第66話 2冊の妖精の本・前編
時越え鳥の声が消えた。時計を見た。
0:02。時越え鳥が言ってたように海外チームとの対戦ゲームがはじまったようだ。僕と話すよりゲームをとる。さすが気ままな鳥だ。じゃあ、僕はこの妖精の本を読むことにしよう。
最初のページはと、はじまりの初代サカキの名前がある。はじまりは良い妖精だった。どこで?五代目の集・シュウ以降名前が無い?
えっ?名前が1.2.と番号になっている。何が起きた?名前は天上界においても人間界においても重要だ。なぜ妖精の名前が消えている?これじゃ、名前の無の責任どころか妖精自体の存在か無いのと同じことになる。五代目の妖精シュウに何が起きたんだ。シュウのページでお願いする。”出来事を教えてください。”都合がいいことに完結Fの本は映像で見ることができる。天上界の本のいいところだ。それに本に限らず、言葉にすることによって言葉が生きる。存在する形で実体化する。思ったことは口にしないと分からない。では「本よ。妖精シュウに何が起きたか教えてくれ。」「はい。」本の返事と同時に僕は妖精シュウの時代に入る。
誰かの話声。あれは「妖精シュウ、なんでわからないんだ。人間達は怠けて働かない。妖精シュウ、お前が手伝いをするからだ。」
シュウが「しかし、冬の季節がはじまる前に人間界の穀物の収穫を手伝わないと彼らは冬を越せません。消滅してしまいまいますよ。それは可哀そうです。」
シュウは木の上のカラスと話している。「妖精シュウ、それは人間達の自業自得だ。ほっとけ。」
「カラスよ、私は妖精です。人間の手助けをすることが仕事です。神様ほどの力は私達妖精にはありません。せめて穀物、植物の実り、収穫ぐらいしか、人間達への手伝いができない。僕にできることをただ行いたいだけです。」
カラスは「妖精シュウ後で痛い目にあっても知らないぞ。忠告はしたぞ。」カラスは飛んでいった。
シュウは仲間の妖精達と収穫の手伝いをはじめた時「シュウ様。七色髪のトダ様がお呼びです。」
妖精達は村人を離れた。
僕は宙に浮き傍観者として地上の様子を見ている。
数人の村人が「今日の収穫はやめだ。寒すぎる。どうせ、妖精達が収穫を手伝う。帰るぞ。」村人はいなくなった。
雪は降り。
翌日一面の雪。穀物は全滅。
村人達は妖精シュウ達に詰めよった。
「お前達、妖精が収穫しなかったせいで、穀物が全滅だ。」人間は妖精達を消滅させた。
この日を境に妖精はダークサイドになる。
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