第104話 結界の落とし穴
僕はみんなに「どうやって大人の神様達をここに呼び込めるのだろか?まず方法を見つかなくてはいけない。それに一度に実行しないと神様間で伝達が行く。決行は一度だけだ。失敗したら、あの無垢な七色髪のトダのことだ、あっさりここにいる僕ら全員一瞬で消滅させるだろう。何の躊躇なしで。彼はそういう神様だ。
無垢な分、駆け引きがない。子供だ。」
氷川が「そうだな。子供相手は厄介だ。
ニュウの方が思考を巡らせる分、大人だな。」
ニュウが氷川に「僕は子供じゃないぞ。夏休みが終わったら高1だ。だけど七色髪のトダをあまり見くびらない方がいい。
僕は七色髪のトダのカラダの一部から造られた。だかわかるんんだ。彼は”無”の分、底なしに、こわい。」
「そうだな。確かに七色髪のトダはこの世界を造った、はじまりの神様だ。しかし、はじまりがすべて正しいとは限らない。神様という名前に、もしかしたら僕らは躍らせられているのかもしれない。神様が正しいとは限らない。」
賀茂君の目が少し光った。
氷川が「トダ、今、すごいこと言ったよね。
その考え、そんなこと考えもしなかった。」
みんなも、うなずく。
賀茂君がボソッと「神様は疑うことを知らない。」
僕は聞こえないふりで
「賀茂君はどう思う?」
「僕は自分で体験したことしか信じない。聞いた話の類、誰かが、誰かを偉い人、悪い人、いい人といっても信じない。神様?それは僕にとって・・・まあ、いい。簡単に言うと名前や固定観念にふりまわされないことだ。」
「そうだ。まさに今、賀茂君が言った通りだ。」
サラが「じゃ早く落とし穴を造ろうよ。」
弁天が「この陣地は天上界からも人間界からも見つからないいんだな。賀茂。」
「そうだ。」
「トダ、もしかすると、私達が固まって気配を消していたら大人の神様達に不審に思われる。
ここは二手に分かれよう。私とトダは、わかれた方がいい。サラ、ニュウ、私の3人が先に残る。」
天上界のことを考えると、弁天の考えはベストだ。しかし、何か引っかかる。僕はニュウに合図した。
気づかないふりをして「弁天の考えでいいと思う。じゃ、その方向で。賀茂君、3人を頼む。」
賀茂君は嬉しそうだ。「賀茂君、弁天のこと好きなのか?」
「トダ、こんな時に。そうだな。好きさ。こんな美人はいない。見とれてしまう。」
「そっか?美人はおかめだろう。」
また、みんな固まる。「じゃ、ヨロシク。」
氷川が僕の襟を引っ張り賀茂家を出た。
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