だと、思うがね」


私は、一人、それを見て


手に、持ったカレーのタッパーを、見ると


紳士は、紳士ぜんとし、大人しくなった


「彼女に会う前に、汚れるわけにはいかない


しかし、君だって、私がそばにいると大変疲れるだろうに、蔵に着いたのかい」


私は、言う


「単純です、私は、あなたの婚約者を、見つけたのです」


男のあまり、変化のない顔に、驚愕の色が浮かぶ


それは取り繕いではなく、真意と言うものだろうか


当たりを見渡す


彼は、聞いた


「どこです」と


私は、彼に、こう示した


「姫は、絹姫は、あちらです」


私が指示した


上方を、見て、驚愕する


先ほどまで、こちらに襲い狂わんばかりのその亡霊が


いずこへかと


行こうとしているではないか


私は、急いで、呼び止める間もなく


そのつーつは、魔法か何かのように


ふわりと浮かぶと


空を飛び、その影へと急ぐ


暗い中でも、その目立つ二つの影は、よくよく目視しやすかった


「なぜ逃げるのですか


私がそんなにも、お嫌いになってしまわれましたか


色々ありましたが


しかし、私は、反省しているのです


部下のやった事とは言え


私も、殺されましたが


もう、何百年も前の事です」


遠くのほうで、声が聞こえる


これは幻聴だろか


反対側の姫の声がした


「ホーム様


もうしわけありません、あなたが、来ているとは知らず


急なことで、私は、あなたに合わせる化粧をしてはいません


もうあれから、何百幾年


私もすっかり、年を取ってしまいました


もうあなたとは


探したとしても、それは、未練での事


そんな折に、ここらへんで、何か気配がするものの


もう数えきれないほど


この周辺を探しましたが


まるで、何かに、反射され遮られるように


私は、あなたを、見つけることが、かないませんでした


もう、私は、あなたがいたと言うだけで、良いのです


それでは、ごきげんよう」


紳士が、後を追いかけようとしたが


袖を、腕をつかもうとしても、それは宙を、つかむばかりであった


「私はもう、ただの鬼女


鬼でございます


あなたなどとは到底


鬼婆などは、悪魔のようなものです、あなたのような、潔白な方には


とても、一緒にいることは出来ません


探さないでください


私は、草葉の陰で、一人朽ち果てるのみ


それこそが、怨念というものでしょう」


おばあちゃんが言う


「まずいな、これでは、いよいよ、厄際神としての力が、強まるかもしれん」


紳士が叫ぶ


「待ってくれ絹」


そっその時であった


私は、考えた。




Q


・抱きしめるんだ紳士 (糸と針怪談・ぶつける確信を持って居れば進める) 76へ


・そっとして置いてあげよう、ほとぼりが冷めるまで夫婦喧嘩は犬も食わない 77へ






75


それを取り出した途端


それは一瞬にして、風もないのに手元から空に舞い上がった


「何だ」


私がそう思うのもつかの間


それは、暗闇の中、消えてしまった


かに思われたが


しかし、それは、私の目の前に、落ちてきたのだが


それは明らかに


私の見ていた


スーツだけではない


身が


身が付いてきた


それは、依然見た


あのスーツの男の本体


私が、声をかけようとしたが


それは、私を見ることなく


別のところを見て


そして、走って言った


それは不思議なことに、同じように、なんの物音もなく


そして暗闇の中


懐中電灯を、持った老婆と二人・・


いや、なぜか、上のほうに、


そのライトの中から


何かが垂れ下がってきているではなか


私が、そちらを見たとき


「逃げろ」


そんな声がしたが


私の目の前には、あの眼前には


白い美しい鬼のような顔が、ぶつかるように


迫り狂っていた


「ギャァーーー」


それは誰の悲鳴であっただろうか


ぬるく濡れた草の中


私は、目を閉じていた


(体力マイナス2)


0へ


 


76


私は叫んだ


その時


大声で


「だきしめてー」


その声が聞こえたのか


紳士は大胆にも、もうスピードを出し


それは、飛びつくように、されど優しく


その幽霊に、飛びついた


そのお姫様抱っこのような状態にもかかわらず


姫は、逃げようとする


しかし、服は、暴れるが


その腕は、効果を及ぼしてはいないようであった


「やっぱり」


「どういう事なんだ」


後ろで老婆の声がした


私は、曖昧な仮説を話した


「あれは、霊体


あるかないか分からないけど


しかし、あの着物とスーツは、実体がある


しかも、どういう訳か


それ以外の物体は、あの物体に触ることができない


一つを除いては


私は、絹だけが、何らかの効果を持って、あれに、意味を見出せる


可能性を考えて


言ったわけだ


目の前の暗闇に、二つの衣装が落ちてくる


一つは、タキシード


そして、もう一つは、白無垢であるとその時、恐怖で分からなかったが


気が付いた


「普段は、正装を、しない主義なんだ


簡易的だが


しかし、君に、お願いがある


君は今、絹糸と針を持って居るかい」




Q


・二つを持って居ない87へ




・糸と針を持って居る88へ






77


私は、見守ることにした


人の意見は尊重しなければいけない


それが人としての成長だ


姫と言うものも、これで


私は、そう思う


我が、ままだったり世間知らずが


そうやって、生きていくのだ


彼女の後を、最後まで、追おうとしていた、紳士は、不意に立ち止まった


それは宙であったが


ひどく、落胆めき悲壮感を、スーツの後ろ姿に見て取れた


それからというもの


この町では、さまざまなことが起きた


河川の干上がり


家族が、一人、また一人と、病院に行く


私は謎の奇病で


毎日、なぜか、機織り機で、絹を織っていた


何だろうか、有線で、また何かが起こったと騒いでいる


私は、糸を通し


考える


うっすらと、白い糸に、赤い点が見えた


何日寝てもいないのだろうか


見舞いにも行っていない


後ろのほうで、何かが、端の隅のほうで


此方に動いているような気がする


意識が、揺れる


私は本当に生きているのだろうか


斜めに、糸が、見える


いや私が、今倒れているのだ


私がそう気が付いた時


土蔵の木の床に、私は、どうやら


倒れたらしかった (体力マイナス4)


