第23話 自宅配信

 帰還ゲートから帰って来て10日程経った。


 帰って来てすぐにナンバーズに英語を教えて貰う約束をして、実際に教えて貰っていた。


 英語の内容は分かりやすく、又、発音を如何どうするかといった点にまで行き届いていて、さすがは天才的な教え上手な教師の才能である。


 後、念の為に警備用の式神を何個か作り、寮と住人と管理人兼寮母一家を守るように命令した。


 ◇◆◇◆


 自宅で配信する事にした。丁度、録画・録音・配信可能な式神をこの前の原罪竜のダンジョンで作った所だったので丁度良い。


 て事で、寮の一番上の階の自宅の使っていない部屋(といっても備え付けの家具はあるんだが)にクッションや小さなテーブルを持ってきて、配信する事にした。


「こんにちは、誠です。今日は式神があったので自宅配信する事にしました! 何か疑問や質問があればどしどし送って下さい。と言っても答えられる質問と答えられない質問があるのでそれはご容赦を!」


 そう言って俺は同接を見ると人界0人、神界180万柱だった。


 同接は誰が質問したか分からない様に見ている人達からの同接の人数は非表示にしてある。


 これで、人界・神界共に質問を受け付けられる訳だ。


 ”こんにちは~”

 ”こんちゃ”

 ”こん”

 ”こにちわ”

 ”ちわ~”

 ”早速質問ですが、Sランクって本当でしょうか?”


「早速質問が来ましたね! Sランクは本当です。と言っても配信で免許見せてもランクは写らないのでSランクになった時に貰った賞状で勘弁して下さい」


 そう俺は言って、収納指輪からSランクに上がった時の賞状を見せる。


 ”おお! 凄い! 本当だったんだ!”

 ”こいつのはSランクで収まる様なタマか?”

 ”Sランク詐欺だよな”

 ”これ以上に上は無いから、一応、詐欺では無いな汗”

 ”質問! 今までで一番儲かったダンジョンの金額は幾らですか?”

 ”質問。何で探索者になろうと思ったの?”

 ”質問です。探索者って儲かりますか?”


「うお! 行き成り質問が増えたな。え~と、今までに一番儲かったダンジョンの金額は古竜を倒した時にダンジョンイレギュラー……倒してもドロップを落とさずにそのまま死体が残るのね。

 それが起きた時にオークションにかけたら2兆数千億と後端数が各種税引き後で手に入ったよ。

 何で探索者になろうかと思ったかというと、大学目指して予備校行ってる時に父親が癌で倒れてその手術費用や生活費等でとても予備校にも大学にも行ける状態じゃ無かったから。

 その状態で予備校の有人に何か一攫千金で儲かる仕事でもないかな?と聞いたらダンジョンを紹介された訳です。

 で、その探索者が儲かるかってのは人それぞれとしか言い様がない。

 俺は儲かっているけれど、俺より長い探索者でも年収200万に届くか届かないかもって人もよく聞くしね。

 まぁ、こんな所かな」


 ”へー、結構儲かってんだ”

 ”ダンジョンエラーって基本的に宝の山だからね”

 ”親父さんの病気で学校行けなくなったから一攫千金を狙うのもどうかと思うが……”

 ”それはそうだけど、それよりも年収が200万円以下って厳しいよな”

 ”日本は低所得者が増えてるからな”

 ”戦争の所為で世界経済が全体的に冷え込んでいるよ!”

 ”空気を読まずに質問です。武器はどんな謂われのある武器ですか?”


「武器だけど、願い事で叶えて貰った使い手の技量に合わせて成長する刀で、使い手の技量に合わせて成長する防具と一緒に貰ったんだけど防具がインナーみたいなので服の下に来ているよ。フル装備の時はだけどね。そして武器防具共にいろんなオプションが付いている。それに普段は古竜の鎧を使用しているよ」


 ”へー、成長する武器や防具なんてあったんだ”

 ”願い事で叶えて貰ったから特別製じゃない?”

 ”さすが願い事で叶えられた品だけのことはあるな!”

 ”配信にいつも写っていた刀ってそんな謂われがあったんだ”

 ”そう言えば、願い事を叶える力ってダンジョンを攻略したら持ち越せないんじゃなかたっけ?”


「へー、良い所に気が付いたね。願い事を次回に持ち越したり貯めたりは普通出来ないんだ。

 だけど、最初の願い事で”叶えたエネルギーの残りや全てを次回以降に使える様にして下さい”と願われたら叶えるしかなくなちゃうんで最初にこれを願って次に不老不死を願ったんだよな。

 何で俺、死ぬの怖いからってあんな願い事したんだろう? 混沌期にさえダンジョンに入らないとダンジョンで死んでも復活するのに!」


 ”その事知ったのって願い事した後じゃなかったっけ?”

 ”その願いでこちらは面白いおもちゃを見つけられたんだから気にするな”

 ”そうだぞ、そのお陰でお前を見つける事が出来たんだから意味はあったんだ”

 ”それなくして今のお前はないぞ?”

 ”その願いの為に俺達はお前を見つけられて、お前は俺達の為に生きているんだからな!”


「違うわ! 誰がお前達の為に生きているんだ! 御免被るわ! そろそろ時間だし次の質問で最後な」


 ”最後の質問か。何が良いだろう?”

 ”う~ん、悩むな”

 ”これからも俺達の良いおもちゃでいてくれますか?”


「御免被るわ! 却下じゃ却下! まだそこまで人生捨ててない! て事で最後の質問まであれでしたけどこれにて自宅配信は終わりたいと思います。それでは、さようなら」


 ”あ! 最後の質問が変な質問になってる!”

 ”ああ! こんな事で終わってしまった”

 ”最後に質問した奴は誰だ!”


 犯人捜しがされている間に、配信を切って荷物を持って配信した部屋から出ていつもの部屋に戻った。


―――――――――――――――――――――――――――――


 本当に遅筆ですみません!


 ネタも下さる奇特な方がいたら是非下さい!

 では!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る