クーヤのツケ返し

「ほい、これ、今月分のおゼゼ」


「確かに。領収書、切るメェ」



スマイル団 クーヤ様  某月某日


 酒代・店舗修繕費として

 金10,000G受領しました


酒場 店主 しーちゃん



「この酒場も、だいぶ復旧して来たよなー」


「クーヤさんが店で暴れた後、まだ、魔法使いが降って来て、


 更にまだドラゴンに踏み潰されて、壊滅的だったメェよ?」


「へぇ、そりゃ災難だったなぁ」


(※注:本人は気付いていないが、落としたのはクーヤ)


「後、残り、どん位だい?」


「1万Gの、24回払いだから……」


メェッ、メェッ


「これだけメェ」


しーちゃんは、クーヤの前に、電卓を突き付けた。


「まだ、こんなに……。持ち物売ったりしたんだが。


 しーちゃん、報酬の良いクエストでも、入ってないか?」


「ちょっと待つメェ……」


カタカタ……


「あっ、今朝、入ったばっかりの、これなんか、


 クーヤさんに、ぴったりメェ?」


「おっ、どれどれ……?」




「行って来るぬ~♪」


「はい、これ、今日のお弁当……


 って、やけに嬉しそうね?クエストに行くのに」


「今日は、可愛い子が沢山居る所に、行くからぬ~♪」


「へ?」


「じゃ、行って来るぬ~♡」


「え、いや、ちょ!?」


「クルゥ~」




ガーンガーンガーンガーン……


いや真逆そんなクーヤに限ってそんな事でもでも


あぁクエスト中だから伝言も出せない




「おにいちゃーん!」


「あそんでー!」


「わっはー」


(はぁ~、やっぱり、小さい子供って、可愛いなぁ~♡)


「今日、来てくれた、臨時の人、子供好きする人ねぇー」




「うぇ~ん、どぉしよぉ~!クーヤ、何してんだろ……?


 不安で、しょーが無いよお~!」


ぐおー!ゴロゴロ


ぴたっ。


「そうだ!こんな時こそ」


テレレレッテレー♪


「愛と勇気の、ホウカ相談所ー!」


0120─205ホウカ205ホウカ


♪ニコニコニコニコッ……ニコニコニコニコッ……




「およ?クーヤさんジャマイカ」


「ホウカ?何で、ここに?」


「ここで、働いてるからな。もう直ぐ、辞めるけど。


 クーヤさんは、実習?」


「俺は、今日は、クエストで来たんだ。臨時募集だって」


「ホウカ様の引き継ぎで、園が忙しいからだな」



♪ニコニコニコニコッ……


ホウガでんばぁあ~い!何で、電話に、出てくれないにょ~!?)




「あぁ……レヴィラッシュ……僕、もう疲れたよ……」


「クルゥ~!」


「何だか、とっても眠いんだ……」




「只今ー」


「お、おか……えり……!」


「モモ、どーしたの?」


「ク……クーヤしゃん……♡」


「? うん」


「……今日、何処行ってたの……?」



「え?保育園だけど――?」

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