第三話 いざ冥界へ

私は屋敷をメイドに任せて冥界までやってきた


「やっぱり…冥界は薄暗いなぁ…」


何度か来たことがあるからまだわかるけど、最初の頃は誰かと一緒に行ってもらっ

てたなぁ…


「それにしても…暗いし…足場が…悪い…」


足を踏みしめながら一歩ずつ進んでいたが…

「きゃー」ツルッ


足を滑らしまった。


「滑っちゃた…ん…イタッ…」


足を挫いてしまって立てなくなってしまった。


「どうしよう…デスタを探しに来たのに…動けない…」


暗い場所で一人になるってここまで心細くなってしまうの…?


「うぅ…どこなの…」シクシク


いつも誰かが私のそばにいた…


しかしいつからだろう…皆が離れたのは…


【あの戦争よりもずっと前】に何かあった気がする…


そんなことをふと思い出していた






デスタside


「くー…とりあえず冥界での仕事は終わりですね。あ…時間過ぎてる…すいません抜けますねー」


私の名前はデスタ。冥界で死神をやっている。そして悪亜様の臣下でもある。


基本的に一人で行動することが多いが…まぁ悪亜様優先で物事を考えていたりもする。


「まぁ…そろそろ地獄に向かうかぁ…悪亜様が待っているだろうし…」


正直久々に地獄へ戻るだろう…


仕事場から地獄へ向かう身支度をし地獄までの道のりにつき歩き始めた


「・・・わかっちゃいたけど…仕事の後は眠いなぁ…フワァ…」


眠い目を擦りながら歩いていると


「ん!?誰かいる?」


その時、前方に何かが見えた。


この辺は通りも少ないのでそれが目立って見える


眠くて目の前がぼんやりしている可能性もあったが、冥界は暗く入り組んでいる


から万が一の場合があったので急いで近づいた。


「!?悪亜様!?」


そう、ぼんやり見えていたのは、主人の悪亜様だった…

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