Ep014 ネット恋愛編 心のたがが外れたしまった

彼に激しい感情をぶつけてから、私たちは心のたがが外れたしまった。より頻繁に隙間時間が出来れば電話するようになってしまった。


タイミング合わなく話せない時は「あなたの声を聴きたかった」「俺もノラの声聴きたかった」と募る気持ちを伝え合うようになっていた。


それでも彼の彼女の惚気話や出会った女性たちの自慢話は続いた。私は先日、大人気なく感情をぶつけてしまったことを後悔していたので面白くないなと思いながら平易な返事をするようにしていた。心の中は嫉妬で荒れていた。


今まで付き合った人にも旦那さんにも、こんな激しい嫉妬を感じたことはなかった。心が乱れるのは彼への比重が重すぎるからだと私もネット上で知り合った人と電話で話すことにした。


以前からSNSでコメントやDMのやり取りをしていた映画や海外ドラマの趣味の合う男性とLINE交換をした。恋愛要素ゼロの方で心置きなく自分たちの好きなものを語り合えた。彼が彼女と電話する週末の夜にお喋りするようになった。


金曜日の夜、その方と海外ドラマの話で盛り上がり午前1時近くまで話した頃、彼からLINEが来た。寝ていたとあったが、きっと彼女と電話していて彼女が寝たので私に連絡して来たのだろう。「電話中」と返事すると「そっかー楽しんで~」と来たので「待って、もう少しで終わるから」と追いかけた。


彼を少し待たせて寝落ち電話をした。翌日、寝落ち電話して朝も話しているのに午前のうちに彼は話したがった。私が新しい男友達が出来て焦りを感じたのかもしれない。きっとそうであろう。


ノラの声を聴いていたら欲しくなった。電話でしようと誘われた。あのセラピーのような夜以来のことだった。「朝から?」と笑ってから「私もしたいなと思っていたよ」と答える。


やはり彼に名前を呼ばれながらするのはすごく感じる。たまらず好きという言葉が溢れてしまった。彼からも好きと言われ嬉しかった。


前回も驚くくらい深い快感だったが今回は更に強く深かった。終わった後、シャワーを浴びたら私はすごいことになっていた。


彼にそのことを報告したら笑っていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る