第2話 Nの本心

 次の日の夜9時頃、私の携帯スマホが鳴りました。

着信はNさんからでした。

「はい、もしもし」

「あ、どうも昨日はごちそうさまでしたあ」

「いやいや・・・」

「今ね例のアパートの前にいるんですよカメラ持って・・・」

「えーっ!?ヤメロつったろう」


「いやかなり離れたとこから望遠で定点してるだけッスから大丈夫ですよ」


「大丈夫なもんか無茶すんなよなぁ何かあっても知らないからな」


「まぁいいの撮れてバズったら今までの御礼しますよ」


「お礼なんかいらないよ、そこはなぁマジで危ないからな無茶すんなよ」


「いや俺、自分でわかってますよダメなやつだって

間違って捕まってもバズって金になるなら、それでいいです、式さんには迷惑かけませんから何かあったら又連絡しますね・・・」


「馬鹿だなお前は・・・俺は行かないからな」


「あと式さん、ここ最近なんか事件あったんですか?

アパートの階段の手すりなんかに黄色い警察のテープがちぎれて残ってて、くっついてんですよ・・・」


「えーっ?それは知らない・・・本当か?」


「はい最初何かと思ったんですけど、あれ警察の立ち入り禁止の黄色いテープですよ・・・」


「なんかヤバそうだから、お前もう引き上げろ悪いこと言わないから」


「いや、もう決めたんです、なんかトクダネ撮って成果だすって」


「あのなあ、そんなのは、お前の人生に、なんの得にもならないぞ地道にやることのほうが難しいかもしれないけど、そっちのほうが大事なんだぞっ!」


「式さんがそんな事言ったって説得力ないですよ、それじゃ何かあったら又連絡しますね・・・ブツ」


「あっ」通話が切れてしまった・・・

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