第182話・女子高生3人組、来たる05


「ではこれより、人間人外混合女子会を始めます」


琉絆空るきあ舞桜まおが合流した昼食後、女性陣はいったん

二階に上がり―――とある情報共有を行っていた。


「ではまず、詩音とそこの3人について教えてもらおうかのう?

 特にこやつの地元でヤったのなら、そりゃあ燃え上がったであろう」


ここら一帯のぬしである鬼娘の言葉に、女子高生3人組は

顔を真っ赤にしてうつむきながら体をクネクネと動かす。


「ま、まあそれは……」


「詩音お姉さまの故郷にも来ましたし、身内にもご挨拶しましたし」


「……お姉さまのいろいろな面を知った後、でしたから……」


瑠奈るな水樹みずき一花いちかはモジモジしながら語る。


「アタシはどちらかと言うと、主導権を取られがちですので」


詩音がおずおずと話すと、


「そ、それはまあ3対1ですし?」


「でもお姉さまは誰もひいきにしたりとかしませんし」


「……美青年・美少年モードで対応が変わるというのがまた……!」


それを聞いていた舞桜はうんうんとうなずき、


「アタイも妖力を消費すればそうなるからのう。わかるぞ」


「抱かれる方としても、あのギャップは非常に萌えます」


加奈が同調するように語る。


「まあそれはそれとして―――」


ふと、舞桜が倉ぼっこの理奈に視線を移す。


「え? な、何か?」


肩まで黒髪を伸ばした彼女は、主の発言に背筋を伸ばす。

すると他の女性陣が、


「いや、わからないわけないですよ理奈ちゃん」


安武やすべさんを見つめる目が、完全に恋人のそれだもん」


詩音と加奈がほぼ同時に直撃する。


「あー……わかりますか、やっぱり」


眼鏡をかけたセミロングの秘書風の女性、裕子が認めるように話すと、


「何か雰囲気違うな? と思ってはいましたけど」


「でもあのおじさ……安武さんもすごいですね。2人ともとは」


「……まあそこは、ワタシたちが言える事では無いですけど……」


女子高生3人組も興味津々と言った表情で語り―――


「じゃあ聞かせてもらおうかの? 何があったか」


舞桜の言葉で昨夜の事は、女性陣全員に共有される事となった。


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