0へ




78


私は、どうしようもなく、その針を、その布に、突き付けようとした


きっとこれで


そう思った


しかし、それは、何もなかったかのように


壁に突き刺さり


私は、いつの間にか


さらに強く


その布に、占められていく


私の視線は


留められた、壁に刺された


針を見ながら、失っていった


刺さったような気はしたが


針では、布を通り抜けるだけだったか


(体力マイナス一)


0へ




79


針を取り出すと


私は、もう片方のポケットから糸巻きを取り出し


その方偏を針に通そうとするが


暗いし震えが止まらない


Q


・ページを開き奇数なら 80へ


・偶数なら 81へ


・梅干し・ミョウガ・お参り、のどれか一つを持って居たり、していると


疲れ解消、気分すっきり 81へ




81


私は、運よく、暗闇の中、糸を通せたように見えた


それを


その針の先端を、


服の袖から出ている


端に、突き立てた


それは、壁に、当たり


まるで、ピン止め


でもするように、そのベニヤのような気の板に、針の先端が、曲がることなく止めることができた


それは一瞬、ひるむかのように


力が緩み


私は、ランナーが、テープを、切るように


その場から、倒れこむように


走り出した


(体力一マイナス)


35へ




82


カレーを、食べ終えたが


廊下の向こう


暗闇で、音がした


急いで行ってみると


足元に、先端に、絹糸が、ちぎれたように、ついてる


針が落ちていた


私は、それを、拾いながら上を見たが、そこには何も、勿論いない


その時、後ろのほうで、叫び声が上がった


私は、急いで走った


扉を開けて、見ると


そこには、白いスーツの男が、台所に、立っていた


「あっ、あなたは、何なんですか」


母親は取り乱しているが


おばあちゃんは、無言で椅子に座っていた


「どうも、こんばんは


私、夜分に、失礼しますが


ホーム・タナカと言うものですが


わたくし、今晩は、とある、方を探しているのですが


あなた方に、長い間、虐げられ


見つけることが、出来ませんでした


今晩は、その因縁も含め


清算し、あなた方の命を、もらい


足りない時間を、総決済しましょう


私は優しいですから、あなた方三人の命で


監禁の件も、チャラに、おしまいに、いたしましょう」


何を言っているんだ、この人は


「あなた、どこから来たんですか」


男は、こちらを見た


「これはこれは、昼間も会いましたね


しかし、どうも、昼は、力が弱くて


あなたのお母さんが、監禁された蔵から天日干ししてくれたのは、良いですが


やはり、夜のほうが調子が良いのでしょう


いくら、探し求めている


私の奥さんの所持品で、つられ


見せてもらおうと、入ったからと言って


これは、あんまり至極、とんでもない重罪です


それも、一年や二年じゃない


何十年何百年と


それを、たった、一秒で、三人の命を消すくらいですから


安いものです」


そっ、その時だった


母親が、何を思ったか


行動に出た


Q


・カレーでも如何と言う


その時


12345678辛を、食べていれば


83へ


・0なら


84へ


・9なら


85へ




83


「何だ、君は、何をしようと」


その手に握られた


カレー皿


それを見たとき、紳士の顔が、一瞬ゆがんだ


「何をしようと言うのだ」


その言葉をもう一度はいたのは緊張は緊迫か


「さあ、何だと思いますか


私は、何かあったら、その反動で、もしも、死ぬ事が、あるようでしたら


倒れて、あなたの


そのスーツは」


男の眼は、一瞬下へ向き


そして、自らを守るように


手で、抱きしめた


「わっ分かった


しかしだ、君


とりあえず、そのカレーライスの皿をおきたまえ」


私はすかさず


「契約成立ですね、私たち家族には何もしないと


勿論周りの住人にも」


男は大きく


皿が置かれたのを見て、息をついて、言う


「ああ、それは、良いだろう


しかし、その内容には、従えない」


私は皿を持ったが、男はつづけた


「一つ


私は、私と言う存在自体が、疫病神


いや、良くないものだ


ゆえに、私が、近くにいることは


良くない


だから解放してくれた前


それでいいだろう」


私はそこで疑問に思う


「あなた、何で居るの」


(スーツを手に入れた体力が毎ターンマイナス一)


86へ




84


「これでも、たべて、おばあちゃんが、言っている


いつも、腹が減っては、いらつくだけだと


さあ」


紳士はこちらを見た


「・・この香り


そう、これは、西洋ミツバチではない


懐かしい


ああ、うわさに聞いてはいたが


これが、カレーと言うやつか


しかし、私は、匂いだけで、我慢するよ


それで十分だ


しかし、何ともかぐわしき


そして上品だ


ただ、百歩譲って、私が、君たちを許すとして


しかし、君たちは、私に、しなければならないことがある


もう、開放してはくれないか」


私はそれを聞いて首を傾げた


なぜ、ここにこいつはいるのかと


(スーツを手に入れる体力マイナス2)


