18日目『椿』
さすがに4日〜5日も寝ていると、少し倦怠感は残るが回復してきた。猫に引っ掻かれた左頬と手はやっと塞がりかけてるところで右頬の謎の引っかき傷は傷跡は残ってるものの治っていた。
どの捨て方がいいのか、どの場所がいいのかと調べていたら、あの女の生首が捨てられてた山の工事は請け負っていた会社が飛んで、工事が止まってるとのことだった。
実際、クーラーボックスを水に沈めるより、山に埋めたり捨てたりした方が早い。
俺は明るい時間に山に下見に出かけることにした。
山の駐車場に着くと伸び放題になっている椿の木が目に入った。
昨日、見つけた額縁の中の絵を描いていた場所がこの椿の木付近だった。
今年は例年より暖かいのでまだ椿は咲いていない。
写生大会の時もおそらく咲いてなかった。椿が咲いてたらそれも含めて描いただろうし、椿が首から落ちていたら木の下に座れなかっただろう。
山は工事看板やバリケードこそあるものの人気がなかった。
よく見ると重機なども入った形跡はあるが今はない。工事が止まってるのは本当のようだ。
工事は止まっているがバリケードがあることで目隠しになりそうだと思った俺は山にクーラーボックスごと埋めることにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。