第29話ロスチャイルド家の暗躍

さらに同盟国のフランスと戦争終結後はパレスチナを分割するという協定を秘密裏に結んだ。

 そして、戦争終結後、イギリスフランス同盟国側の勝利に因りパレスチナ、ヨルダンはイギリス、レバノンとシリアはフランスの委任統治領になる。

 イギリスがアラブとユダヤ双方に対し相反する約束をしたことが二つの民族主義の衝突の火種となった。

 大原も篠山も口をつぐみ、歩みを進めていた。

「しかし、アメリカ元大統領は、ロスチャイルドに世話に為りながらロスチャイルド家のいう事を聞かずマイペースで政策を行ったので、怒ったロスチャイルド家は元アメリカ大統領を交代させたと真しやかな噂が、私の大学に蔓延っています。」

 先生いか如何でしょうか?という前に「彼は自己資本で、障がい者や高齢者に医療を無償にしたり、アメリカ国民に年金や教育等、社会貢献を取り入れた政策を始めたので、迫害を受けて来た、ユダヤ人のロスチャイルドには理解が出来ず、彼の首を切ったという訳ですね、大原さん?」

歩行速度をやや落としながら抑揚を着けて、大事な箇所は言い漏らさないという心意気が、見えて全ての篠山語録に大原のボイスレコーダーのスイッチをオンにしておいて良かったと思う大原だった。

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