学校で一番素敵な先輩との子供が欲しい!! お題:平和と成熟 必須要素:手帳

15歳の誕生日に私は「成熟」した。


どっちを選んでもたいして変わらないと思っていた。だって私たちが生きている時代はもうどっちがこうなるべきとか、しちゃだめだとか、そんな決まりや空気なんてものがなくなってしまったからだ。


戦争の消失。食物危機からの解放。バイオテクノロジーの躍進。


その結果が今の私たちのライススタイル。


なんてことを授業で言っていたのをぼんやりと覚えてる。


でも、その日の気分や失恋のショックで、ころころとそれを変えてしまうのは、色々と不都合や不便なことが起きるから人生に一度きりだけ。とも言っていた。


私は「女性」を選択した。


だって憧れの先輩が「男性」を「選択」したから。


手帳には素敵な「彼」へ向けたラブレターの下書きでいっぱい。


「彼」なんて言葉を口に出してみるとなんだかエッチな気がした。


だけどわたしは予想していなかった。


私たちの学年の全員が素敵な先輩のために「女性」選択していたなんて。

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