第22話 転校生 愛宕一郎

愛宕一郎。背が高く。色黒でいかにもスポーツできます少年のようだ。

「サッカーやっています。」

爽やかな印象で女子達は「きゃあきゃあ」騒いでいる。

霧島先生がチラリ丸太郎を見た。目で挨拶しているようだ。

「同じ転校生でも違うな。愛宕はイケメンだ。負けた。ほんとにヤカラなのか。」

丸太郎が「バカだな、外見に騙されるな。よく見ろ。赤い炎の中に黒い塊があるだろう。あれだ。あれ。」

僕は目を凝らし見た。確かに愛宕のカラダ中心部に何かあるが?よく見えない。

愛宕が「先生、席についてもいいですが、美人の霧島先生の近くにいるとクラクラして倒れそうです。」

「愛宕、お前は口がうまいな。」先生がキツ顔をした。

「先生ー、愛宕君を早く座らせてください。」優しい薪さんが手をあげる。

「わかった。愛宕、薪の隣の席だ。」

「はい。」愛宕の顔がなぜかホッとしたように見えた。

授業は普段通り4時限まで。教科書の無い愛宕は薪さんと机を付けている。まるで、昨日までの清水と僕のようだ。

丸太郎が「トダ、心に隙をつくるな。神様とは優しさも必要だが、強さも必要だ。

神様業は大変だ。あっちを立てればこっちが立たず。大半は両極、相反する。真実を見極める力が必要だ。人間界の人間はワガママだ。」

チャイムが鳴る。昼だ。

丸太郎は霧島先生と約束があると消えた。

教室を出る時、愛宕をチラリ見た。薪さんに

石丸さん、クラス一可愛い紙屋さんが取り巻いていた。

僕は学食へ。みんながいた。

あれ?ミユの左肩が青く光っている。ケガか?

「ミユ、肩、大丈夫?」

「えっ?トダ気持ち悪い。制服の下。透視でもしたの?」

「えっ?いや。」確かにキャミはピンク色だ。まずい、これは黙っていよう。

ピョン。丸太郎が戻って来た。僕の肩に乗り、

「トダ、だいぶん次神の力だ戻ったようだな。」

丸太郎が「ケガでもしたか?女子。」

「さっき入口でバーンって男子とぶっかったの。」ミユが答える。

キリが「大丈夫?」

「少し痛いけど大丈夫。」

「でもその前にそのふわふわ。何?」

ミユが丸太郎をなでる。

レンとタクヤが「僕ら丸太郎と代わりたいよな。」「代わって丸太郎ー。」

キリが「風神様、彼女はまだ何も知りません。」

丸太郎が「弁天、鈴だ時間を止めろ。」

「はい。」

ミユに話をした。

ミユは丸太郎をじーっと見て君が神様ね。信じる。私も仲間に入れて。

ヤカラ退治参加。

そして僕は愛宕のことを話した。弁天が「怪しいな。気をつけろトダ。」







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る