22日目『呪文』

魘されつつ目を覚ますとそこは今の家だった。

仮眠を取って何とか帰って来たらしかった。


この数週間の女の生首は当たり前だが相当ストレスだったみたいで鏡で俺を観た時にやつれて、白髪が増えていた。

まぁ、あんな生活してたし風邪かインフルエンザになっていたので仕方がない。


散らかった部屋を片付けつつ、ぼんやりしていると疲れが溜まっているからかそのまま寝落ちた。


またユウキの生首だ。

「俺、29歳で死んだんだよね」

相変わらず俺は何も言うことができない。

動くこともできない。金縛りみたいな状態だ。

またユウキが言う。

「俺、29歳で死んだんだよね」

女の生首と言い、淡々と呪文のように唱えてくる。

うるさい、黙れって言いたかったが身じろぎすらもできずに呪いのようなそれを永遠と聞き続けた。

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