プロローグ <前編>への応援コメント
全体的な文章の構成力、描写力の高さが目を引く。
しなやかでしっとりとした文体は熱伝導率が極めて高く、現実的な背景描写から非現実的な現象描写をすんなりと行き来していて、ある種の物語への安心感(クオリティの証明とも言える)を感じ、キャラクターたちの言動に身を任せて読み進められる。
しかし時折辛味の効いたスパイスのように目の覚める展開に思わず足を止めてじっくりと眺めたくなる場面もあり、ストーリーテンポの強弱の付け方は処女作とは思えない手腕だと実感する。
未だ現時点では未読了の身ではあるが「この小説には何かが待っている」と期待せざるを得ない。
そう思えることは大量の物語が日々生まれ続けている今の世で一步足を止めてでも読むべき「かけがえのない価値のある作品」であることの証明であると感じました。
<11>への応援コメント
「自分が何者なのか、僕は何者かになりたかった」
最高に、等身大のジュブナイルだ……