86へ




85


紳士は、一瞬にして、動き出した


しかし、誰も何もできなかった


当たりには、赤い血が、飛び散り


電灯を、赤黒く染めた


異臭の中


男が、不敵に、立っている


横には、母親が、倒れ


その側には


大量の赤い液体が床を、流れていく


その時、大きな


「私は、血により


この世に、そう、大量の争いの血により


この世に、未練たらしく残っている


ゆえに、お前たちの血が、あればあるだけ


私の力は大きくなるのだ


さあ、この汚れたお前たちの血を


私が吸収し白く元の美しい姿に戻った時、私の力は」


今まで、真っ赤に染まった、スーツ姿の男が


赤い電球に照らされていたが


徐々に白く戻っていった


それはその時だった。


その時、それは大きな強大な


悲壮な悲鳴が聞こえた


「‥何だこれは


おっお前たち」


その時、床から、真っ赤に、濡れた母親が、むくりと


ゾンビか何かのように、立ち上がった


その時、何とも言えない異臭が、刺激臭が


当たりを、回る


私は一瞬にして


死ぬかもしれないと思い始めた


「まだだ」


悲鳴


それは、到底男が出していい


いや、人としての尊厳も、紳士としてはもちろん


そんなものは、殺人レベル


地獄の片道切符


無間地獄においては、あまり、意味を幽霊であれ


関係はなかったようであった


「すいません、もう、もう」


逃げ出そうとするのを、羽交い絞めにして


鍋を、目の前に置かれる


助けてください


「もう、命も我々から、体力も奪わないな」


男は、小さく


「はい」


と、そういった


しかし、私は、逃がしてくださいと、言う男に対して


一つの疑問が浮かんだ


なぜ、ここで閉じ込められていたと言うのだろうか


86へ




86


「私と彼女が出会ったのは、本当に偶然で、そしてそれは、神の仏の奇跡だと言ってもよかったいや、それは、必然というのか


我々商人は、その時、商材を、探していた


そして、ちょうど、Japanには、絹と言う


世界最高峰の糸そして、織物があった


それは、それほどかさばらず


そして、非常に、高く売れる


良い商品だ


しかし、それを、帰る場所を、見つけるのが、非常に困難だったわけだ


そこで、我々は、独自に、ルートを、編み出し


とある、殿様に、謁見を、願ったわけだ


そこで、私は、その領内に入り


城で、彼女そう、プリンセス


姫絹に、であったわけだ


はじめこそ、そこまで親しくはなかったが


しかし、そのつんけんとして、されど、その鋭い眼光は、


まるで、すべてを切り開かんとするような聡明な


そして、実際にそのような行動を、していた


それは、城主の娘と言う意味もあったかもしれないが


どうも、手を焼いているような風でもあった


まあ、わたしも、はじめこそ、商材を、買うために


ビジネスを損ねないように


振舞ってはいたが、いつの間にか、私が、話す、海外に、興味を持ちだした


そして、この国の輸出するものと


そして、海外から持ち込んだら高く売れるものを


紙に書いてもらったとき


私は、酷く驚いた


それは、明らかに、我々が、思い描いているプランよりも


優れ、そして、両社にとって、ウィンウィン


つまり、一方は大した価値がなくても、片方は、欲しい


その両端が、真逆になっていたわけだ


いつしか、次第次第に、我々は、恋仲に、なって行ったわけだが


しかし、相手側にも、都合があるが


しかし、その時、幸いにしてか、金が必要であった


我々は、その戦争の武器を、肩代わりする代わりに


婚姻を、条件としたわけだ


姫は、乗り気であったのが、物事を、上手くいかせた要因であったが


しかし、どうにも、良く分からない


者のところに、とつがさせるわけにもいない


ましては、馬の骨ともなにかも分からないような外人である


見つけられたら、どうなるかは、分かり切っている


それゆえに、われわれが、帰国し


武器を、持ってくる時に


視察し、それで、大丈夫そうであれば、その婚姻が、oK


と言う事になった


・・・しかし、事件は、そこで起きた


商人を、連れて、海を渡った


女子供でさえも、暮らしていけるような場所でなければいけない


ましては、海を渡って、そして帰ってこれるようでなければいけない


そのような、連中を、連れ


私は、祖国に、帰ったわけだ


そして、至急、戦争道具を、そろえ始めたわけだが


そこで、反感が起こった


わざわざ、結婚する必要性があるのか


しかも、取引も、相手側が、指示したそうじゃないかと


相手を、出し抜き


むさぼり、奴隷にするならまだしも


それを、対等とは


商人として、社長として、腕があるのか


そして、内部分裂で


一行が、泊まるホテルで、つまり、


私の居た会社で、反乱が起きた


社長室に居た私のもとに


一人の小さな


日本の女の子が、飛び込んできた


その手には


私が、結婚式の日に、着るようにと


日本から、持ってきたすべて、絹で織られた


白いスーツが置かれていた


彼女は、途中で、返り血でも浴びたのだろう


赤い液体が、顔に、飛び散っていたが


そのスーツには、何も、付いていなかった


その時、扉を、開ける音がした


私は、すぐにその鉄の扉を閉めて


用意をした


彼女だけでも、逃がさなければならない


私は、銃を、構えた


