第70話 レンの家

「ピンポーン」チャイムが鳴る。「はーい。」レンのお母さんだ。

「サラちゃん、久しぶり、今日はお友達が大勢ね。レンは2階の部屋よ。」

「ありがとうございます。」

「そう。霧島さん,かしら女の子3人、男の子3人、レンの部屋にいるわ。じゃあ、おばさんは、このまま買い物に行きますね。夏休みは、賑やかでいいわね。」

男の子3人?僕は?と思ったが。

「はい。ではお邪魔します。」僕らは家の中に入った。

サカキは丸太郎と話があるらしく、僕ら3人で来た。出るときに丸太郎が「時越え鳥にヨロシクって言ってくれ。」と伝言。

「レン。はいるわよ。」

サラがドアを開けた。レンの部屋はかなり広い。日本庭園のようなミユの豪邸に比べたら、小さいが僕の部屋の10倍程は広い。

ソファにベット、本棚にマンガとゲーム本がぎっしり。

勉強机にもう一つ奥にゲーム用のデスクが。

レンの頭が見える。

レンが「サラ、今、いいところなんだ。適当に座っててくれ。」

サラは慣れていて「はーいOK」

弁天と一緒にキリ達女子とソファへ。

女子達はすぐさまおしゃべりが始まる。火祭の元巫女の石丸ミカも馴染んでいる。昨日の顔は怖かったけど。

今日は穏やかだ。たぶん元々キリとは仲良しだったんだな。

賀茂君もしっかりきている。ゲームの机の前だ。愛宕は僕たちの到着を見て「じゃ、僕は隣のヒイラギさん宅へ行くわ。サカキとも話したいし」

僕は「わかった。大人の神様の会合だな。」

少し冷やかした。愛宕はそのままレンの部屋を出た。

僕は本命の時越え鳥の元へ。ゲームの机、頭がレン、賀茂君、もう一つ?えっ?鳥じゃない。

ダブダブのトレーナ、僕は顔を覗き込む。

「鳥じゃない。人間だ。」

レンが驚いて「トダ、何を驚いているんだ。時越のことか?」

「あーあ、そう。そうなんだが、僕はてっきり羽のある鳥だと思いこんでいたんだが、人間だ。」

「あー、終わった。対戦終了。」賀茂君、レン、時越が振り向く。僕らと同じ少年だ。

「君は人間?神様?妖精?それとも鳥?」

時越が「トダ、混乱してるようだね。僕は人間じゃない。風神や君と同じ神様さ。レンと遊ぶ時はこの姿で人間界に来ている。時を超える時は鳥の姿。早いし便利だからね。神様の時は、トレーナから白衣に着替えるだけ。僕は自由人だからね。」

驚いたが僕は本題に「時越、妖精シュウの居場所知ってる?教えてくれ。」

「いいよ。」えっ、軽い答え。

時越の答えにみんなが集まる。

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