第12話 初デート!?

翌日、体調もすっかり良くなった。

昨日はお医者さんに診てもらった後は、アメリアさんがたまに様子見に来てくれたり、ご飯を持ってきたりしてくれた。

謎に黒スーツに着替えていた時があったけどツッコまないでおいた。けど、黒スーツ…かっこよかった…。


「おはよう。体調は大丈夫?」

「うん。ありがとうアメリアさん」

「良かった。」


朝食を食べ終えるとアメリアさんが

「今日デートしない?」

僕はお茶を吹き出しそうになる。

「デ、デート!?」

「そう。行きたいところがあるから…一緒に来て欲しい」


アメリアさんとデート…。

「行きます!」

「じゃあ、準備しよっか」

アメリアさんの動きがぎこちないのは何でだろう?

もしかしてデートが楽しみで…ないない。

アメリアさんはデートを何とも思ってないだろう。

そんなことを思いながら行く準備をした。


「今日はどこに行くの?」

「着いてからのお楽しみだよ」


いつもの黒い車に乗る。

「私のお膝に乗る?」

「乗りません」

「えー?あんなにジロジロ見ていたのに?」

バレてたの!?

「そ、それは!なんて言うか…」

「ふふ、別にそれで嫌ったりしないから安心して。むしろ愛おしく思ってるから」

何でこんなにアメリアさんからの好感度がカンストに近いのか分からない。


しばらく車が走っていると窓から大きな建物が見えてきた。

「もう分かった?」

「ショッピングモール?」

「うん。高校の近くはあまりないからね。

ショッピングモールに久しぶりに行きたくなって。それに服とか色々あの家から持ってきてるけど、新しいの欲しかったりするかなって。」


「海も見えるんだ…」

「後で行く?」

「いいの?」

「いいよ。一緒に行こう」

「うん!」

久しぶりのショッピングモールや海でテンションが上がる。


車を降りると

「アメリアさん、早く行こう?」

「ちょっと、急いだら…」

「いた!」

誰かにぶつかる。

「あ…すみません」

前を向くと身長の高い柄の悪いおじさんに

「あん?お前どこ見てんだよ!」

と言われる。


「すみません…」

怖くて萎縮していると

「お前いい加減に…」

「あなたの方こそいい加減にしてもらっていいですか?」


殺気がすごいよアメリアさん。

「アメリアさん、そこまで怒らなくても…」

「命拾い…しましたね?」

「ひぃ!ごめんなさい!」

と言って走り去って行った。


「大丈夫?何かされてない?」

と体をペタペタ触られる。

「大丈夫だよ。それより、まずどこに行く?」

「まずは買う物を買っちゃいましょう」


この時の僕はアメリアさんを可愛いとは思っていたけど中々、口に出せずにいた。


「手繋ぐ?」

「え!?そ、それは…まだちょっと…」

「じゃあまた今度かな?」

少し後悔している。


《土日も頑張って投稿します!読んでいただきありがとうございました。良かったら星☆や応援コメントをして頂くとめちゃくちゃ嬉しいです(*^^*)》

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る