もう、この婚姻は、無かったことに


なるだろうが、それ所の始末ではない


問題では


私は、金庫を開けて


そこから、金を、取り出し


彼女に、与えたとき


扉が


ひどい音を立てて


空いた


私は


とっさに、彼女の前に行き


拳銃を、相手に向けた


首筋に、鮮血が飛び散る


私の向こうに


手りゅう弾を、投げつけると、爆発の音がする


振り返ると


あれほどまでに、大事にしていた


彼女の手の上のスーツは、赤く


私の血が、汚れを、したたらせていた


「ゴー」私は、彼女が、隠し扉から、出ていくのを見て


床のじゅうたんに、落ちる


その最後の頭は


彼女の


あの絹の姿を、浮かべていた」


長い


私は、そう思った


しかし、そうなると、彼女を、探さなければいけない


「でも、そういえば、どうして、鏡を、見たかったの」


ああ


男は言った


「あれは、私が、彼女に上げた


品物だからだ、それゆえに、彼女の思いも強い


しかし、問題は、それに閉じ込められた意味だ


その頃、敵国では、彼女の怨霊が、その国を、さまよっていた


飢饉、災害、疫病


それを鎮めるため


彼女の所持品だ取った略奪した鏡を


相手の国へと移した


なぜなら、彼女の国に


攻め入った時


彼女は、その鏡を、奪われたがために


敵へと嫁入りを、申し出たのだ


それほどまでに、執着していた訳だが


しかし、その時には、もう、私は死んでいたわけだ」


「ロマンティックな話ですね」


「いや、どうだろうか、実は、鏡の裏に、火薬の製造方法が、乗っていた


それは、少なくとも、ばれるわけにはいかなかったわけだ


彼女は、その城に行き


祝言の準備で、部屋にいるとき、それを見つけたわけだ


その時すぐに、鏡を、壊そうとしたが


入ってきた城主に見つかり


彼女は、とっさに、彼を、殺したが


そこを、家臣に、見つかり、殺されたわけだ


その時の返り血が、また、辺りを染め上げた


しかし、不思議なことに、すべてを、隠密に、しようとしたが


そこで、不思議なことが起きた


白無垢が、すべて、元通りの血の跡などない


白い物へと変わっていた


家臣たちは、敵国といえども


一度、嫁に来たものが、その殿様の娘に


殺されたとあっては、威厳にかかわる


第一、それを、殺すというのも、全く名誉ではない


ゆえに、すべての隠蔽を終えて


あとは、あの姫が着てきた


衣装を、燃やそうと、見たわけだが、そこで、妙なことを


見た訳である


それを、気にせずに、燃やそうと、手に取った時


一陣の風が吹き


隠していた


天守閣から、舞い上がり


外へと飛んで行ってしまった


それから、この国は、妙なことが、起こり始めたと言う訳である


それを鎮めるため


その姫が執着していた


鏡を、自分から遠い


しかし、管理下における


隣の


つまり、この場所に


移動させた訳だ


そして、また戻ってこないように


一生、探し出せないように


私と言う、強い呪いがかかっている


力の強いものを、あの鏡の下の箱に入れ


封じ込めることで、更に、力を増し


それを、エネルギーとして、結界として作用するように


封じ込めた


だから、彼女は見つけられなかった


しかし、最近、君のお母さんが、掃除中


鏡の掃除をしていたが


何か音がすると


揺さぶっていると


箱が壊れたわけだ


それだけじゃない、君が、蔵の壁で、ボールを、当てて跳ね返らせて


遊んだ時


それが、鏡台に当たって


確実に、壊れてしまった


君は、証拠隠滅に、その木組みを、すぐに奇跡的に、直したようだが


どちらにしろ


そして


そこでようやく、出られたわけであるが


どういう訳か


彼女は、僕に、会おうとすると逃げてしまう


実に、奥ゆかしいとは思わないかい


僕はこれから、彼女に会う


絶対ね


だから、君達にも、それを、手伝ってほしいわけです」


私は、おばあちゃんを、みた


こくりとうなずく


私も、こんな話を、知っている


「聞くかい、蔵まで、行くまでに」


おばあちゃんが、話し出した


三人で、表に歩き出した


「なぜ蔵に行くんだい」


男に対して


「疲れるからですよ、ですから、捜索は、明日からでいいのではないですか


孫も、先ほど、家で、見たと言いましたから


それまで、あなたが近くにいると人のようなものではとてもとても


それまで、鏡台の下にお願いします」


「そうか、でも、そこに行くまでに、彼女がいるかもしれない


僕の姿が見えると、まずかいも知れないから


だから、服だけになるから


たたんで丁寧に運んでくれ、そちらのほうが、あなた方の影響も少ないだろう、とにかく、探してくれ」


私は、しぶしぶ畳んで、仕舞ってしまった。


60へ






87


「糸と針を持って居るか」


私は、それがそろっていないことに


気が付いた


私が首を振ろうとする隙に


一つの布が、タキシードから、擦り抜けていった


私が何かを、言う前に、それは、闇の林の中へと消えて聞く


その悲鳴ともつかぬ絹連れの中


私は、唖然としている


「残念だが、君には、その力はなかったようだ」


何かに力を奪われていくように


視界が暗くなる


その後ろ姿は、悲観と、悲壮、絶望、そして、捨て身のあきらめを


見るようであった


(体力マイナス2)


