第8話 ダンジョン①

電車から降りてダンジョンへ向かう。


そして係の人に皆で学生証を見せ、すんなり中へ入っていく。


ただし、係の人は大人数のダンジョン探索者に驚いていた。探索者はソロが基本だからだ。


「うっ、鼻がツーンとする、、、」

と橋本さん。


「あー、橋本初めてなのか!そういえば言ってたよな!」

やる気満々の奴がひとり。


「15分ぐらいで治るからな。休憩するか!」


皆で15分程休憩。


よし。今度は剣術スキルあるし、刃こぼれとか無しにしないとな。入門だけど。


入門スキルの効果は、武器の重心を捉えることで、軽くなった様に感じる、基本的な動き方が身に付く、というもの。実際に軽くなる訳では無い。


「よし!1分ぐらい経ったし、橋本ももう大丈夫そうだから行こうぜ!」

相変わらずやる気満々。


というわけで三木君が先頭、左後ろに白河さん、右後ろに俺。魔法使いは後ろの方だけど、水城君は本当は前衛張れるらしい。知的に工夫したって言ってた。


「「「了解!」」」


皆でぞろぞろ歩いて回る。そして、


「「「ゲゲゲッ!」」」

三匹の子豚ならぬ三体のゴブリン。


ちなみにダンジョンのモンスターは三体集まると仲間意識が芽生えるらしい。

それ故のハモり。


突然、やる気満々の三木君が、剣を逆手に構える。


そして突撃、横一回転して首をスッパっと断ち切った。


「スゲ〜、これが固有能力の剣術、、。」


誰の声かは分からない。けれど三木君以外の総意なのは間違いない。


あと二体になった。


「ほら、えっと、、、今のは魅せプだ!これ見せたかったんだよ!」


実は三木君、ありふれた固有能力な事をコンプレックスに思ってたらしい。


剣術は有名だからね。


「ほら、中田、お前も何かやっとくか?」


電車内での会話を思い出す。


「んー、分かった、一体やってくる。」


ついつい言葉がつられる。


じゃあ、


「セット8!」

:一時的に自分の攻撃が致命傷になる代わりに、その間受ける攻撃も致命傷になる


ここで大事なのは、先手必勝。だから、


ダンッ!

ザンッ!


突撃ダッシュ、袈裟懸けの一閃。

2000円稼ぐのに重宝したからお手の物だ。


「「「おおー!」」真似された、、、!」


剣術スキルがいい感じに働いてる。これだけで2000円の価値があったってことだ。


「お前、今の、どうやったんだ?」

三木君が、信じられないとばかりに聞いてくる。


「代償強化だよ。」

ちょっと誇らしげに。


「セット8」

停止。


「中田君すごいですね!」


「ありがとう橋本さん、あと三木君も。」


「あのー、自分達にも出番くれないか?

白河さんといい感じに組めそうでさ、

どうよ?」

と水城君。


その言葉は、秘策に自信をもっている事をうかがえる。


「あの、私からもおなしゃす!」


それを皆で了解する。


先ず白河さんがゴブリンに近接戦闘を仕掛ける。


そして、拳が触れた瞬間、


ドガーン!

白河さんの拳から爆発が起きる。


「「「白河さん大丈夫??!」」」


「だいじょぶ!」

大丈夫じゃ無さそうだ。

足が小鹿みたいにプルプルしてる。


煙が目にしみる。晴れてみると、、、


プルプルの白河さん、

やっちまった顔の水城君、

そしてスプラッター。


多分スプラッターは、元ゴブリン。多分。


「すげーなぁ、、、」


それ以降誰も話さない。


「ちょ、ちょっと!皆黙んないでよ!」

焦る白河さん。


「ふふふっ」

「ぷぷっ」

「「「ごめんて(笑)」」」


ただ足の震えが面白かった。それだけで十分仲良くなれた。


思わず白河さんも笑い出す。



「なんか、ずっと煙たくないか?鼻がツーンとするんだけど、、、」



〜〜〜〜~~~〜〜〜〜~~~〜〜〜〜~~


次回、お楽しみに。


いろいろ未熟な点はありますが、指摘とかアドバイスとかくれると嬉しいです。



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