第2話「現代」

〜降神歴315年〜

勇魔大戦後フェンリルの介入にて下手に手を出せなくなって居た神が降臨しこの世を平定し、魔法技術を伝えた、しかしその技術は人間の中では廃れていき、その技術を応用した魔導器具の力を使ったものが主流となった、廃れたとは言っても魔法職は存在していた。フェンリルが封印された遺跡は冥狐の森というダンジョンとして数多の冒険者が挑んで行った。


〜冥狐の森〜

冒険者PT花の咲く道は数少ないオリハルコン級冒険者たちだ。前衛の戦士と剣士はもちろんのこと、魔法使いの戦闘技術も高く、世界屈指の冒険者たちだ。そんな彼らも冥狐の森では苦戦しており、長らく攻略が進まなかった。しかし、攻略開始から3年目、ようやくボスの間に辿り着いた。

「あれがボスか…」

「油断するなよ?フェイト」

「あんたも油断しないの!オフィリアス!ねぇ!ノンもなんか言ってやって!」

「そうね、私はみんなが生き残れればいいかな?」

ボスは攻撃を開始する。しかし規則性は無く攻撃はランダムだ…もちろん彼らは苦戦する。

「オフィリアスとフェイトは両サイドから私は正面に攻撃魔法を、ノンはみんなにバフをかけて!」

『了解』

無事、ボスは討伐出来た。


【ん?あぁもう2000年経ったのか…】


「ねぇ、なんかあの宝石中に何かいない?」


【誰か居るのか?】


「あぁなんだろうこれ」


【まぁいい封印を解こう】


フェンリルを覆っていた宝石は一瞬で砕けた。力こそ失ったものの、現代最強の戦士たちは動け無くなっていた。赤い瞳、自作の最強の妖刀、彼等が怯えるには充分すぎる理由だった。

「貴様らは何者だ?」

「私たちは冒険者PT花の咲く道」

「なぁ神狐の森を知らぬか?」

「分からないわ、ごめんなさい」

ほう、あの森は知られていないのか、隠蔽の結界を貼って置いてよかったな。それより、我の神聖なる領域に入っておいてこのような有様とはな。ふざけるな。

「傷が治った?!」

「我の周りに薄汚いものは似合わぬ」

「薄汚いってなによ!私は千年に一度の美女と呼ばれているのよ!?」

「まぁ落ち着けって。」

それよりもだ。1度世界から手を引いた神の気配を感じる。今更何しに来たのだ。


〜アリエッタ王国王城内〜

「なんだ、この気配は」

周りの奴らもうろたえている。

「陛下も感じましたか?」

「もちろんだ」

一体何が起こるのか、全く想像出来ていなかった。


〜エルフの森長老宅〜

「むむ、皆の者、森の防御を固めよ」

そんな中ただ1人諦めているものが居た。

(無理よ、あんなのに勝てるわけないわ…)

勇者パーティの、生き残りである。


〜獣人国屋敷内〜

「全員、戦の準備を、死してここを守るぞ」


〜魔王城〜

「うそだ!この気配、曽祖父を葬り去ったあの狐だ!」

「まさか漆黒の悪魔、フェンリルが復活したのですか?」

「馬鹿げたことを言うな!勇者と魔王の命をかけた封印だぞ!2000年そこらで破られる代物ではない!」

「お前はフェンリルを知らないからそういうことを言えるのだ!」

「皆の者落ち着け!1度他国と国交を結びこの危機に立ち向かうべきだ。」


〜冥狐の森出口〜

まぁこれからは森に戻ろう、2000年経てば相当強くなった魔生物も居るだろう。そのもの達と国を建て、安全を確保しよう。

⚠︎魔生物とは魔物と違い知能が高く、人間に無闇に危害を加えない存在である。




次回「建国」

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