全てを捧げる
第17話 居場所
暫くして、麗華にルカとの事を勘づかれて白状した。でも決して裏切ってないことを伝えて信じてはくれた。
――――――数日後…。
僕は仕事帰り、家に帰らずに公園のベンチにいた。すると、麗華から電話がなった。
「今どこ?」
「…」
「ルカのとこ?」
「ちがう。」
「公園?」
「え?うん。」
「じゃないかなと思って。」
風を切る音がして、僕の隣に麗華が座った。
「死にたい?」
「え?」
「図星か…。何隠してんの。」
「…。」
「話してよ。あたしだよ?」
「…お前だから言えない。」
「借金でもした?」
「してない。」
「女できた?」
「できてない。」
「……。」
「麗華に捨てられたくない。」
「捨てないから。」
僕は…麗華の手を僕の胸にあてた。
「あぁ…そういう事ね…。」
麗華は静かに僕の耳に口付けて甘噛みした。
「んぁっ…!」
「言えばいいのに、嫌ったりしないから。」
「麗華に…麗華に飼われたい。もう全部、全部、麗華にあげたい。。」
「泣くほど怖かったの?」
僕は情けないくらい泣いていた。
「あたしはこういうあんたが好き。あんな在り来りな一辺倒なかっこつけたあんたは嫌い。」
僕も変だが、麗華も変だった。
―――――――――帰宅後。
僕はめちゃくちゃに愛された。
麗華は知っていた。僕にそういう趣味があることも、被虐されないと安心しないことも…。
「あんたはね…虐められないと怖くて仕方ないんだもんね。」
「なんで知ってんの?…」
「あんたのパソコン見ればわかるよ。一時停止したまま寝てるし、なんなら出した後、疲れて画面そのままで寝てるし。知るなって方が無理。」
「おかしいから俺。」
「おかしくないよ。愛されたい欲が強いだけ。」
「麗華。」
「うん?」
「ずっと麗華にして欲しかった。」
「わかってるよ。もうどこにも行かないで」
「行かない。」
僕は無言でまた自分の胸に麗華の手を当てた。
「やばい…嬉しい。」
「嬉しい?」
「麗華に触れてもらてるだけで気持ちいい。幸せ。」
「あんたずっとあたしの事好きだったもんね。あたしもだけど。」
僕は下から麗華の頬に手を当てた。
「今でもなんだよ。頭おかしくなるくらい、お前を愛したいし、愛されたい…。お前の全部が欲しいし、俺も…後ろまでいじめて欲しい。」
「それでこそあんたでしょ。…していいの?鳴いてるあんた見てみたい…。」
「…してください。」
「また楽しくなりそうだね。私だけのあんたにちゃんとなれる?」
「なります。」
僕はやっと…やっと…居場所を見つけた。
永遠愛 海星 @Kaisei123
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