第十二話 意外と早い接触
悪亜side
さっきまで書庫について考えていたからか無性に甘いものを食べたくなってきた。
「うぅ…頭を使うと糖分が欲しくなる…甘いものある?メイドさん」
私はメイドさんに尋ねた。しかし返ってきた返事はそう甘くなかった
「すいません。甘いのは切れてますね…買いに行くしか…」
私はがっくりした…そう買いに行かないといけないからだ
「仕方ない…ちょっと買いに行ってくる…」
私はそう言って立ち上がった
「お一人で大丈夫ですか?」
そんな私にメイドさんが尋ねた
「大丈夫。すぐ近くのところに行くから」
私はそう言って屋敷を出た。
(地獄)
歩いていると見慣れた道だった。
特に考えもなく目的地に歩いていると不意に声をかけられた。
「すいません悪亜って子を知っていますか?」
振り返ってみるとそこには悪魔と人間がいた
「っ…悪亜は私ですけど…なんでしょうか?」
恐る恐る私は答えた。人間が地獄にいるのは稀だったからだ
そう恐る恐るしていたからか悪魔が話し出した
「あー…大丈夫です。この人間は安全だから…それとリリスって言いますよろしく」
「ルキア…よろしく…」
人間が手を差し伸べた
それにまたびっくりしてしまった
「ひゃ…ひゃい…よろしく…」
人間ってこんなに冷たいんだなぁ。知らなかった
本でちょびっと出てきたぐらいだったからだ。
「それで…私に何か用?甘いもの買いに行きたいんだけど」
私はルキアとリリスに聞いた
「ちょっとね…あなたの屋敷にある書庫に行きたいのよ」
とリリス
「ある…記録…探してる…その…手がかりが…あなたの書庫にある…みたい…」
とルキア
「書庫…?あそこ…私の臣下の部屋なんだよね…難しい本ばかりあるけど…」
私は考えながら言うとリリスが口を開いた
「うん。知ってるよ一回デスタと会ったからね。入るには主人の許可がいるって言ってたから」
リリスはデスタのことを知っているみたい
「なるほど。私は全然いいよじゃあ三人で書庫に行こうか」
私は提案しリリスとルキアは頷いた…
(あれ…何しに外に行ったんだっけ?まぁいいや)
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