第48話 巫女のキリと悪の妖精
僕はキリが動揺しているのが分かった。石丸は妖精に恨みをかったことを認識した。
キリにもう一度聞く。「キリ、君はどうだい?」
サラが「学級委員のまじめなキリがたとえ人間以外とは言え、石丸のようなひどいことはしないと思うけど。」
石丸が「えっ?サラ、あなた私に喧嘩売ってるの?」
サラが「それは違うわ。」愛宕も石丸をなだめる。
「キリどうなの?」
キリが言いにくそうに「実は私も妖精にあったの。はじめは実体がないから水の精霊だと思った。水の精霊について風神様に以前聞いていたし、水系巫女は必ず会うことがでいると聞かされていたから。それに力が強ければ、強いほど明確に姿が見えると。その頃巫女になり立てで調子に乗っていたのね。姉より力も強いと自負していた。姉は精霊に会ったことは無い。きっと私が先だと思い込んでいた。おごりね。そんなある日、玄関先で形ある精霊に会った。先走った私は何も聞かずに家に招き入れてしまった。そしてあろうことか秘密の神社の陣地に入れてしまった。今思えばおかしな行動を私はとっていた。一言”精霊様ですか”と聞けばよかったのに。時に人間同士でも言わずにわかる。通じている。意思疎通ができると思い込んでいる時ほど逆の結果を招く。一番あるある人間の失敗をしてしまった。」
僕は「そうだな。人間は時にわかりにくい。天上界の大鏡でみていると、熱心に神社にお参りしていても心の中でも口にも出さずお参りする。そして結果がでないと”役に立たない神様だとののしる。”そして僕ら天上界の神様は困惑する。人間は何も言わずに意思疎通できるほどの力を持っていない。透視能力もない。人間は自分の力を過信してしまう。」
タクヤが「トダ、それは言いすぎだ。人間を敵に回すのか?神様トダ君。」
「これは言い過ぎた。悪い、すまなかった。ところで続きをキリ教えてほしい。」
キリが「私は精霊だと思い込んで話をしていた。そして人間は時々、自分だけのために"水を欲する欲深き生き物だ"と愚痴ってしまった。その瞬間、目の前の精霊に羽根がはえて私の周りをぐるーっとまわりこういったの”愚かな巫女の人間よ。人間の愚痴を言うとは本物の水の精霊が聞いたら嘆くよ。そういわれて私は妖精に脅されたの。」
弁天が「妖精は何を要求したの?」
「火の神様、愛宕の神社の土地が欲しいと。それには人間巫女も石丸家をつぶせと脅されたの。ごめんなさい。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます