第二十話 朱と悪亜(後編)



悪亜side



朱さんの軽い手当てをやり屋敷に向かっている時のこと


「ぬぅ…地味に…力が入りにくい…」


デスタは朱さんとの小競り合いで呪いの影響がまだ抜けてないらしい


朱さんから聞いた話では


「いや…あの場面なら死神の判断は正しいし、お互い実力行使したからあいこだ」


とのこと。聖魔の記録に目を向けすぎて冷静の判断ができずデスタに攻撃してしまったこと。


デスタはデスタで斬りかかるという…


「まぁ…二人とも軽い怪我で良かったよ…朱さんは悪い人じゃなさそうだし」


私は二人に向かってそう言った


「まぁ…悪亜様の言う通り朱は悪い人ではなさそうですね…すいません」



デスタは朱さんに頭を下げた


「いやいや、こちらこそすまなかった」


朱さんもデスタに頭を下げた


「まぁまぁ二人とも頭を上げて…ね?」


私はまた二人に話しかけた


そう言えば…デスタ私と後誰かに電話したけど…なんだったんだろう。


私の場合は朱さんとのトラブルだろうけど…もう一つはなんだろう?


冥界での仕事の電話かな?


そんなことを考えていると


「にしても…


とデスタは言った


え…?


「デスタ…?私はデスタから珍しく電話が来たから探してきたんだよ?」


私は驚いてしまった。


しかしそれはデスタもだった

「え…?私が電話…?いやしてないですが…


・・・


なんだろう…急に怖くなってきてしまった。



そんな事がありつつ無事に屋敷に着いた


「朱さんここが私達の屋敷だよ。今はお客さんがいるんだけどね」


私は朱さんに説明した。


「お客さん…?あー…悪魔と人間だったりするか?」


鋭い!?


「そうだね」


私は素直に答えた


「あー…私の知り合いというか…なんというか…」


朱さんは急にモゴモゴし始めた


私にはなぜモゴモゴしてるのかがよくわからなかった


「まぁ、とりあえず朱さん入って入って。デスタもねー」


そう言って朱さんを屋敷に招き入れデスタがいた方へ顔を向けるとそこには

誰もいなかった…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る