第53話 イケメンのサカキ様登場

部屋の外から声が「トダ君、お客様ですか?」

「はい。ヒイラギさん。」僕はドアを開けた。

あれっ?サラ?いや違う。サラをもっと大人にしたような綺麗な人が立っていた。

でも声はヒイラギさんだ。

「ヒイラギさん?」「はい。」

「ヒイラギさんのお姿が変わって、」ドーン

話の途中でサカキが僕にぶつかる。

「ヒイラギさん、お久しぶりです。サカキです。

覚えていらっしゃいますか?」

「もちろん、銀色の綺麗な髪。力強い声。

サカキ君を忘れませんよ。」

「ヒイラギさん、お姿が、」ドーン。今度は強めにサカキがあたる。小声で「気をきかせろトダ、神様も人間界の人間と同じで好きな人と会う時は時間が戻る。今の姿がヒイラギさんのベストだ。綺麗だろう。」

「はい。」

僕はヒイラギさんに「サカキは人間界で高校生をしたいらしく、この部屋で居候しさせてもらえまんか?それにサカキは偉い神様らしいです。僕らが探している”あの方”をつかまえるのを手伝ってくれと約束してくれました。」

ヒイラギさんは僕の話を横にサカキを見つめて聞いていないようだ。

「ヒイラギさん!」僕は少し意地悪で大声をだした。「あら、トダ君ごめんなさい。あまりにサカキ君が懐かしくてつい、見とれてしまいました。」

ヒイラギさんは正直だ。

「ヒイラギさんでは居候の許可は頂いたということでいいですか。」

「はい。許可します。サカキ君、トダ君に力を貸してあげてね。」

「はい。もちろんです。ヒイラギさんのためなら。そころで、あの方のめどは立っているんですか?」

「まだ、確信はもてませんが、サカキ君と同じあの神様戦争の時に人間界に残った神様の一人だと思うの。手がかりが無くて。ただ池の宮の陣地。火祭の愛宕の山を欲しがっていた人物。あの神様戦争の時に何かヒントがあるかもしれません。少し時をさかのぼりあの時代にトダ君を連れていって欲しいんです。」

サカキが「ヒイラギさん、トダ君はあの...」「今はだめ。」言いかけ途中でヒイラギさんが止めた。「とにかく時をさかのぼって」

「おばあちゃん」サラと弁天が来た。

「サカキ君、大変だけ、そこの子たちみんな連れてってくれる。あと天上界によって氷川君も一緒にね。この子たち4人お願いね。」

「ヒイラギさん任せてください。それから、みんな鈴は持っていわね。」

「はい。」「持っています。チリン。」

「いいわ。じゃ頼みましたよ。サカキ君。」

僕らは時をさかのぼる。



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