第78話  学食は恋の異空間

僕らはジュース片手に席のテーブルで頭を抱えていた。

サラが「いつもの学食だけどカウンターも閉まって、私達以外誰もいない。ちっとこわいかも。」

ミユの「わかる。広いし、音がないし、変な感じ。」キリが外を指さして「雨も上がったし、通り雨だから、部活のみんなもほら、出てきているみたい。外は大丈夫よ。」

サラが「さすが雨乞い祭の巫女。雨のことはお見通しね。そういえばバスケ?部活は無いの?」

「生徒会の仕事が思ったより多くって、夏休み前半はバスケは午後から参加。」

レンが「さすがキリだな。頭も良いし、スポーツもできてさ、なあ、トダ。まるで神様みたいだな。」

話を僕に振られた。「そうだな。キリはすごいな。」冷静なキリが少し赤くなる。

レンは見逃さない。「お似合いだよ。いっそつきないよ。トダ、女子の好みは?」

ミユが「レン、やめさいよ。」

「キリお前は、気になるだろう。」

「気になる。」キリの即答。

僕は「好みの顔は、やっぱり“おかめ”これは、神様として外せない。しかし、この人間界で結婚するなら、キリがベストだと思う。」

「えっーーー!」キリより先にミユが反応。

サラにいたっては、トダの洋服をつかみ、左右に揺さぶる。「えっートダ、なぜ私じゃないの?トダー。」叫びながら、またトダの洋服を引っ張る。

レンが「トダ、今お前はすごいことを言ったんだぞ。キリに告白したんだぞ。」

僕は「告白の意味はわからないが、思っていることを言っただけさ。」なぜか、トダの潔さに、天然さに誰もこれ以上ツッコミを入れれなかった。僕は何となく?だが。

僕は「おしゃべりは、このくらいにして本題を話そう。妖精シュウとカラスが消えた今、あの方の手がかりがない。しかし、ここには人間界の巫女、陰陽師、神様に近い力に覚醒した、レンとタクヤ、それに神様候補生がいる。なんとかなるだろう。僕は探せると思う。」

石丸がそうね、1人だとできないかもしれないけど、こんなに仲間がいれば探せる。」

「そうだな。何か見落としていないか、もう一度考えよう。」

弁天が「それか、ヒイラギさんに相談する?」

「それはやめよう。大人の力は今はいらない。僕らだけでできるさ。」

トダの髪が光った。

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