0へ




88


私は、運良くそれを持って居た


さすが、学校である、夏休みの宿題と見せかけて


そう言う、時のために、裁縫を、させようとしていたのか


恐るべき無能者ども


「そうか、それは、良好


すぐに、我々を、あの倉に


あの鏡の間に、連れて行くから


そこで、お願いしたいことがある」


暴れる白無垢を、タキシードが抑え込んでいる


暗い中、懐中電灯の明かりが


一本の線となって、前方を進む


そして蔵の中へと、続いて行った


私たちが、中へ踏み入れた時


男が、口を開いた


この中に入った時


服だけが


そこに残り


暴れている


鏡の力だろうか、人の姿は消えてしまった、蔵に入った瞬間に


私は、暴れている二人に対して、言う


「落ち着いてください


話合いましょう


ホームさんは貴方が、賢明な方だと聞きました」


ゆっくりと、動作が鈍くなる


「あなたは、あの時、何があったのですか」


闇の中、声だけが、どこからともなく聞こえる


「あの時」


私は聞く、姫の恨みを、その原因を


「ああ、僕からも、聞いてみたいよ


人づてに、聞いた話を、君の血が、君が持ち歩いていた


タキシードの一部に、付着した時からどうらや、情報が、得られるようになった、まあ、そのせいで、スーツになってしまったが


しかし、話し合いは重要だ」


反対側から声がする


「私は、申しわけありませんが


貴方を慕い、死んだわけでも、あなたのプレゼントだから


鏡を追ったわけでもありません


その鏡の裏に、刻まれた」


「ああ、知っているよ、何年閉じ込められていると思っているんだい


なあ、君たちも、そう思うだろ


聡明だって彼女は」


「私は、あなたに、教えていただいた


火薬の作り方を、いつも大事にしていた鏡に、彫り込み、木枠の後ろにはめこみました


しかし、急な襲撃時


安全な場所に、移動していた折に


道具は奪われ


私は、何とか、逃れましたが


荷物を亡くしたことに気が付いたのは


その後です


すぐに、私は、戦況が、さらに悪化する前に・・・


敵陣に警戒されないように一人で行き


そこで入り込めた私は、鏡を、奪い


逃げ出そうとしたのです」


「逃げ出す」


タキシードが揺れた


「はい、それ用に、白無垢を、紐のように


長く伸ばせるように、つなぎ目を作りそれを、簡単に裂けるようにして


私は、祝言の夜


式に、呼ばれる前に


鏡を盗み


屋根に、降りようとした時でした


あの城主に見つかったのは


私はとっさに


彼を、引き落とし


そのまま、逃げたんです」


「っな、なんだって」


男の悲鳴が聞こえる


「しかし」


「それは、うわさ話で、真実ではないでしょう


人は、自分の見たいままに、想像し


そして残るのは、聞いていて、楽しいものばかりです


家臣たちも、人よりも、物の怪染みた物に、やられた方が


説得はしやすかったでしょうね」


「じゃあ、君は」


白無垢が言った


「あなたが残したものを、持って


里に帰りました


しかし、表に、出ることも、危うく


一人」


「だったら、どうして僕に、いや、私を」


「すいません、子供が出来たので」


「え」


「どうしても、ここを守る人間が必要でしたが


しかし、ただでさえ、私やあなたのような物は


人の力を、変な方向へと変えてしまう


ですから、守るものは、一族の血が必要でしたが


もうほとんどが、殺され、若い者はおらず


ですから、あなたには顔向けできず、されど、未練がましく一人あなたのそばにいました


外に出られないように


そこに留まるように、細工をして、


あなたの力で、その場所から、逃げられないように」


「そんなことを、しなくても」


「ですから、私は、あなたが、表に出てきて、顔を、合わせるのがどれほど、怖かったか」


「聡明な、あなたの事だ、思いっきりが良い


しかし、私は、放置してくれても」


「いいえ、ずっと、あなたは、残ってほしかったですから


それでは」


わずかに明かりの漏れる扉から、その衣装が、去っていこうとしていた


「それじゃあ、おばあちゃんが言っていたことは」


私は首をひねった


「ここを守るために、帰ってきた子が、嘘をついてまで


封印し続けた訳です


では」


それを引き留める声が上がった


「待ってくれ、さすがに、一人は、寂しいものがある


私は、君に会ったとき


君から提案を持ち掛けられた


それは、知識との交換だ


それ故に、あの子供は、英語をしゃべり


ここまで戻ってこれた


勿論私の見方が、港で手助けをしたこともあるが


それだけではない


私は、君の聡明さに


そして、実行力に


もう、一人は、疲れたよ」


ゆっくりと、衣装が、止まる


「この国の人間は、つながりを、赤い糸と言うではないか


赤くはないが


なあ、子供


君は今、純白の白い絹糸と針を持って居るな」


私はうなずいた


「申し訳ないが、君さえよければ、一緒に、なってはくれないか」


事は、早かった


「本当に良いのですか」


「ああ、君は、年齢を言うが、そんな事を言ったら、僕だって同じだ


関係などないよ、お願いできるかな」


私は、必死に、教えられながら糸を、縫っていった


とにかく、二人が、離れないように


最後は、おばあちゃんが、縫ったが


かくして、絶対に、ちぎれないであろう


それを、奇麗に、畳んだ


「もう、しまってくれ


このままでは、私の力が、悪さをする


君にも影響を及ぼし続ける」


「・・でも、また暗い」


「いや、大丈夫だ、起きて半畳寝て一畳、着物はそんなに場所を取らない」


私たちは、着その物を、そっと、下のタンスに仕舞うと


それを閉じた






