第15話  とりあえずご飯

おばさんが「話すことは話したわ。

サラもこの状況、天野家も神様一族として仕事はしないとね。弁天はサラの部屋で今日から共同生活。」

サラが「えっ、無理。」

「じゃあ、トダ君の部屋で一緒にするしかないわね。」弁天が嬉しそうに「はーい。トダと同じ部屋でいいでーす。」

サラが「やっぱり。だめ。それはだめでしょう。しょうがない弁天は私の部屋でいいわ。」

「わーい。サラ、ありがとう。」サラは弁天に抱きつく。

「お腹空いたでしょう。夕食にしましょうね。」おばあさんさんは台所へ。

僕ら3人は、

「ねえ、サラ、さっきの神様の話だけど、今まで何も思い当たるところはなかったの?」

「そうね、特に私、怖いのとかUFO信じないタイプだから。そうね、でもトダと初めて会ったとき、ミユやレン達には見えなかったみたいなの。トダの倒れた姿。私だけに見えて。」

弁天が「サラ、それそれ、その力よ。神様の姿は人間には見えないのよ。サラが同じ神様だから見えたのよ。」

「でも弁天、それじゃ、おかしいよ。なぜ学校の帰りに皆にも見えたのよ。」

おばあさんが「とりあえず、ご飯にしましょう。」

「いただきまーす。」

「はい。どうぞ。たくさん食べなさい。それからさっきの話だけどね。天上界の神様は人間に姿は見えない。でもね、その神様が人間界の食べ物を口にすると姿が人間にも見えるようになるのよ。”土地の食べ物を食するとその土地の者になる。”

だからあの時、”水”を飲んだトダ君は?」

「そうです。水を飲みました。どうしてそのことを?」

おばあさんはにっこり「天上界より連絡があったの。”トダ君が人間界に来ますよ。”って。卒業試験は人間界での行い次第...そう連絡が来てますよ。」

「おばさん、いいえ、ヒイラギさん本当ですか?」

「はい。本当ですよ。だから弁天も一緒に人間界のご飯をたくさん食べて人間界の生活を楽しみながら卒業試験クリアできるといいですね。」

僕と弁天は顔を見合わせ「ふーう。がんばらないとね。」

「そうだな。」

ヒイラギさんは続けて「サラあなたもトダ君たちと同じ卒業試験を受けることになってるのよ。あなたもしっかり食べて、しっかりと勉強なさいね。あなたも立派な、次神なのよ。」

「えっ!?」

僕らは3人顔を見合わせて、サラが「まずはご飯食べよう。バク。」

ヒイラギさんが「明日から弁天あなたも学校よ。サラと同じ1年よ。」

「はーい。」

明日から登校。ワクワクして僕がいる。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る