第4話 混沌期ダンジョン攻略①

 そんなこんなで宝箱を複数開けて手に入れたのは異次元扉(館に広大な庭?付き)、ミスリル1トン、宝石は宝箱からあふれ出すくらい、アムリタ5本、エリクサー5本、魔石は数え切れない程、盗賊のスキルセットと盗賊のツールセット、回復の魔法の書(最上級)、変貌の仮面、その他という風になっている。さすが深層の下層である。


 異次元扉館に広大な庭?付き)は結界を張った扉が出てきてそれを潜ると異次元にある広大な土地に大きな館があるという宝物だ。


 勝手に掃除や調理をしてくれて電気やガスも通って家具や家電全般も使えるという夢の様な品物でもある。


 変貌の仮面は顔に付けたら仮面の横に付いている触手が全身を包み体格や顔の形、性別、服装まで別人に変装してくれる。ただし、探索者の資格カードは神様謹製なので名前や見せたいと思った人には表示されるランクなどは改竄出来ない。写真付きで無い為に変装していてもバレないという利点がある。


 盗賊のスキルセットと盗賊のツールセットと回復の魔法の書(最上級)はその名の通りである。


 早速使用した。


 この階の宝箱は大方漁ったので下の階を攻略して行く。それに伴って戦利品も膨大に増えた。


 ◇◆◇◆


「ここが最終階か。いかにもな扉があるからこれを開けたらボス戦だな」


 ”さて、ボスに勝てるかな?”

 ”勝てなかったら混沌期に入ってるから死あるのみだよ”

 ”いや、一番最初の願い事で[死ぬのは嫌なので五体満足で病気もせずに健康で本気で死にたいと思って実行しない限り死なない不老不死にして下さい]って言ってるから、その時入ったダンジョンが混沌期に入って、そのまま知らずに攻略してその時の神様が石長比売だったんで叶える力があったから叶えちゃったんだよね。だから、死ぬ事は無い”

 ”その後で混沌期以外に入ったら装身具以外は取られて裸でダンジョン入り口の横の部屋まで飛ばされるけど死なないって事を知って落ち込んでたな”

 ”混沌期に入ったら死ぬ代わりに願い事が殆ど何でも叶うからな”

 ”それにまして不死でも今まで何気に死ぬ様な怪我もせずに来たんだから凄いよな”

 ”存在自体がバグってるからな”


「酷い言い様だ。まるで人間じゃ無い見たいじゃ無いですか! 一応、人間ですよ。俺は」


 ”一応って付けるだけ人間の範疇に無い自覚はあるのかw”


「ああ! もう。ボス戦行きますよ!」


 そう言って俺は重厚な扉を開いて中に入った。


 中に入ると首が3つ又のドラゴンがいた。ヒドラだ。


 これは……ヒドラの首をはねても炎で焼かない限り再生し続けるモンスター!


 これは本当に……ご褒美か! 幾ら切っても再生するなら首の竜素材が取り放題じゃ無いか!


 部位破損ならその部分は退治後も残るから美味しい獲物だ。


 さ~て、頑張るぞ!


 ~30分後~


 ”止めたげて! ヒドラにもう戦意は無いわ。只怯えているだけなのよ! そんな草刈りみたいにヒドラの首を狩ったげないで!”

 ”スプラッタここに極まれりか”

 ”ヒドラってこんなに首跳ねられても再生するんだな”


 ~1時間後~


 ”もう……止めてよ……見ていられないわ”

 ”ヒドラの首100本いっているな”

 ”それを端から収納指輪に収納してる奴の満面の笑みよ”


 ~3時間後~


 ”…………”

 ”…………”

 ”……もう止めたげようよ”


「あ! ヒドラの毒を浴び続けた所為で毒無効がつきました! それじゃ、そろそろ終わりにしますか」


 そう言って、俺は刀に炎を纏わせるとヒドラの首を1本ずつ切っていった。


 幸い、ヒドラは死んで再生はしなかった。


 …………少し残念。ドロップ品は収納指輪に入れておいた。


 水魔法で体全体に水をかけてヒドラの毒を流して、最後の神様の居る間に扉を開けて行く。


 神様の居る所では神様が嘔吐していた。


 俺を見るとビクッとして後ずさり、言った。


「わ、私も殺す気か!」


「いやだなぁ、神様を殺したりはしませんし出来ないでしょう? それとも出来るのかな?」


 ”担当神、余計な事言うな!”

 ”危険人物に情報を与えるな!”

 ”なるべく穏当に願い事を叶えて帰って貰え!”


「い、いや、神は殺せないよ? 神様だからね」


「そうですよね! あはははは」


「あは……はは……は」


「それで願い事を叶えて欲しいのですが良いですか?」


「……何の願い事かな? できる限りの事はするよ」


「そうですね……大抵の願い事は今までで叶えて貰っているし、どうしようかな?」


「如何する?」


「そうだ! 日本には資源が無いから俺に石油が出る輪っかを5個下さい。油質を自由に設定出来て輪っかの大きさも石油の出る量も自在に変えられるのを。それで最大日産2億バレル(5個全部で)産出する様にして下さい!所有者登録と盗難防止機能付きで」


「何と、石油の出る輪っかで油質と輪っかの大きさが自由自在で石油の出る量を自在に変えられて日産最大2億バレル産出する(1個につき)輪っか5個だと! しかも所有者登録と盗難防止機能付きで(それだと願い事のエネルギーが大量に余るぞ)」


「出来ませんか?」


「い、いや、出来るぞ。ちょっと待っててね。作るから(こいつの力大きすぎて怖いな!)」


 そう言って神様は作業を始めて数分後には指輪サイズの輪っかを5個作った。ついでに説明書も貰った。


 指輪には石油No.1~5とナンバリングが書いてあるので間違わない。


「有り難う御座います! それでは地上へ戻りたいので帰還ゲートを出して下さい」


「おお! 帰還ゲートな! すぐに用意させる。 すぐにだ! 所で願い事を叶えたエネルギーが以前の分も合わせれば大量に余っているんだがどうしよう? 大国くらいなら作れるぞ?」


「それなら、願い事のエネルギーを次以降の機会に回さして下さい。どうせ国を作るなら銀河間帝国が良いですので!」


「分かった。ほれ、帰還ゲートじゃ」


 本当にすぐに帰還ゲートが出来て地上に帰れる様になった。


 ”疫病神扱い笑たw”

 ”まぁ、気持ちは分からん事は無いな”

 ”俺も目の前に来たらびびると思う”

 ”これで人間だって言ってるんだぜ。信じられるか?”

 ”逸般神の間違いじゃ無い?”

 ”いや、神で無い事は確かだ”

 ”まぁ、何はともあれいつも通りって事だろ?”

 ”あ! 帰る前にギフト送っておこうっと $2000000000000”

 ”あ! こいつ金を送りやがった! しかも米ドルで! まぁ、神様からのギフトは非課税だから良いけど世界経済に与える影響を考えろよな!”

 ”国家予算並み笑たw”

 ”……銀河間帝国だと!”


 神様から配信で送られてくる物をスパチャでは無くギフトという。

 

「米ドル有り難う御座います! それでは、俺は帰還ゲートで地上に戻りますね。では!」


 そう言って、変貌の仮面を装着して中肉中背の何処にでも居るあって3分で顔を忘れる様な顔に変装した俺は帰還ゲートに入って地上に戻った。



―――――――――――――――――――――――――――――

危険人物!!

現実にこんなのいたら、作者は一目散に逃げてます。

 

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