「姫は、懐に、愛した男の着るはずであった


タキシードを胸に、敵方の城に入城した


そして、それは決行された


絹や金貨よりも、もっと軽く小さな物の取引で


商人の社長も見直し、そして納得し、恋するような賢い選択をした姫は


目的の鏡を、手に取り


城の外に出た


勿論、襖の向こうには、見張りの家来がおり


彼女は、それを見越して


白無垢を、紐のように、ばらけさせられる物にしておいたのだった


天守閣から、紐を垂らした


彼女は、息をのみ


手を、握りしめた


その重圧に、手からわずかに血しみこむむ


ふと、声がして、上を見ると


殿様の姿


とっさに、下へ降りようとした時


その手が、着物をつかみ取った


「っあ」


と言う間もないこと


それは、あの懐に忍ばせた


スーツであった


それを、掴もうとしたが


手が滑り


紐を離した手は


宙を浮き


殿様もろとも落ちていった


その反動で、タキシードが千切れる音がした




かくして、下に落ちた姫を、見つけた者は


そばに高そうな服と鏡を見つけた


それを、手に取る


そばに落ちてきた女から白無垢を取る時間はなさそうである


上のほうで騒がしい声がしている


男は、それを、握りしめ


走り出した


それからというもの、偶然なのか


城下では、不幸が、たてつづき


しまいには、敵方が、見た事もない


南蛮武器を、手に取り


攻めてきた


それにより、その国は、滅び


まことしやかに、姫の呪いだと、噂された


しかし其の後でも、滅びたにも関わらず


白無垢の女の亡霊が


無き人の姿を求め、徘徊していたという


しかし、ある時から、その姿は、ぴたりと、見なくなり


代わりに、元の国で、そんな噂が、流れ始めた


それを、地元の人は、里帰りと、呼んでいたといいます。」






私は、教室で、みんなの前で、夏休みの町の歴史についての


自由発表をしていた


まばらな拍手の中


私は、席に着く


表の方では、明るい日差しの中


まだ蝉の声が、大きく鳴いていた









お疲れさまでした


如何だったでしょうか


バグはありましたでしょうか


最後までありがとうございました


イタチコーポレーション小 89


















































































89


彼女と、彼を結び付ける前


彼女に呼ばれ


私たちは二人で会話する機会があった


蔵の外の塀で彼女が


「実は彼、怨霊だったの」


元からでは


私がそういうと


「ええ、そうなんだけど、近くにいる人いる人


みんな、次々に、死んじゃって


それで、慰めで、私がもらった、鏡を、たまたま置いたら


それが、弱まって


ほら、この国の人には、すまないと思っているから


それで、幸福にしようとするんだけど


悪霊だから・・」


私は思った


「じゃあ、何で、すぐに、会いに行かなかったんですか」


「仕方ないじゃない、白無垢は、自分で裂いちゃったし


結局、祝言もなく怨念と言うか念が一番籠った依り代になったそれは


元に戻るまで、かなり時間がかかってしまったの


城の者は燃やしたら、祟りでもあるのではないかと


それを、繋ぎ合わせ、縫い戻したてまつったけど


結局効果はなく、


で、彼を探そうにも、その時には、坊主や宮司、陰陽師が邪魔で


気が付いたら、この国からは、気配が消えていた


仕方なく、物と国に戻ったら


ハッピーと不幸を、まき散らしているじゃない


疫病よ疫病


まったく、戦となれば、疫病は付き物だけど、ここまでとは


さすがに、見落としていたわ、海外だから抗体がないのは仕方がないけど


で仕方なく、そのあと片づけを、していたのよ」


後片付けとは


私が聞くと


「彼らが持ち込んだウイルスに対して


抗体を持って居た人間がいた


特に、婚姻を、結んでいたやつらは


それらを、出来るだけ、この町で結婚させるようにして


死ににくい病気に強い街にしようとしたわけだ


もともと、ここら辺は、絹が強い


別に他の町にわざわざ行くようなものも少なかったが


まったく、抗体のない隣町のほうが、被害は大きかったし」


そこで、私は、思い出していた


「そういえば、紳士が、驚いた


商材って、何だったんですか」


姫は


「ああ、言語よ


絹と、交換で


向こうは、元手がタダ


こちらは、日本で売るよりも、高い


そして、私は、武器も手に入る」


「えー恋心は」


「えーじゃないわよ、色々あるのよ


作戦の失敗の一因になった人と一緒に居たくないじゃない」


私は、ぼんやりと考えていた


本当に、絹で結んでいいのだろうか。


「でも、そういえば、私、妙に、最近変な物


持った記憶のない物を、持って居たり


急に元気になったり、逆に、疲れたり


あれって」


「さあ、あなたが、鏡台を、壊したりするから


その時、中で、何百年も、凝縮されたあれが・・


まあ、そんなこともあるわよ」


私は一人、壁によりかかっていた


90へ






































































90


「君たちも気を付けよう」




ある日、道を歩いていると


向こうのほうに、白い影を見つけた


私は、それが何なのか全く見当がつかなかった


最近は畑に、黒いビニールマルチではなく


白いものもあると言う


そういうやつかもしれない


それが風で


そう思ったのだが


どうも違うようだ


それは明らかに、動き


そして、ビニールの薄いそれではなく


何かもっと固い、しっかりした存在に思われた


