【詩集】窓の月

スルー

こういう時は可愛く拗ねたり

時には怒ってみたりすればいいのかなぁ

なんでわたしはいつも

ものわかりの良いフリしちゃうんだろう

答えて欲しいことほど

華麗にスルーされちゃうの

深追いする勇気がないのを

見透かされてるみたいに

あなたは優しいよ

充分すぎるくらい

重ねた年月ほどには

誠実でもある

だけど肝心のことは

いつもスルーされちゃうの

これを聞くのは、求めるのは

我儘になっちゃうのかな

時々、冗談めかして

「まだ、愛してる？」と

聞いてみる

「もちろん、愛してるよ」

と、あたりまえみたいに

返ってくる答えに

でも

「逢いたいよ」と続けて

言えないわたしがいるの