その狐、最強なり〜2000年の封印、魔力衰退後の世界〜

おしゃけくん

第1話「勇魔大戦」

『史実にも残らぬ時代、世界は戦で溢れていた。見た目で迫害され続ける魔族、彼らを束ね自由へ踏み出そうとする魔王軍。魔族の発する特殊な音で惑わされる人間、そんな彼らを救い魔族を打倒せんとする者の衝突、しかしその戦での被害者は人間でも魔族でもない。平和に過ごしていた数多の生物。その森を統治していた最強種フェンリルはブチ切れていた』


〜現在から2000年前〜

森に暮らす生物はうんざりしていた、関係ない争いに巻き込まれる日々、そんな中彼らはとある生物を頼りにしていた。

「我等はいつかこの争いから報われる。そのはずだ…しかし、そのような時になるまでは相当時間が掛かる。我がこの争いを止める。同胞をこれ以上見殺しにはしない」

その発言とともに放たれた魔力は全ての争いを2日間停止させた、両軍が怯えその場で立ちすくみ、ひざまづき、意識が飛んでしまったからだ、指揮官クラスでもその場から動けなかったという。この事実、神のみぞ知る。


〜3ヶ月後アルケニア平野戦〜

両軍の咆哮、叫び、悲鳴、血飛沫、そこは地獄のような世界だったという。この大戦にて最も激しい戦いだったと言う。その近くの森からそれは現れた。現在に残る数少ない文献にはそれの正体は詳しく描かれていない。唯一分かっていることは

『暗闇より現れし地獄の使者その爪は魂をその牙人々の叫びすら飲み込んだ、それの表れし戦い、兵士全滅』

このようにしか描かれていない。しかし、神は知っている。それの正体を、その正体…

「我、フェンリル、身勝手な貴様らを鏖にしに来た」

「何、言ってんだてm」

一瞬で首を切り落とした。

「何がおk」

次は上半身が飛んだ。その場に居た兵士約50名、3秒にて何が起きたか分からず死亡、この出来事は文献に1行しか書いていない。

『現れしそれ、分隊消滅させ失踪』

そしてその後、文献にはなんの記述もない。何故ならば…周囲100キロ全てが塵になったからだ。そのような出来事があり続け、気付いたらその戦いは、勇者、魔王、フェンリルの戦いになっていた。しかし途中魔王と勇者は結託。しかしフェンリルには手も足も出なかった。彼らは仕方なく封印という手段を取った。その瞬間フェンリルは人に姿を変えた。勇者たちはあまりの魔力消費に死亡した。古代文明はそこで絶えた。フェンリルはその後封印され、その美しさにて残った人々が遺跡を建てた。フェンリルはその様子を最後に意識を切断。2000年という設定をした。




次回「現代」

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