第69話 時越え鳥と妖精シュウ
朝ご飯を食べている最中にサラが聞く。「トダ、どうしてレンの家に行くの?」
「昨日読んだ本に書いてあったんだ。時越え鳥の生態と今の居場所の地図がね。どうやらレンの家にいるらしい。」
「どうして、そんな高貴な鳥がレンの家に?」
弁天も「そうだね。神様の使い、時越え鳥がなぜ人間のレンの家にいるの?」
僕は内心ほっとした。みんなも僕と同じく時越え鳥を勝手に高貴な鳥だとイメージを造っていた。生命体はみな、自己を中心として、イメージをつくりだすようだ。
実際は僕らと同じ学生のノリのゲーマーのオタクだとは今はいえない。
サカキが「トダも性格が悪いな。時越え鳥のこと、みんなに教えてあげたほうがいいと思うぞ。」しまった。サカキに心を読まれた。
ヒイラギさんも「そうですね。サカキ君の言う通り。」時に、神様も人間、妖精もたぶん種族に関係なく自然に好きな人の味方をしてしまうようだ。
丸太郎が頭に乗り「その通りだ、トダ。」
僕はある程度の時越え鳥の情報をみんなに伝えた。
サラが「レンはすごいゲーマーよ。時々遅くまでゲームやって目の下にクマをつくって学校来てるしね。」
弁天が「レンがゲーマーね。」
僕は「この後、レンと家に行く予定だけどみんなも来る?」
サラが「もちろん。」
弁天も「ゲーマーの時越え鳥?面白そうね。」
僕はサラにお願いした。「みんなに昨日、愛宕や石丸家に集合って言ってたけど。変更だ。レンの家に集合に変更メールしてくれる?」
「任せて。じゃ10時に。送信、完了。」
僕はご飯を食べ終えた。
僕は丸太郎に「時越え鳥にあったことはある?」
「あるぞ。俺様と同じ、時を自由に越えることができるものは少ないからな。」
「時越え鳥は、妖精シュウの居場所を教えてくれるかな?」
「たぶん、大丈夫じゃないか。奴はフットワークも軽いが口も軽い。自由な鳥だ。」
弁天が「時越え鳥のイメージが崩れていくー。まるで男子生徒ね。」
サカキが「ところで妖精シュウって?」みんなも?
「昨日の夜、天上界の図書館に行ったんだ。時越え鳥の本と妖精の本を読んだ。
そして今回の実行犯が妖精シュウだと突き止めた。
妖精シュウの居場所を知っているのが時越え鳥だ。」
約束の10時までは時間がある。僕は2冊の本を持ってきた。
みんなで本の内容を共有した。
サラが「妖精シュウって可哀そう。ほんとは、とても良い妖精だったのに。悲しいよ。」弁天も「そうだね。」
10時、僕らはレンの家に向かう。
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