第80話 天上界との境界線
僕らは草原の中、ポツンと存在する学食の部屋を後ろに外に出た。みんな戸惑いと弁天には懐かしいさ、サラにとっては新たな環境。
レン、タクヤ、ミユの完全人間には不安定な場所だ。
巫女のキリ、石丸ミカに陰陽師の賀茂君は、ここでは半分の力、存在能力は出せるはずだ。
ここ天上界での境界線は、そういうところだ。
現に今、別々の感情を抱いてみんな立っている。
なぜだろう?みんなの気持ちが今、手にとるようにわかる。やはりこの境界線のせいか?
たぶんそうだろう。いつもなら、こんな時、僕のお守り役の風神、丸太郎が「ポン」とで来て僕に助言するけど・・・今はいない。
それに今はいらない。強気の僕がいる。
僕の髪が七色に光る。
「みんな、ここにいても仕方がない。行こう。僕ら9人にもいる。なんとかなるさ。」
サラが「そうね。仲間と一緒ってなんだか、ワクワクしてきたよ。」
ミユも「そうね。マンガの異世界ものの主人公になった気分。」
レンは「俺なんかは、ゲームの中の世界に入った感じだ。」
タクヤが「そうだな。でも、マンガの異世界でもゲームの中も、お決まりの敵が出てくるけど、この世界は大丈夫?
弁天ちゃんは、僕が守るからね。」
弁天は無愛想に「あー頼む。」
賀茂君が割り込む。「弁天、何かあったら僕を呼べ。」弁天は黙って首を縦に。その弁天にドンとぶつかりじゃれながら「トダ!危険な時は私を守ってね。」ミユの女子力に圧倒されながら「心配はいらない。僕がみんなを守る。」
“その調子だ。あの方はあの森の向こうの塔にいる。“微かに声が聞こえた。
「みんな、あの森の向こうの塔に僕らの探せしているあの方がいるようだ。見えるだろうあの、青い屋根の丸い塔。」
サラが「どうしてわかったの?」
「僕の僕が教えてくれた。」
「僕の僕?トダ、意味がわからないよ。」
「ここはそういうところだ。ここからは危険が伴う。もしもの場合に備えて小さなグループで行動した方がいい。力を均等にするために3つのグループで行動しよう。
まずレン、キリ、弁天。タクヤ、賀茂君、サラ。ミユ、石丸ミカ、僕以上だ。みんないいかな。」
ミユが「私は最強トダと一緒だしOK」
タクヤが「弁天ちゃんと一緒がいい。」
「私がいるでしょう。」サラがタクヤの耳を引っ張る。
石丸が「絶対あの方を捕まえる。みんなお願い協力して。お願いします。」
「任せろ。」「大丈夫よ。」
「もしはぐれた時、塔で落ち合おう。」
僕らは歩き出した。
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