第二十九話 記録と写真



朱side


はぁ…もうあれから三日も経っているのか…


読み切れる自信がない…そしてまだこれはほんの一部ということ…


どれだけの記録があるのかは見当もつかない


そしてほとんどの聖魔の記録はどこにあるのかさえわからない…


「はぁ…読み終わっても…探しに行かなければならないのか…」


私は気が遠くなりそうになった…


ルキアやリリスも一緒に読んではいるがそれでもまだある。


「・・・まぁ…悪亜達と同盟を結ぶまではここまでの記録を読めなかったしな…」


同盟を結んでくれた悪亜にはとても感謝している。


メイドはわからないが…死神も同意をしてくれた


ストーキングしてすまなかったと、後で謝るか…


「ルキア・リリス。そっちはどう?記録で分かったことあるか?」


私は考えを切り替えて二人に聞いた


「んー…聖魔…の戦争が…2回おきてること…くらい」

とルキア


2回か…第二次聖魔大戦だから…まぁそうか…


「リリスの方はどうだ…?」


とリリスの方を見るとリリスは忽然と姿を消していた


「リリス?」


悪魔だからか?つまらなくなったらいなくなるのだろうか?


時期に戻ってくるだろう…


そんなことを思いつつ新たな記録を読もうとした時に一枚の写真と花が記録から落ちた


「写真?本に挟むなんて…」


そんなことを言いつつ拾って見ると、そこには集合写真のようなものだった


最前列の真ん中に少女がいてその周りを木刀や本を持った子供達が写っていた


「この少女は…?」


私がジッとみているとルキアに写真を奪われてしまった…


「何…これ…写真?・・・真ん中に…いるのは…ここの屋敷の主人じゃない?」


なるほど…悪亜か…あとは見たことのない奴ばかりだ…


死神とメイドは映ってなさそうだった


「写真と花を挟むって…保存どうなってるんだか…」


そんなことを呟いて写真とくすんだ紫の花を近くにあった机に置いたのだった

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