第21話 尋問
………………………………………ここは?
車に乗り込んだ後の記憶が無いわ。
そうだ、乗り込むと同時に何が嗅がされたんだった。
手荒な事はしないと言ってたから信用したのが間違いだったようね。手配書で脅されたとはいえ、失敗だったかも。
大きめの椅子に座らされ、両手は後ろに足は両方とも椅子の柱に縛られて固定されて開かされていた。
先の話の内容からして殺されることは無いだろうけど、何も手出しが出来ないのは不安になるわね。
「気が付いたか?」
死角から声を掛けられて、振り向こうとしたが自由に動かなかった。声も思ったとおりに出せないわ。
「金咲羅で間違いないな。ある人からの依頼でな、聞きたいことがある。素直に答えてくれたら、楽に始末してやるぞ?答える気が有るのなら、首を縦に振ってくれ。」
答えるもんですか!声も出ないし自由に動かないのでゆっくりと横に振り続けた。
「そうか、答える気は無いか、残念だ。」
答えた男は、何かを持って近づいてきたようだ。
「お前達親子が金ヶ崎亮子親子にやった事と同じ事を今からやるから、覚悟するんだな。もう一度だけ聞く。質問に答える気は有るか?」
答えても答えなくても始末されるなら、何も答える気は無いわよ。任務に失敗した以上は始末されるのは同じでしょうから。
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「金園羅だな、聞きたいことがある。素直に答えてくれたら、楽に始末してやる。」
………………………………車に乗り込んだ後の記憶が無いわ。
そうだわ、乗り込むと同時に何が嗅がされたんだった。
母と一緒だったから、油断したわね。
ベッドに寝かされ、両手両足を四隅の柱に繋がれて大の字にされていた。
かろうじて、下着だけは身に付けていたけれど。
「答える気が有るのなら、首を縦に振ってくれ。」
始末する気なら、答える必要は無いわね。
任務に失敗した以上は、始末されるのは同じでしょうから。
「『五月女優菜』を知っているな?」
………………………………知ってるも何も、同級生で援交を斡旋した仲だわ。それがどうしたのよ?
「『五月女家』のお嬢様だ。当主様が大層お怒りでな。孫娘をそそのかして純潔を散らされたとな。」
何よっ、そういう事に興味が有るっていうから、どうせなら高く売れるように斡旋してあげただけよ。
まあ、騙して連れ出してレイプまがいにだったけどね。
相手は私の常連さんだったから、高く売れたのよ。
「もう一度だけ聞く。質問に答える気は有るか?」
あるわけ無いでしょ!どうせ始末する気なら何も話さないわよ。
※※※※※※※※※※
「………………………………ソッチはどうだ?」
『確認したい事は、あらかた聞き出せたかと。』
「隠し財産は?」
『今、確認に向かわせてます。』
「確認し終わったら、報告を。しかし、この『
『そうですね。全部素直に答えましたからね。ところで、娘は始末する前に弄んでも?』
「………………………………好きにしろ。程々にな。依頼主の意向は、こいつらに金ヶ崎母娘がされたのと同じ方法で始末するって事だからな。」
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