第5話 ダンジョン初っ端から第ピンチ♡
クルブ達の目の前に現れた魔物
「!?」
全員が驚いた。
それもそのはずである。
この魔物はとても大きく頭にはツノが生えて、狼のような見た目をしている。
目から溢れ出てくる殺気から、この魔物がとても強いことが体から感じられる。
このダンジョンでは、初心者の冒険者に優しいはずなのにどうしてこのような魔物が出たのか、それは今この場所に立っているクルブ達には理解もできなかった。
「どうしてこんなにも強い魔物が出てくるのよ!」
アレナがこの魔物がどうして出てきたのかもわからず、声に出してみんなに聞こおとした。
「申し訳ないけど、僕だってダンジョン初心者なんだからわからないよ!」
それもそのはず、クルブは初めてダンジョンに来たのだからこんなことはよくあることなのか、またして、あまりないものかも知らない。
「落ち着いてください!!まずはあの魔物の弱点を探して、弱らせましょう。弱っている隙を見て逃げます。ではないと私たちはあの魔物の餌食になってしまします!!」
みんながパニックになっている状況でもナイラは冷静に考えて指示を出した。
「分かったわ、じゃあお姉ちゃんが張り切っちゃうよ〜!」
ナイラの指示を聞いてヒーラーであるミルナは早速クルブたちに魔法をかけた。
「姉様!?今の魔法はなんなのですか?」
「この魔法はね〜、みんなを一時的に身体強化する魔法よ〜」
ミルナは治癒魔法が得意ではあるが別に他の魔法が苦手というわけではない。
ミルナに魔法をかけられる前にクルブはこっそり【鑑定】のスキルでこの魔物のステータスを見た。
〔魔物 ウルフナイト〕
得意魔法
土
使用可能魔法
土
好感度 −10
弱点
風
なるほど。この魔物、土しか魔法だ使えないのか。
ん?
こんな事態の時だけど目がおかしいのかな?なぜか好感度も表示されててるんだけど?もしかして【ハーレム】ってスキル性別が女ってだけで出てくるってこと。
それだったらこの魔物を僕に惚れさせてキスを
ってーー!!そんなことできるわけがないだろーー!あれはそこまで飢えた野獣じゃねぇーよ!今はどうにかして逃げないといけないのに急に魔物を惚れさせるのはおかしいだろ。
この【ハーレム】ってスキルいまいちよくわかんなくなってきたかも
クルブは【ハーレム】の使用範囲がいまいちわからなくなってきた。しかし、このことを考えても今は意味がないためクルブは他のところで今後役に立ちそうな情報をステータスの中で見つけた。
ステータスに弱点が書いてある!?
もしかしてこれってその属性の魔法を打てば弱らせられるってこと!?それなら僕が適任では?
そう、クルブの使えいる魔法は風しかない。クルブは自分が風属性しか魔法が使えないことに惨めさがあったが今の状況では風魔法が使えることできてよかったと思っている。
「この魔法は風魔法が弱点だ!!僕は風魔法が使えるからもしかしたら弱らせるだけじゃなくて倒せるかもしれない!!」
「本当に!?お姉ちゃん信じるわよ!」
「クルブ!倒さなかったら後で私があなたを倒すわよ!!」
「わかりました。クルブ様」
みんなに希望が見えた。
「スキル発動! 蓮撃!!
魔法!!劫火!!」
アレナがスキルを使って二つの大きい火の塊を魔物にぶつけた。アレナのスキルは魔法を二回撃つことができるスキルである
一見、弱そうに見えて実はこのスキルは強い
なぜならこのスキルは二回目を撃つときに魔力を消費しないで同じ魔法を打てる。つまり強い魔法を一回分の魔力で二回撃つことができる。
アレナが魔法を撃った時に魔物が少しひるんだ。
「ほら!クルブ、魔法を撃つのよ!!」
「了解したぜ!!アレナ!」
「スキル発動 魔力増加
魔法!烈風!!」
クルブが魔法を烈風を使ったことにより魔物についているアレナの火が風魔法によってさらに激しく燃え上がり火の渦を巻いている。
弱点の風魔法で攻撃したのかそれとも、火がさらに激しく燃えて皮膚を焼いている痛みで魔物は大きなうめき声を出した。
「やったか!?」
手応えを感じたクルブであったが次の瞬間クルブの前に突然魔物が来た。
「危ないです!クルブ様!!」
魔物が来た時にナイラが剣で魔物を止めた。
「ナイラありがとう!!」
そのままナイラは魔物を剣で刺しそうとしたが魔物は距離を取るために離れてしまった。
「クルブ様今のうちに強い風魔法をお願いします!!」
「分かった!!でかいの一発いくからみんな僕から少し離れて!!」
クルブが指示をした後他の三人はクルブから距離をとった。
「魔法!龍巻!!」
クルブが魔法を言った瞬間ダンジョンの周りの空気が変わった。空気の流れが全てクルブの方へと行った。そして、その空気はクルブに指示されたかのように魔物の動きを止め、その空気は爆発したかのように大きな衝撃を与えた。
その後、ダンジョンの地面の砂があたりをただより、魔物が倒れたのか目では見
えない状況であった。
「ついにやったんじゃないか?」
手応えがあった。絶対に今回こそ殺ったぞ!
