第173話・弥月一族の戦力として06
別室に追い出された男性陣は、改めて互いに名刺交換や情報共有を行う。
「そういえば詩音、当たり前のように女性側に残ったな……」
「というよりアレは、捕まったと言った方が正しいような気がするっぺ」
俺の言葉に
「る、
加奈はいったいいつからあの男と付き合っていた!?」
「いや、妹だってもう子供じゃないんだし。
それに鬼の
一方で父親は息子に、娘の状況を問い質していた。
「まあまあ。河童にしてはすさまじい
「それにあの顔だ。下手に反対すれば女性陣を敵に回す可能性もある」
覚醒後はかなりのイケメンになったからなあ、銀。
現れた時は、
「そういえば、警察から何かお話があったと聞いてますけど」
そこでようやく琉絆空さんたちは一族としての使命の顔に切り替わり、
「
聞いた時は耳を疑ったが」
「事実だとすればかなりの脅威と見なければならん。
何だかんだ言って妖は、人間生活に対応している者は少ないからな」
「人間ベースだと人間界の法律や環境、ルールに詳しい。
また組織として成立しているとなると、
対抗してくる事もある」
と、真面目な意見が交わされ、私は関係者としてその議論に参加した。
一方その頃、女性陣―――
「えーっ!? 詩音さん子供の姿にもなれるんですか?」
「いやもうそれが可愛いのなんの」
「デザートにメインディッシュが出て来た気分でしたよ」
「……美青年の後に美少年……
しかも同一人物、乗るしかない二重の意味で……!」
そこでは詩音について、例の女子高生3人組―――
「そういえばあなた達、覚醒前は子供の姿だったんでしょう?」
「ええ、そうですわお義母様。
『そうなった』時の琉絆空様の激しい愛し方と言ったら……!」
彼氏の母親と
「ねーねー、銀ちゃんはどうなの?」
「え? えっと、やっぱり河童だからか力がとても強くて―――
子供の姿になっても、平気で私を持ち上げたりして後ろから」
と、男性陣とは別の形で盛り上がっていた。
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