第45話 神様を欺く力

僕は、水系霧島家、火祭石丸家を同時に消滅させようとしたあの方とは?

両家を消滅させて得をするのは誰だ?神様?人間?それとも?

雨乞い祭の盃は見つかった。石丸家の消滅理由も、愛宕君の神堕ちの理由もわかった。それに人間の石丸ミカが火祭の神様愛宕に恋しいることも、鈍い僕にさえわかる。それに霧島ユイもあの方に利用?いや恋をして利用された。

その昔から恋は盲目と言う。天上界の教科書では習ったが、こんなにも簡単に人間は意志を曲げたり尽くしたりできるのかと驚く。それに神様も恋をするのか?

人間と同じだ。そうすると人間と神様何が違うんだ。

神様、僕らは僕らを信じてくれる人間界の人々のために願いを叶えてあげることが僕らの仕事だ。その人間が幸せになるために。もし、道を間違えれば天上界の大鏡で見て、天罰を下す。

神様のエネルギーの源は人間の清い心だ。

僕は「愛宕、君が僕より先輩の神様だとわかっている。もちろん神堕ちもね。あえて同じ普通の高校生として聞くけど。教えて欲しい。あの方とは誰?あの方に両家とも、はめられれていた。僕はあの方に天罰を下す。下さなければならない。教えてほしい。」

愛宕は神様らしい目に変わり。「そうだな、フラットな立場でトダ、君に手を貸してあげたいが、実のところ僕はあの方をしらない。接触はミカにあった。」

「石丸、教えてくれ。あの方とは?」

「たぶん八幡先生。手紙をもらったの。雨乞い祭りの盃を盗めば、霧島家は消滅する、復讐できると書いてあったの。でも書いたのは別の人だと八幡先生はいったの。それを信じて、愛宕君に霧島先生と接触するようにと指示されたの。」

「八幡先生?」僕は清水さんのことを思い出していた。それに先生には違和感がある。赤点の”はい”の約束。縛られた、呪文?

弁天が「石丸、お前の負の感情が薄れた。石丸家の結界を解いてくれ。ミユの後見人のえべっさんが石段あたりでうろうろしている。」

石丸が愛宕を見た。大丈夫だ。頷く。結界が解かれる。

「スーッ」とイケメンが1人ソファーに増えた。

「こんにちは、えべっさんです。」彼はミユの横に座る。

ミユが「どうして、ついてきたの?」

「ミユのピンチは僕が救ういつも言ってるじゃないか。」

サラが「そんなのいいから知ってること早く話して。」

「あの方は八幡だ。あいつに数学を教えたのは僕だからね。」

僕は「えっ?」

「八幡は神様でも、人間でもない狸だ。」

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