第17話 第三勢力・ヤカラ
僕らはなんとか校門着いた。
同時にチャイム。セーフ。
サラ達は、「トダ。また昼休みに。」
僕は「じゃ。」とわかれる。
弁天がサラに「私は転校生だから職員室へ行くね。後でまた。」
サラが「一緒に行こうか?」
「大丈夫。1ーA。たぶん同じクラスだと思うから。じゃ。」
弁天が追いかけて来た。
僕に「トダ、鈴。」
神様の記憶が戻る。
「さっきの件、キリが見てた。弁天、キリをどう思う?」
「あー、キリ。」
「彼女は?神様ではないね。次神でもない。」
「弁天、彼女は敵か?」
「正直、今は分からない。」
「僕の担任がキリの姉だ。彼女にはこの鈴の存在を知られているようだ。」
「トダ、しゃべったの?」
「いや、ただ透視されたようだ。」
「トダ、気を許さないように。人間界には我々神様以外にヤカラが存在している。用心して。じゃ。」弁天は職員室へ。
僕はまた、普通の平凡な高校生になる。
2ーCの教室に入る。
清水さんが「おはよう、トダ君。」さわやかな声。
「おはよう。」
「学校近くでうちの生徒が交通事故に巻き込まれたんだって、
トダ君、何か知らない?」
「知ってるよ。その時いたんだ。」
「へーえ、現場にいたんだ。」
「信号待ちのサラの友達に車が、つっこんで。でも車のブレーキが間に合ってセーフ。」
「何か変じゃなかった?」
「特に何も。」次神の記憶がない僕は嘘はついていない。
清水さんの顔つきが少し変わった。
ガラーッとドアが開き1限目。数学だ。
「1限目の硬い頭に、微分方程式はつらいよね。」
清水さんが教科書の無い僕に机をつけなが言う。
「そうだな。」
「数学の八幡先生の実家は神社らしいの。神社と数学の先生ってバランス的にも?変じゃない?
僕は「そうかな?」
清水さんが僕の顔色を見ている。
「トダ君って、変。」
先生が「転校生、私語はいかんぞ。」
「すみません。」
「転校生、この問題を解いてくれ。」
クラスがざわめく。「ムズイ。」が、
僕はすらすら問題を解いた。
八幡先生の顔が変わる。解けたのになぜが怒っている。
「正解だ。」
「はあ、」
「君は神様を信じるかね?」八幡先生の唐突すぎる質問。
僕は立ち止まる。
清水さんが「先生、神社の勧誘ですか?」
先生は笑って「冗談だよ。」
訳がわからない僕は?席に戻った。
清水さんが小さな声で「八幡先生はちっとおかしいところがあるの。トダ君、気をつけて。」
僕にとっては豹変する清水さんもこわいんだが。先生、清水さんはヤカラなのか。
そしてキリ...
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