「きっとそうよクルブ!お姉ちゃん嬉しいわ〜」
「クルブにしてはやるじゃん褒めてあげなくもないわ」
クルブ、ミルナ、アレナが喜んでいる時ナイラは焦ったでしかも何か言っている様子でクルブのところに走ってきた。
「危ないですクルブ様!!!!!」
その時倒したはずの魔物がクルブの目の前まできた。そしてナイラがクルブをかばった。
「なんd、、」
クルブが言葉を最後まで言わせることなくナイラと一緒に穴に落ちた。
クルブが目を覚ますとそこには倒れたナイラがいた。
「ナイラ大丈夫か!?」
ナイラは少し怠そうな瞼をゆっくり開けた。
「はい、私は大丈夫うっ、、、」
ナイラの腕のはさっきクルブをかばった傷があった。
「大丈夫じゃないだろ!!ほら、一応回復薬があるからこれを飲んで安静にして!」
「わかりました。クルブ様。」
回復薬を飲んでナイラは少し落ち着いた。だがクルブの頭の中は落ちついていなかった。
どうしてこうなったんだ!どうして僕はあの時確実にあの魔物を殺せなかったんだ!どうして僕はできなかった。僕がダンジョンへ行こうなんて言わなければこんな未来にはならなかったはずなのにどうして僕はそんなことを言ったのだろう、、、どうして、、、
きっとこのスキルのせいだ。
このスキルが僕をこんなにも強く見えるようにしてしまったんだ、そうだよな。僕は元々なんの才能もないんだから。いくら最強のスキルを手に入れたからって浮かれている僕のせいなんだ。
このまま俺は死ぬのかな、、、?もういっそこのまま死んだ方がいいのかな、、、、きっとこの死に方が僕に似合っている。神様が最後はいい思いして死んでほしいから【ハーレム】というスキルをくれんたんじゃないのかな。
神様が僕に同情したら、、、、
クルブが自分を責めているうちにだんだんと息が荒くなている。顔色もだんだん悪くなっている。
そんなクルブに気づいたナイラがクルブの肩にそっと自分の頭をくっつけた。
「クルブ様、どうしてそんなに怖がっているのですか?」
クルブはナイラの言葉に気づいた。
「い、いや。なんでもないよ、、、、、」
「本当ですか?今クルブ様はすごく震えていますよ。」
「これはきっと寒いんだよ。」
クルブはナイラに心配をかけないように嘘をついた。
「そんな嘘をつかなくてもいんですよ。」
そんな嘘も見破られてしまった。
「私、クルブ様が頑張っている姿が好きです。」
「!?」
クルブは、ナイラがこの状況に合わない言葉を言って驚いている。
「クルブ様は、才能がないと周りから言われてもずっと努力をしていました。みんなんから何を言われても諦めないでずっと、ひたむきに頑張っているクルブ様が好きです。
いじめられても頑張って抵抗する姿が好きです。裏で一人で落ち込んで悩んでいるクルブ様をいつも慰めたいと思っています。私は今にも壊れてしましそうなクルブ様を抱きしめて大丈夫ですと言いたいです。」
その時ナイラはクルブを抱きしめて、そっとキスをした。
「これが私の気持ちです。」
ナイラは優しくクルブに笑いかけた。
こんなにも絶望な状況でナイラもきっと不安なのに、僕をサグ覚めてくれてるなんて、、、
クルブは目から涙が流れ出た。
「本当は辛かったのですよね、クルブ様。今は少し休みましょう。」
そのままクルブはナイラに甘えて泣いた。
クルブが落ち着いた時
【スキル獲得 タイムスロー】
「!?」
クルブは驚いた。
まさかこのタイミングで新しいスキルが獲得できるなんて予想もしなかったからだ。
クルブはスキルの詳細を見た。
【スキル タイムスロー】
スキルを使用後自分に見えている世界は全て遅くなる
クルブは、このスキルでならこの穴からも出られると思い希望が見えた。
「ありがとうナイラ!おかげで元気になったよ。そして、この穴から出られる方法がわかったぞ!!」
「本当ですか!?クルブ様!!」
「あーもちろんだ!!俺の背中をしっかり捕まえてろ!」
「わかりました、クルブ様。」
クルブはナイラをおんぶしてこの穴から出る準備をした。
「スキル発動 魔力増加 タイムスロー
魔法 逆風!」
よっしこれならいける!!
タイムスローを使うことによって周りにある岩の凹凸を見て魔法の逆風を使って周りから出ている岩にあてその反動で上へ行く!
思ったより集中しないと上手くできない
「頑張ってくださいクルブ様!」
クルブが少しきつそうな顔を見たナイラは応援した。
「もう少しで地上に着けるぞ!ナイラ!!」
上に行くほど地上の光が眩しくなっていくクルブとナイラは思った。こんなにも地上の光は暖かいと。
そして無事、穴から出れたクルブとナイラは安心した。
「クルブ〜!ナイラ〜!二人とも無事?お姉ちゃん心配ですごく怖かったんだから!!!」
「姉様!そしてアレナ!無事だった?」
「ええ、もちろん無事よクルブ。それよりもあんた達大丈夫なの?」
「はい、大丈夫です。心配してくださりありがとうどざいます。」
「それよりも姉様にアレナ。僕たちが落ちた後あの魔物はどうなったの?」
クルブが心配するのも無理ない。クルブ達が穴に落ちてから地上の情報は何もなかったのから当然である。
「あの後なんだけど、あの魔物、ウルフナイトは笛の音が鳴ってその方向に行ってしまったわ」
「まぁ私たちはクルブ達を助けようとロープとなるものを探していたけど見つからなくて助けが来るのを待っていたって状況よ」
ミルナが言った後、付け足すようにアレナが言った。
「二人が無事で良かったよ。今日はもう疲れたし帰ろうか!」
三人が同意してクルブの家へ一回帰った。
クルブは知らなかった。この後クルブの家で起きる大事件を、、、、、
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