第174話・弥月一族の戦力として07


「では、協力関係を結べた事に感謝を」


弥月みつき一族の長老のような人物の言葉に、私や裕子さん、女子高生3人組、

そして人外4人組が頭を下げる。


「指揮権はどうなりますか?」


そこで一族の誰かが手を上げ質問する。

確かに、組織として行動するのであればそれはハッキリさせておく必要は

あるけど……


そう思っているとナイスバディの赤肌をした鬼娘が、


「当然、アタイたちは弥月一族の傘下さんかに入る。

 あやかしの対応歴の長さ、それに数の上でもそれが妥当であろう?」


最高戦力があっさりと認めた事で周囲はざわめくが、


「よろしいのですか、隠橘おきつさん」


巫女姿の、10代前半にしか見えない彼女の義理の母(予定)が

聞き返してくるが、


「アタイはいずれ琉絆空るきあ様に嫁ぎ、一族になると思っていますから。

 何かある時は彼をかいしてくれれば従います」


「お、オラも加奈さんを通してくれれば言う通りにするっぺ」


舞桜まおさんに続き、川童かわこの銀も同意する。

まあ恋人が弥月一族であれば、その彼氏・彼女を通じてという要求は

決して不当ではないだろう。


「では、安武やすべさん、武田さん。

 それに卯月うづきさん、速瀬はやせさん、もみじさんも

 協力者としてよろしくお願いします」


弥月兄妹の母の言葉に、俺たちも頭を下げる。

すると倉ぼっこの理奈が手を挙げて、


「じゃー、メアドも交換しましたし!

 今後とも良い付き合いを続けていきましょー!」


「いつでもご相談に乗りますよ」


「詩音さんと理奈さんの職場は東京ですから―――

 いつでもウチに来てくださいね」


と、女性陣は女性陣で仲良くなったようで……

弥月一族との顔合わせは何とか無事に終了した。



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