第四十五話 冥界で起きたこと
デスタに冥界で何が起こったかを話し始めたシグ…一体冥界で何が起きたのか
時間はまぁまぁ前に遡る多分1日前ぐらい
私はいつものようにタナトス様のそばに居た
「タナトス様…本日のご予定です」
私はタナトス様の右腕(秘書)だ。
メイとハルは冥界の門番に伝言を伝えていた
門番交代の時間と新人が来ると
今日もいつも通りの日常が始まると思っていた…
そう襲撃されるまでは・・・
タナトス様と公務をしていた時に血まみれの冥兵が駆け込んできた
「ハァッハァッ…で…伝令…門番アステヨ様…天使数名と対峙…防戦一方です!!」
そう…この一報から冥界の歯車は狂い出した
門番が襲撃…すなわち冥界に攻め込まれている状況…
「襲撃!?天使が!?不可侵のはずじゃぁ…・・・メイとハルは?」
焦るものの頭はずっと冷静に状況を見てしまう
「メイ・ハルの二名は門から離れこちらに向かっています!!冥王様ご指示を!!」
メイとハルはとりあえずは無事…
「全冥兵に告ぐ。冥界の住人を直ちに避難させよ!!そして手が空いてるものは天
使を迎え撃て!!」
タナトス様の判断は早かった
そうして天界と冥界の戦いが始まった
それでも…結果は残酷だった
冥兵達は次々と天使に倒されていった
ある者は貫かれ、ある者は切り刻まれ
冥界が何をしたというの?
伝令をしてくれた冥兵も同様に…
「アレェ…?冥界の住人は弱いねぇ…精鋭揃いだと聞いたんだけどぉ…」
そしてヘラヘラする天使が嘲り笑う
今ここにいるのは私とタナトス様のみ…メイとハルはどこにいるの…?無事なの?
対する天使は十数名
勝ち目がないそう考えてしまった。それも各所ではまだ天使達が暴れていると聞く
その時
「シグ…お前だけでも逃げなさい…現状を伝えなさい。メイとハルの安全も確保しなさい」
タナトス様は私に告げた。一瞬理解ができなかった
「何安心しなさい。これでも冥界の王だ。そう易々と死なないよ。それに…シグ
君は足を怪我している…早く離脱しなさい」
タナトス様はそう言って笑っていた。それでも私にはわかる。
表情が強張っていた
離れたくない…冥王の右腕だから…
でも…今の自分に何かできることはないと脳内で叫んでいた
「・・・わかりました…すぐに戻ります。援軍を呼んで…すぐに!!」
そう言って私はタナトス様を置いて戦場から離れた
そこからしばらくして…ヘラヘラしている天使に襲われているメイとハルを見つけた
怪我はしていなかったが二人とも震えていた。
ハルは震えながらも武器を構えていた
「負けない…約束破りの天使なんかに…!!」
「負けないねぇ…?震えてるねぇ?笑わせるねぇwww」
その天使は声高く笑いハルに襲いかかった
その間に私が入ったけど…怪我もあり大きく切られてしまった
されるがまま…切られるまま
情けなかった…
「冥王の右腕もこのレベルかぁ…弱いねぇ」
その天使に手も足も出なかった…
切られて…息も絶え絶えだった時に
「んん…?なるほどねぇ…冥界に誰かきたねぇ…そいつと遊ぶかぁ…」
そう言って天使は去っていった…
「これが冥界で起こったこと…デスタが来る前のね」
私はデスタに何が起きたかを説明した
あー…デスタの膝温かいー
仮面つけてる同期だけどぉ…そこだけ不満かなぁ
デスタはしばらく黙り込んでいたのだった
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