第2話 ぽちとご主人様01
ご主人様と暮らす日々は夢のようなのにゃ。
ぽちは、毎日、ご主人様とふわふわのお布団で寝るのにゃ。
ご主人様と出会う前までは、ぽちはいつも冷たくて固い地面の上で寝ていたにゃ。
公園の柔らかい芝生の上とか風を避けられる人間のお家の縁の下とかは、強い大人の野良猫の縄張りなのにゃ。
そんなところで、ぽちが寝てると大変なのにゃ。
引っ掻かれたり、体当たりされたりして、追い出されるにゃ。
大人の猫は、とても怖いのにゃ。
大人の猫の縄張りで寝ていて、殺された子猫もいるのにゃ。
ぽちも、何度も痛いことされたのにゃ。
だから、ぽちは毎日大人の猫の来ない寝床を探してたのにゃ。
雨に濡れちゃう場所とか冷たい風に吹かれる場所とか、大人の猫が来ない条件の悪い場所で寝るのにゃ。
そんな場所は、暗くて寒くて冷たくて、ひとりぼっちでいると悲しい気持ちになるのにゃ。
ぽちは、いつも、淋しくてみゃーみゃー泣いてたのにゃ。
でも、今は大丈夫なのにゃ!
ご主人様のお家のお布団はふわふわで、とてもあったかいにゃ!
ちゃんと天井も壁もあるから、雨も風もへっちゃらなのにゃ!
それに、ご主人様はいつもぽちと一緒に寝てくれるのにゃ!
ぽちがご主人様に甘えてすりすりすると、ご主人様はぽちの背中を『よしよし』してくれるのにゃ!
ままみたい、なのにゃ!
ぽちは幸せな気持ちで、胸の辺りがほわほわってなるのにゃ!
ほわほわってなるの好きなのにゃ!
朝になったら、ぽちはご主人様と一緒に起きるのにゃ。
ご主人様が朝ご飯を食べている隣で、ミルクを飲むのにゃ。
ご主人様は『大学生』というお仕事をしているので、朝ご飯を食べ終わったらお出かけするにゃ。
ぽちも一緒について行きたいけど、玄関の外までついていこうとすると、抱き上げられてベッドの上に戻されるのにゃ。
「ぽちはお留守番だよ」
って言われるのにゃ。
にゃー。
淋しいけど、お留守番がんばるのにゃ。
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