第四十六話 天界と冥界


冥界は天界・地獄・魔界と繋がりを持っている


いわば中継地点のようなもの


基本的には天界と地獄と関わっている


現界もとい人間界の死者はまず冥界に来る


そこから地獄か天界かを決める


ちなみに私達が死んだ場合、帝国エデンに行く


これが人間との決定的な違いの一つ


まぁそんな役割を持っている冥界なんだが…


「天界からの襲撃か…」

フェルトには…うん


中継地点を壊すとは天界にはメリットはないはず…


「わからないな…」


そう呟き考える


膝にはシグが頭をいまだに乗っけている


まぁ…別にいいけど


「あと生存者は…誰がいるんだろうか…それとも…これで全部なのか」


もし生存者がまだいるのであれば、時間はかかるが冥界を復旧できる。しかしいないのであれば冥界は…


「生存者はまだいるわよ。このクソ死神」


不意に声が聞こえた


シグではない。そしてこの呼び方は…あいつでしょうね…うん


「メイアか…相変わらず口は悪いんだね。」


そうメイアが後ろにいた。ドSであり口が悪い


「相変わらずの無関心ね。でシグはそこからどきなさい。寝っ転がる余裕があるなら動きなさい」


メイアはそう言ってシグの頭を蹴る。ついてでに私の膝も蹴られた


二次被害だ


「・・・メイア生存者がまだいるっていったがどこにいるんだ?できれば地獄か魔界で治療してやりたいんだが」


とりあえず聞いてみる。口と態度は悪いがまぁ…


私はメイアに話している時、シグは頭をさすっていた


「今いる生存者は…冥王の邸に避難してるけど…大した数じゃないわ…ただ重症者は長くは持たないわね。薬品が限られてるし…それに」


そこまでいってメイアは言葉を詰まらせた


「冥界今孤立してるわよ…」


は…?孤立?


聞き間違いだと思った


「ちょっと待て…冥界が孤立ってどうゆうことだ?」


私は聞き返した。シグはメイアの背中をぽかすかしていた


「まぁ完全孤立ってわけじゃないけど、魔界と地獄に通じる門が開かない。というか開けない。開けるのは天界だけ。いつでも襲撃されるリスクがあるわ」


無防備という状態か…援軍を呼べないというわけか


「それは内側から開かないのか?もしそうならまだなんとかなる。」


私は冥界に入れはしたからだ…


「わからないわ。内側からだと開かないしかわかってないもの」


・・・これは…やばそうだ


この時、冥界にいた者は地獄・魔界と連絡ができないと悟った


同時に…またいつ襲撃されるかわからない不安や恐怖が彼女達を襲った

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