第71話  錯覚・思い込み 鳥

僕らは時越を囲みソファに移動した。時越え鳥は本当に鳥ではなかった。確か、”しゃべり鳥”っと言われた。が確かに”羽のある鳥”だとは初代サカキは言わなかった。

『時越え鳥ですがその鳥は名前の通り時空を自由に飛び回ります。もちろん七色髪のトダ様が造られた鳥です。』”鳥”イコール“羽の鳥”ではない。同じ言葉でも全く別のものを示す時がある。特にこの人間界は多い。素直な人間ほどその錯覚、思い込みに落ちる。やはり人間界はサバイバルだ。こんな環境で生きている生命体はすごいと感心しかなない。僕ら神様が単純に見える。

「そうなんだ。」一斉にみんな、うなずく。

弁天が「トダ、心の声が漏れてる。」

「えっ?」

それに当の本人”時越え鳥”時越も他人事のように「大変だな、トダ。」ダブダブのトレーナーの絵柄は鳥だ。間際らしいが袖をまくり時越が「トダ、自分の目で見ろ。聞いたものは聞いた、人間側でバラバラダ。」そうだな。

ミユが「時越、いいこと言うね。見かけゲーマーだけど中身おじいちゃんみたい。」

一斉にみんな、笑う。サラが「本題の前にどこで知り合あったの2人?」

レンが「駅前の公園。時越が任〇堂のゲーム握ったまま倒れていて、実際、太陽がまぶしいっとかで。それで避難?で家に来る?って感じだ。それからはゲーム友達だ。」

「駅前公園、僕が天上界から落ちてきた場所だ。」

キリが「あの公園はもともと古墳よ。今は花や木を植えて公園にしてるみたいだけど。それにあそこは・・・」

賀茂君が「あそこは磁場は綺麗だ。人間界の複雑な磁場と違い、無色透明な清らかな磁場だ。たぶん、天上界とつながりの入口があるんだろう。」

タクヤが「あの公園、好きなんだよね。気持ちがいいし。小さい頃は良くあの公園で遊んでたよ。なあ、レン。」

「そうだな。でもあの公園こわいっていう子もいて、あそこで遊ぶ子はだいたい決まってたな、サラ。」「そうね。」

賀茂君が「この人間界は土、場所も陰陽師的には色々あって良い場所、悪い場所がある。」ミユが「見極めは?」なぜか時越が答える「感覚さ。気持ちが良ければOK。悪ければ、すぐ逃げろ。それだけさ。」

僕は「自分の感覚、自分を信じろって言いたいんだろう、時越」「そうだ。」

また、みんなうなずく。

「ところで、本題だ。悪い妖精シュウはどこにいるんだ?」

「妖精シュウか?人間界にいるよ。ちょっと前は八幡神社の森に住んでいたが、今は知らない。」

そうか。



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