第3話 SOS

 電話が切れて一時間経った、あれから連絡はない。

こっちから連絡を入れるのも違うので放っておく。


だが本当は気になって仕方が無かった。


『何のために誰のために、なぜ自分が心配などしなければならん・・・腹が立つ・・・なんで腹が立つ・・・』


 深夜12時、電話が鳴った、表示はNさんだった。


「もしもし?」すると騒がしい音声が耳に飛び込んできた。


「バンバンバンバン!・・・しっ・・ドンドンバンバンバンッ!

く・・るしい・・し・・きさん・・・ドスンッ!カタカタ・ツーツー」


電話が切れた。折り返しかけるが・・・出ない。

イタズラか?・・・いや、それにしては時間が深夜だ・・・


「あーモウッあのやろうっ!」


いたずらだとしても構わない急いであの現場に行こう。


「だからヤメロって言ったのによぉー」私は自然と独り言を言っていましたが、それが本当に口から出てたのか心で思ってたのか記憶にありません。


私はマグライトなど、とりあえず持てるもの持って急いで撮影現場目指して車を出しました。


自然と焦りと嫌な予感が大きくなってきてスピードを出しました。

電話も呼び出してますが、つながりません。


「はやく、はやくぅー・・・」


信号待ちが、いつもの何倍も長く感じました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る