第十九話 朱と悪亜(前編)
悪亜side
デスタの元へ駆けつけるとデスタは呼吸を落ち着かせていた
「大丈夫…?」
心配になり聞いてみると
「・・・えぇ…大丈夫ですよ。悪亜様は下がっていて…ください。呪いを使う相手です。」
デスタは淡々とそう言って立とうとするも、足に力が入らないのか上手く立てなかった。
「ちょっと休んでなさい。私が話をする。」
私はデスタにそう言った
「すいません…」
デスタは申し訳なさそうに言った
そんな会話を相手は静かに聞いていたが
「話終わったかい?そして貴方が悪亜?」
どうやら私にことを知っているみたい。はじめましてのはずなんだけど…
「えぇ…そうよ私は悪亜。デスタの主人よ」
胸を張って答えてみたが
「あぁ…そう。で?貴方の所に聖魔の記録があるはずなんだけど?それを私達に譲ってくれない?最悪見せてもらえればいいけど」
スルーされた…
それと…聖魔の記録…?
「それって第二次聖魔大戦のこと?」
ピンときたものを聞いてみた。実際デスタが急に出かける前まではそれをメイドさんと読んでいたからだ
「そう!!それだ!!」
相手は相当興奮していた。腕から血が出ているのも関わらずに
「うん…それならデスタの部屋にあるよね?」
私が聞くと、デスタは苦い顔をして頷いた
「何か、不服そうね。どうして?」
私が聞くと
「いや…んー…人間が知っていいものなのかって…ねぇ?」
デスタは悩んでいるようだった。
「まぁ…?いいんじゃない?」
私は特に気にしていなかった
「とりあえず…えーと…フードさん?怪我してるし…治す?それと屋敷行く?」
私が聞くとフードさんは
「あぁ…行く。怪我は…まぁ大丈夫だおあいこだしな。それとフードさんではない朱だ」
そう言ってフードさんもとい朱さんと共に屋敷に目指した
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