何だろうか


私は一人、それを、眺めていた


しかし、その時までは、私の認識は、所詮それが、しまい忘れた、登り旗程度に、考えていた


私は、それに近づくにつれて


妙なことに、気が付いた


「・・あ」


電柱の陰ではあったが、どこかに引っかかっている


そう考えていたにもかかわらず


どうもそれは、ゆっくりと、まるで、人でも、着ているように


何にも、触れることもなく


道に、出てきたではないか


私は、酔っている


素面であったが、そう考えた


そうだ、黒いマネキンに、白い服が着せてある・・


もしそうだとしても、奇妙なことがある


この際どうでもよかったかもしれないが


そんなものが、どうして、道の真ん中に、置かれているのか


見れば、それは、着物のようにも見えたが


何故か、スーツが、奥に見える


私は、邪魔だ


そう思って、気にせず、その場を通り抜けようとした時


妙な眩暈を感じた


「大丈夫ですか」


まぶしい


それは、あの服の白さのように


私は、目の前に、それが、覆いかぶさってきたと


そう錯覚したが


Q


・91へ


・94へ




91


しかし、目を見開いて


それを改める


日だ


太陽だ


辺りは、いつの間にか


白く成っていた


目の前には、主婦らしき、女性が、不審そうに、こちらを見ている


私は、すいませんと


そう言って


其の場を、後にした


Q


・次の事象96へ


・寝る 0へ






92


私は、あまりの空腹に、当分補給を兼ねて


コンビニへ、入った


こんな田舎町特有の個人経営の


どこから仕入れてくるのか良く分からないパン屋、ここで作られてくるお惣菜


その中で、どこかで見たことのある肉まんを、買おうとした時


変な音を立てて


コンビニのドアが開いた


「っあ」


隣の同級生が、変な声を上げた


何か、不審者か、または、あの白いなにかか


そう思って、横を向いて


固まった


そこには、青い服を着た


腰に、黒いベルトを締めた制服姿の男が、二人立っていたのである


かくして、人生で初めて


買い食いで、深夜徘徊で


パトカーに乗せられて


私は、帰路に就いた


その頃には、あのことは、すっかりと、忘却の彼方


夢の中に、忘れ去られたのでした


しかし、どこかで、母親が、今朝ごみを出していると


変な男が、道に寝ていたと


言う話を、どこか、ノンレム睡眠の中で聞いた気がしたが


まどろみの中、私は、もう一度、眠りに、二度寝を始めたのであった


0へ




93




道が分かれてしまった


その頃には、会話の流れも変わっており


何だっけと、思い出そうとしていたが


塾の計算式でいっぱいの頭に、そんなものは、残ってなどいなかった


しかし、翌朝、母親が、お勝手で、サラリーマンが、酔いつぶれていたのか


道に寝転がっていたのを、起こしたと話していた


普通に歩いていたから


大丈夫だとは思うけど


私はその時になり、あの話が、まだ途中だったことに、気が付いた


学校に行ったら、続きを、話さなければ


そう思いながら、私は、宿題を、鞄に詰め込み始めたのである




94


そっそれは、その時であった


目の前にいきなり、どこからともなく颯爽と、一人の子供の人影が、月も無い晩


電信柱の明かりの下に、現れた


それは、星明りも陰る中


その手には、何かが一瞬きらめいた


「っあ、あれは」


遠い昔


一瞬にして、記憶が、フラッシュバックしてくる


それは、お爺ちゃんだったか、教師もだった


目の前のその手に握られた縫い針には、白い光るような糸が、繋がれている


あれは、お守りだ


いつからあれを・・私は持たなく・・


眼前の子供はそれを、空高く、舞い上げたかと思うと


その掲げた手を、そのまま、二つの布と布間に、奇麗に差し込んだと思う間もなく


第二第三と、それは続き


颯爽に、それを、手に持ち走り去った


それは、仕立て屋の仕業に相違がないと思わせるほどの早業


後には、ただ、いつもの帰り道が


暗く並んでいるばかりであった


しかし、なぜだろう、走り際、一瞬その布が、体に当たった時がした


それを機会に、体どうも、疲れたように動かなくなり始めている事に


私は気が付いていたのである


いつの間にか、私は、白い夢に、包まれるように


意識が白く溶けていった




私は、起こされ


何とか、あるきだす


いつもと何故か違う朝のように感じられた


家には帰れなかったが


妙に心持が違う気がした


ふと、鞄の底


板を、ずらしてみて、気が付いた


「やはり」


思い出せないほど昔


鞄を探してみると探ってみると


やっぱり、あったのだ


私は、その埃や砂利で汚れた


それを、電車の中で、小さく払った


一番早い始発の電車の中


普段とは違い


人はがら空きである


その中で私は一人、椅子に座り


お守りを、握りしめた


おばあちゃんに、もらったが


すっかり、忘れていたようだ


私は、それを、大事に、鞄の内ポケットに


しまいなおした


都市に近づくにつれ


人込みは、始発にもかかわらず、増えていくようであった


95


最近、街で、妙な噂を聞いた


結婚場も、この町にはないのに


しかし、どこからか、深夜歩いていると


何故か、白無垢と派手なタキシードの姿が、目撃されているという


着物と洋服


狸が化けたか、誰かのいたずらだろうと


そう考えられていたが


中には、別の考えもあったようで


老人の中には、あの教えを、言うものもいた


お守りを、持ち歩きなさいと


しかし、私は考える


本当に、あれは、上手く、封印が、閉じられていたのだろうか


私が確認できたわけではない、自己申告である


