第125話・女子高生3人組


瑠奈るなちゃーん! 今度の週末、メイド喫茶行かない!?」


都内の放課後、女子高生3人組が集まって―――

遊びに行く先の事で話し合う。


「あー……昼間散々言ってた場所? まあ近いっちゃ近いからいいけど」


ショートストレート&細目の同級生に、ツインテール&やや三白眼さんぱくがん

彼女は答える。


一花いちかちゃんはどうする?」


瑠奈と呼ばれた少女が、ポニーテール&丸顔&ジト目の友達に聞くと、


「んー……ワタシも別にいーよー……

 っていうか水樹みずきちゃんの話聞いてて興味あるし……」


「でしょでしょ?

 あれは一見の価値アリ!!」


「いやさー、別に私も興味無いってわけじゃないけど。

 メイド喫茶にいる男の人? だっけ?


 でもそれってただの女装好きな人ってだけじゃ」


瑠奈の言葉が終わらないうちに水樹が口を開き、


「そんなんじゃないってば!

 あれは単なる女装で片付けられる人じゃないの!!


 ほとんど化粧もしないで出てくるんだよ!?

 神様が性別間違えたとしか思えないレベルなんだよ!


 あたしはリアルで見たからそのスゴさを身をもって知っているのだ!

 あんたたちも一目見てみればわかるって!!」


その押しの強さに瑠奈と一花は思わず後ずさる。


「お、落ち着いてよ。

 いやでもさー、しょせん男でしょ?」


「……うん。男にしてみれば……っていうのはあると思う……

 ワタシたちのクラスにも、中性的な見た目の感じの男子はいるし……」


2人は友人である水樹を何とかなだめるが、


「ふっふっふ……そんな程度のものをあたしが推すわけないっしょ?


 あの美貌びぼうが手に入るならあたしは男になっても構わない―――

 それくらいのモンさ……!

 リアル二次元だわよアレ」


それを聞いた瑠奈と一花は顔を見合わせ、


「わかったわかった。

 とにかく行くって言っているでしょー」


「……ん、週末……予定空けとく……」


そこで3人は合意し、今日は今日で別の遊び場へと歩き出した。


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