第110話 夏祭りご招待
僕らは賀茂君の家にみんな泊まることにした。夕食後に石丸が合流した。僕はニヤリした。
これで人間はキリと石丸だ。
古代ポメぺの神様テオリオが僕の脳裏を横切る。
2人いれば確実だ。
神様がすべて正しいとは思わない。
金色髪と銀色髪の神様戦争を僕は知っている。
僕の髪の色は銀色髪だ。そう信じていたが、もしかして、僕は悪の金色髪の神様なのかもしれない。でもそんなの今はどうでもいい。
今は実行だ。
それに生け贄の人間に賀茂君は強すぎる。
排除するためにはどうすべきか?
いや、僕は何を考えているのか。
人間を餌に大人の神様達をここに集めるとは。
たぶん氷川は何も言わなかったが気づいている。
ここで僕の考えを読むのは・・・弁天?
弁天の視線が気になった。
何かを察知したニュウが僕に抱きつく。
「トダ、今日は楽しいなあー。」
サラも「みんなで集まってお泊り。なんか合宿って感じでいいよね。」
キリが「そうね。夏休みだしね。」
調子の良いニュウが「僕、女子とお泊りはじめて。うれしーい!」
「ポカン。」
弁天のゲンコツが飛ぶ、「ニュウおふざけは、やめなさい。明日は戦いよ。
大人の神様をうまく落とし穴に落としたら勝ち。負けたら私達が200年穴から出れない。200年なんて私達、神様にとって、たいした時間じゃない。しかし、人間の賀茂、キリ、石丸らには生きていられない時間。一生、暗い結界の落とし穴の中。」
石丸がキリに抱きつき「いやだ。失敗は。落ちたくない。
サラが「大丈夫よ。」
賀茂君が「そうだな、僕達が失敗したら、200年
それは人間としての消滅を意味すな。」
少しだけ弱気な賀茂君の言葉が僕の冷たい脳内をさす。
石丸が「ねえトダ、愛宕も来る?」
夏休み初日、レンの家で別れて以来、石丸は愛宕に会っていないようだ。
あの日から僕らはたくさんの別の時空世界を行き来した。
僕らの体感では。かなりのたくさんの時間が過ぎている。が現実世界での時間はゆるやかでいつも通りだ。
神堕ちに愛宕は?たぶん、こちら側につくだろう。「悪いな、石丸、愛宕と連絡が取れていない。時間の流れからしてまだヒイラギさんのところだろう。」
石丸が「愛宕は大人の神様?落とし穴に落とすの?」
「たぶんな。」
「トダがよくて、同じ高2の愛宕が大人っておかしくない?」
「石丸、神様の年齢なんてあってないのと同じだ。それにこれは単なる懲らしめ。余興だ。」
賀茂君の少女の式神が玄関へ向かう。
早々お客様達のお着きだ。
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