私は、一人、首をかしげていた




Q


・うわさを聞く 96へ


・寝る 0へ






96


私は一人、歩いていた


深夜に、妙な、うわさが、流れ始めた


その真相を、考えるために、街をうろついた


勿論補導されないように


教師やパトカーが走るような場所を避け


目撃があったような場所へと


足を向ける


しかし、三日たっても、四日経っても


その目撃は、出来なかった


幽霊をつかむ様な話だ


だから幽霊程


捕まえたり、見ることは、難しいだろう


そう思っていた


その時までは




これは、友人Aから聞いた話である


その子は、塾帰り


いつも遅くなっていた前方には、サラリーマンが、一人歩いている


其のあとを、つかづはなれず


並走のような、尾行のような距離感で、足を進めていた


それは、そんな時であったと言う


いきなり、サラリーマンが、足を止めた


しかも妙な留め方だ


私の存在に気が付き


恐れをなしたのだろうか


そう思ったが違うようであった


なぜなら、男は、前方を見たまま動きを止めて動かなくなってしまったからだ


それとも、私お足音を、するのを聞こうとしているのか


私はもちろん立ち止まった


音が何もしないと思ったのだろう


男は、そのまま前方へと歩き出した


変な人だったらまずいかもしれない


そう思った矢先


また男は、立ちどまり


何かを、見据えるように


確認するように、前を見ている


何だ


何があるんだろうか


暗闇の中


それを確認することは・・・


そう思ったとき


私は妙なものを、見た


何か、白いものが揺れている


登り旗か


しかし、それは、長方形と言う形ではなく


もっと・・そう複雑だ


しかし、男が邪魔で、それを見ることができない


前の男は、首をかしげたが


また歩き始めた


何だろうか


それは、ゆっくりと、男は、歩き始めた


後ろであったが


男の前方


それは徐々に近づいて


・・白いものも前からこちらに


男は、避けようとした時


それが、ゆっくりと男のほうへと


揺らいだ気がした


そっそれは、その時であった


どこから来たのか同い年くらいの少女の姿が、そこにはあった




そう、あったのである


彼女は、良く分からない動きをした後


すぐに消ええた


何だ、そう思う間もなく


あの白い姿はなく


私は、呆然としていた


足元には、大の大人が


寝転がっており、ただ寝ているような気もしたが


私は、どうも気になり


すぐに、交番へと向かった


その途中


何か用もなさそうな


同級生に会い


「どうしたの」


と言われ


先ほどの話を、したのであったが


それは、その時であった




Q


・腹ごなしに、肉まんを、コンビニで買う92へ


・そのまま分かれる 93へ


・話を続けるために、公園へ97へ




97


私たちは、話の真相を暴くため、公園に集まった


不可思議な事なんてあるわけがないじゃないか


そんな事を言っているから


妙なオカルトがはやり、悪質な、ピュアな心を持った人を食い物にするような人がいるに違いない


しかし、問題は、そこではない


結果的に言えば、それは、探求心だ


なにか、この世の何かではない


数式や勉強では教えてくれないような


本のような、物がるかもしれない


しかしそこで、あることに、追言してみた


「そういえば、その人が、私たちぐらいの子供だったの」


それはその時、探しているという相方が、指を出した


「っあ」


Q


・見る98へ


・すぐ見た98へ


・見ない93へ




98


私は彼女の指さした方向を見たが


何かが一瞬白く揺れていたような気がするが


それはすぐに、木々の向こうへと消えて行ってしまった


帰ろう


私たちは寒気がして、それぞれ帰ることにした 91へ


99


そこには、一瞬であったが


あの時見た子供が、姿を見せた気がする


それはあの白い布を、持って居たような気もした


私は


Q


・追いかけてみよう100へ


・明日も早い帰る93へ




100


二人で、後を、追いかける事にした


その子は、酷く足が速いのか


それとも、全く、ここら辺において、道に精通しているのだろう


私達が、追いかけようとした端から


見失うような感覚がした


普段、余り走り回っていないせいもあるだろう


私においては、もう疲れが見え始め


額に汗が浮かんだ


隣では、もう少しだから


そんな声が聞こえた


しかし私は絶えず足を動かしているにもかかわらず


足音だけが、聞こえてくる始末で、もう追うことは出来ないんじゃないか


そう考え始めた


それでも、友達に、引っ張られ


引きずられるように、ブロック塀に、囲まれた


道を走る


確かここは、迷路横丁


とか、子供の時に言っていた


親でさえ、あまり遊びに行ってはいけないと、言われたほどに、なぜか、危険視している場所であった


別段、治安が悪い訳では無いだろうが


しかし、ここは、入り組んでいるせいだろう


歩くだけで、疲れてくる


「もう駄目だ」


私が、足を止めた時


ただ、何処かで、悲鳴を聞いた


見ると友達の姿が、見えなくなっていた


これにて、民謡を求めて、終わりになります


お相手は、バケバケテイ イタチでした。次回の放送は・・」




















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おばけ探訪姫  ゲームブック イタチ @zzed9

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