第2話

 夜、外敵から身を隠し息を潜める。そして、不安と寒さを抱きながら眠る。しかし、今暖かさに包まれ目の前には毒の様に赤い水が空に向かって流れている。初めて見るモノに警戒しつつも、好奇心が体を動かす。吸い込まれそうな程に美しく、その熱に向かって行く。その水を飲もうと顔を近づけた時、

「5+%・☆|55!○2°(☆・64(:.65\・!!」

何かが叫ぶ音と同時に、何かから水と引き離される。初めて見るモノへの好奇心で自身の現状を忘れていた。何かが私から水を奪おうとしている。暗闇の中目を凝らしその正体を見つめる。眠る前に居たモノの他に似た様なモノが2つ居る。

「11¥・☆¥5^5…4(22☆*.<〜%95☆552,」

「7°(611○*2#7%88(♪,」

近づくなと話しても水を守る様に微かな灯りの中鈍く光る物を向ける何かはゆっくりと近づいてくる。

「11○*€.65°22446(2(02|2?」

「154644(22/29¥455??」

威嚇をしても近づいてくるモノに向かって飛び掛かるが攻撃虚しく地面に叩きつけられる。押さえ込まれ暴れるも自身より大きなモノから逃れる事は出来ない。水を目の前に私は死を悟り抵抗を諦める。しかし、殺される事はなく手足を縛られた私は水の近くで一晩を過ごす。

 夜が明け縛られた私は木の上に乗せられ何処かに向かっている。外の景色に茂った木々は無く何処までも開けた草原が続いている。身を隠す物は辺りには何も無く、森の中から眺めていた景色の中を進んでいる。

「°(☆=(…1145%$5*(40÷,」

何かを鳴きながら私の頭を撫でる。撫でるモノの他にも昨夜私を攻撃したモノや見慣れないモノもいる。何かをずっと鳴き続けているが私の理解できる物は何も無い。時折何かを口にする時私にもよこす様に話す。

「1547722\〜4>(4☆55?」

「22☆*22446(02*(・|552??」

「0295☆€44(.5>(43♪%(8(5☆??」

手に持っていた物を私の口に入れる。あまりの不味さに口から吐き出す。味も何も無い土の様な物をどうしてこいつらは食べるのだろうか。そんな事を繰り返しながら旅路を進んでいく。

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月夜の半生 ジャックと豆柴 @matsudamen

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