第13話 アメリアさんとショピング


「あのーアメリアさん。僕あまりファションセンスとかはないから…」

「私に任せて。尚くんをかっこよくしてあげる」

そう言ってアメリアさんは服を選んでくれた。

「おーかっこいい」

「ありがとう」

「すごくお似合いですよ」

店員さんにも褒められて少し嬉しかった。

「このまま着ていっていいですか?」

「はい。もちろん可能ですよ」

「ありがとう。それじゃあ会計を」



「2万円!?」

中々の値段だ。こんなの払って貰うのは…

「カードで」

「はや!」

もう会計は終わってしまっていた。

「本当にいいの?これ結構高かったよ?」

「私は尚くんが喜んでくれたらそれでいいから。ほら、次は私のに付き合ってね?」

「うん!」


そこからアメリアさんと色んなお店に行って気がつけばどんどん時間が過ぎて行った。

「お昼は私がお気に入りの所予約してあるから」

「そうなんだ。楽しみ〜」


「お姉さん1人?」

「うわぁ!」

急に後ろから2人組の男の人がアメリアさんに話しかけてきた。間に割り込んで来たから

僕は蚊帳の外に放り出された。


「あなた達、何ですか?」

「いいじゃーん俺達と美味しいレストラン行かない?ご馳走するよ」

「大丈夫です彼がいるので。後、あなた達ははっきり言ってです」

「そんなこと言わずにさ〜」

と肩に手を置く。

「そんな事してるからモテないんですよ?」

一瞬、アメリアさんが殺気を放つと

「ご、ごめんなさい〜」

2人組はビビって逃げ出してしまった。


「いたた。あの2人組逃げちゃったね」

「尚くんは私の殺気に気づいてるの?」

「うん。あのちょっと怖い顔でしょ?」

「怖くない…の?」

「アメリアさんは優しい人だって知ってるから。僕のためにやってくれたことなら何でも嬉しいよ」

「…!は、早く行きましょう!」

「ちょっと!」

アメリアさんが急に早歩きになる。


「いらっしゃいませ。予約していた東雲です」

「お待ちしておりました。どうぞ」

ショッピングモールの最上階にレストランがあった。とても広く、たくさんの人達で埋め尽くされていた。


でも案内されたのは個室だった。

「それではごゆっくり」


「アメリアさん個室が良かったの?」

「うん。尚くんと2人きりでいられるからね」

アメリアさんと2人きり…?鼓動が高鳴る。

ダメだ。何か緊張してきた。

「ここからだと海が良く見えるね」

「そうだね」

「ここの海、夕日が沈む頃が1番綺麗なの。後で見に行かない?」

「行きたい!」

「ふふ、じゃあ決まりだね」


「アメリアさん」

「うん?」

海を眺めるアメリアさんは少し大人っぽく見えた。

「今日はありがとう」

「まだデートの途中だよ?言うには早いんじゃない?」

「デートのこともちろんだけど、昨日まで僕の親のこともあったし…負担になってないかなって」

「そんなことない!」

僕の手をアメリアさんが両手で掴んでくる。

「尚くんはもっと自分の気持ちに素直になった方がいい。我慢せずにわがまま言えばいい。私はそのわがまま叶えることは多分できるから。これから謝るのは禁止」

「え?」

「私にはこれからずっと謝るのは禁止です」

「でも…」


「ネガティブな言葉よりポジティブな言葉を言ってくれた方が私は嬉しいから」

「分かった、そうする」

と料理を持ってきたウェイターさんに見られているのにも関わらず話していた。

ウェイターさん何か言ってよ。


その後僕たちは顔を真っ赤にしながら美味しい料理を食べた。



《テスト勉強をそろそろ始めたいのでこちらの更新をしばらくお休みします。気分転換に「家から追放され、パーティーにも見捨てられたけど、昔助けた姉さん達と成り上がります!」などを更新すると思うのでそちらも読んでくださると嬉しいです(*^^*)》


読んでいただきありがとうございます。良かったら星☆や応援コメントがあるとめちゃくちゃ嬉しいです。



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