もうすぐ大人になってしまうわたし

いつになったら大人になれるんだろうって考えて生きてきて、気付いたら27歳になった。

いつまで経っても、感覚的には、小学生の時と変わってないような気もする。やってくれる人はいないけど、正直、今でもハンカチ落としがしたいし、かくれんぼもしたい。ケイドロもめっちゃしたい。


みんなはどんな時に大人になったなと感じるのだろう。

大人になったらできるようになると思っていた事たちは、全然できない。

ブラックコーヒーはいつまで経っても美味くない。からしだって、わさびだって、辛い。髪の毛も巻けるようにならないし。字もずっと汚ねえ。いまだに下ネタでも笑える。

その上、ハンカチ落としやかくれんぼがしたい感覚がなくならないから、自分が大人になったなと感じる瞬間を探すのに必死だ。

でも私は大人になりたい。大人のいい女になりたいのだ。


大人になりたいそんな私に、時々、大人になったなと感じる瞬間がある。

そういう瞬間の積み重ねで大人になっていくのかなぁと思いながら、その瞬間を探しながら生きている27歳の私。

今日はそんな私の、大人の女に近付いている瞬間を言いたい。自慢したい。


子供はみんなネギが嫌いだと思う。私も食べれなかった。玉ねぎも青ネギも無理。カレーの玉ねぎ以外無理だった。だけどある時から、ネギがあればあるほどよくなった。うどん屋でネギが入れ放題の時なんて、にやけそうになるくらいネギが好きになった。大人になったなと感じた瞬間だった。


あとは、いちご味の飴の不味さに気付いた時。あれはいちごじゃない。偽物だ。ご飯屋さんで帰りにもらえる飴も、絶対にいちご味を選ばなくなった。レモンを選ぶようになった。これまた大人になったと思う。


あとは、かぼちゃだ。かぼちゃの煮物を食べて、オエッとならなくなった。口に入れるたびにオエッとなりながら食べていたかぼちゃが、一度もオエッとならずによく噛んで美味しく食べれるようになった。これは本当に大人になったと感じた。


このように私は日常の中に、私は大人になったなぁと感じる瞬間を探しながら、生きている。

私は大人になった、偉いぞ、かっこいいぞ。と、そうやって自己肯定感を高めながら、生きている。

大人になる日が近づいている気がするので、それまでたくさん、ハンカチ落としとかくれんぼとケイドロがしたい。

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